つまり、この身体は…… 4ページ
10月10日の10時10分頃に第十話を投稿。
朝から来て下さった方には申し訳ないですが、これだけはどうしてもやりたかった。
飾達が帰ってきたのだろう。
廊下の方から声となにかがぶつかる音が聞こえた。
「おっ帰ってきたか」
俺がそういった時だった。
扉が勢いよく開き、飾達も勢いよく出てきた。が、勢いよく開いた扉が壁にぶつかって跳ね返り、そのまま扉の方から出てきた燕に勢いよくぶつかった。
「ったぁ~‼」
燕が頭を抱えてうずくまる。
凄まじく馬鹿なことをしている奴等は、なにやら直方体の箱を持っており、どうやらそれを運んできた様で、俺はその箱が何なのか気になった。
「おい、その箱はなんだ?」
俺が聞くと、和樹が待ってましたと言う様ににたあ~っと笑った。
「気になるか?教えてやろう!」
そう言って箱を勢いよく開けた。
箱から出てきたのは、やや明るい色のブレザー、綺麗で新しいYシャツ、そしてチェックのーースカート。
ブレザーの肩に着いている、清涼学園の紋章これはーーー
「清涼学園の女子制服だ!」
ここ……男子校だよな?
「なんで男子校に女子制服があるんだ?」
俺が素直に聞くと、
「ひごとに性転換するお前の為に、校長先生が協力してくれたんだ」
素直に優太が答えた。それにしても、いつ校長先生に相談したのだろうか?
「それよりさ、さっそく着てみろよ。それ」
修が俺に催促を促す。
「これ……サイズ合ってんのか?」
「かかり、身体測定受けてただろ?」
そう言えばそうだった。ほんの一週間前のことなんだよな。
「さ、俺らはお茶でも飲んで「出てけ」
ほかのやつらを部屋から追い出し、俺は箱から取り出した新品の制服に着替え始めた。
「あれっ?ボタンが左右違う?裏返し……じゃないし、地味に女子と男子って違うのか」
制服の違うところなんかズボンとスカートぐらいだと思ってた。
それに、スカートにファスナーがあるだなんて知らなかったし、色々分からない事があるな。
「おーい、終わったかあー?」
そう言うと同時に部屋に入って来る和樹。ノックとか返事を待つとかしないのか、こいつは。
和樹の後から他の四人も入って来たが、その歩みはすぐに止まった。
真っ直ぐこちらを見つめる五人。
「なんだ?やっぱおかしいか?」
俺が気になって聞くと
「いやいや、女子が女物の服を着ると、こんなにも違うのかと」
こんな答えが帰ってきた。
「すっげえな。スカート折ってないけど、先生達のセンスは意外と有るのな」
優太が感心している。たしかに、オシャレとはいかないが、ダサいワケではない。
驚いたな。
「明日お前は、これを着て学校来い!」
和樹が俺に人差し指をビシッと突き立てながら言った。
女子制服にまだ慣れていない俺は、たとえ女の身体でも、それは少し恥ずかしいと思っていた。
あらすじをほんの少しだけ変えました。
キーワードとかも増やそうとか思っています
さて次回は、入れ代わる身体のいやしい実験
お楽しみに~