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つまり  作者: 石本公也
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つまり、落ち着きました。 3ページ

学校が終わると、俺らは自然と集まって、帰る事になる。

下駄箱からでたところで、俺は空を見上げた。

「だいぶ雨弱くなったなぁ。まだ降ってるけど」

そう言って傘を差そうとした時だった。突然、どこから飛んできたのかボールが俺の頭に直撃したのだ。

「ぐあっ!」

バランスを崩した俺はそのまま倒れ、目の前に合った水たまりにダイブした。

「おい猛。大丈夫か?」

修が顔を覗き込んでいる。

「なんとかな…」

俺はそう言って笑顔を作って見せた。

「おーい、お前らボール投げんなー」

飾が下駄箱の中に向かって言った。どうやら廊下でボールを投げ合ってた様だ。

「飾。お前もボールを投げんな」

優太が飾を注意した。

「猛、お前制服凄い事になってんな」

水たまりにダイブしたんだ、汚れて当然だろう。だがここまで見事に汚れるとはな。

「こりゃクリーニングしなきゃってレベルだろ」

修が俺の服を見て言った。俺は、朝見た占いを思い出していた。

確かに、思っても見ない事が起こった。







次の日。

男物の制服をクリーニングに出しているので、必然的に俺は今女になっていて、女子制服を着ている。

「全く、今日も雨とはね」

燕が横でぼやいてる。傘をさし、静かに雨の音を聞いていれば、雨もそれ程嫌じゃないと思うのだが…

俺がそう言うと、

「歩きにくいの嫌なんだよ」

と燕が言った。最初はよく分からなかったが、歩いていると、ひざやふくらはぎあたりに水がかかってきた。

靴についた水が、足を上げた時に飛んで、そのままひざにぶつかって来ている。

「何、これ?」

不快になって来た俺は燕に聞いた。

「男の制服はズボンだからな。気が付かなかったんだと思う」

この答えに、俺は納得した。

「女の子と歩き方もやっぱ違うんだね」

「確かに、小さな事が違うんだもんな」

青と赤の傘の中で、俺達は呟いた。








「猛、どうしたの?」

一人の男子が話しかける。教室で、俺は周りに注目されていたらしい。

「猛さ、昨日制服汚れてその事で色々やって疲れたみたい。しょうがない事だから、そっとしておいて」

なんで注目されていたか?それはその時、真ん中の列後ろから三番目の席の奴、つまり俺が眠っていたからだ。

説明になるかは分からないが、俺の体が変わる時は、基本寝る時である(最近は自分の意思で変わっているが)。そして俺は今日、女子制服で登校している。学校について疲れて寝てしまったら。

つまりそう言う事である。

そうして俺が眠っていた時に、一人の生徒がやって来た。

「このクラスに、女子生徒がいるそうじゃないか!」


総合PVが15000、総合ユニークが2500!

テスト期間だってのに、泣けて来ました。

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