つまり、俺が女にしたワケで… 1ページ
初めて読んだ性転換物は、性転換と言うより入れ替わり物で、しっかりとした形を持っている訳ではありませんでしたが、やはりそこからハマったんだと思います。
青い空、桜舞う道を越えて、新入生達は新しい生活を、新しい気持ちで迎える。
なんてゆう新学期の腐り文句が似合わなくなる程、桜はとうに散り切って、葉桜と言った方がいいくらいに青々としている。周りも高校に上がったばかりの時みたいにしてなくて、日々だるそーにしながら、学校に向かう。
教科書は全て学校に置いてあるし、学校の敷地内にある寮から歩いていてもくっ付いているこのだるさは、一体なんなのだろうか?
そんな事を考えながら、下駄箱に行くと、
「どうして男になってんだ」
昨日女子制服で来いといってたからだろうか、和樹が下駄箱にいた。
「しらん。朝起きたらこうなってた。流石に男の状態で女子制服を着る訳にはいかないだろう?どうやら、徹夜で強制的に変わったら戻らないのは、一日だけらしいな」
「強制的?……」
何故そこに反応するのだろうか?
和樹はそのまま走って行ってしまったので、俺は背伸びをし、上履きを取り出すことにした。
教室に入ると、飾と燕がきていた。
「今日は久しぶりに体育に出れるよ」
そんな事をいいながら、俺は席につく。
「そうだな猛。ただ今日は縄跳びだ、縄を忘れてたら意味ねぇよ」
俺は本当に甘かった。
そんなこんなで学校が終わり、寮に帰ったが誰もいない。優太すらいなかったのはどうしたのだろう?そう思った時だった。
「猛帰ってるかー?」
皆さん帰って来ました。
「おー帰ってるぞー」
俺は的当に返事をする。
「なんか菓子でも出そうか?」
俺がそう言って振り返ると、
「……お前らなにその顔」
全員、こっちを見てなにやらニヤニヤしている。何故だろう、気持ち悪い。
「なに考えてんだよ」
「明日の事」
「明日?」
はて、明日何かあっただろうか?俺が考えていると修が
「ああ……まさか現実世界でこの謎に取り組めるとはおもわなかった」
拳を握りグッとしながら言った。
「謎?」
「ああ…考えてみたら分からなかった謎……それが今は実験することが出来る!」
実験って……なにするつもりなんだ?
「猛‼お前は、徹夜をすると、強制的に性別が変わる!」
和樹……恥ずかしいと思わないのか?
言葉と同時に体も動いてるぞ?
「強制的に……この部分が、この実験で一番重要なとこなんだ」
飾……何かに感染してないか?
なんだかこいつ等のテンションがおかしい。
話をするならいつもみたくその辺に座れば良いのに、わざわざ立ち上がって、熱っぽく語る必要はどこにもないだろう。
俺は何でそんなにテンションが高いのか分からなかった。
「お前ら…実験とか謎とか言ってるけど、それは一体なんなんだ?」
その言葉を待ってましたと言わんばかりに、
俺にビシッと指を突き立てながら言った。
「○○○してる時に男になると、一体どうなるのかと言う偉大な謎に取り組めるのだよ」
……そんなピーとかバキューンとかで消されそうな単語を言わないで下さい……って
「なにするつもりなんだ⁈」
ちょっとまて、それは最悪な実験だ。
きっかけの物語は、進研ゼミの+i紹介マンガでした。また読んでみたいですが、もう記憶にしかありません