表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世も異世界転移もありません!ただの子爵令嬢です!多分?  作者: 朱井笑美


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
51/371

51

「いや〜昨日は酒に飲まれたわ!」

 確かに昨晩は8人で一升瓶を二本空けた。ほんの食前酒のつもりで出したのだが、デザートまで米酒でやらかしてしまった。

 伯爵ご夫妻も、ずっと上機嫌で笑い続けていた。


 リリベルは、深酒のせいで今朝は寝坊しそうだったが、ライ兄と殿下の鍛錬+筋トレの声で早朝から起こされてしまった。


 ヤツらはなんて元気なの?!

 その二人に、朝の礼拝を終えられたアドリアン様とベルトラント様も加わったようだ。

 リリベルは眠い目をこすってベランダに出ると、4人が木刀を振っている。あ、伯父も加わった。

 そう言えば伯父も元騎士の傭兵だったんだっけ?


「二日酔いは気合いで治るぞ!」

 とかライ兄が言っているが、それは違うぞ!

 ちゃんと正しい知識で頼む。近衛隊長。

 

 リリベルが顔を洗って寝巻きを着替えてから階下に降りると、フィリップ様が殿下方用のタオルとお水をご準備されていた。

 やっぱり休暇じゃないじゃないか!気の毒に。リリベルはフィリップ様に挨拶してお手伝いする。


 ワゴンを押して庭に出ると、ライ兄に「リリも一緒にやるか?」と誘われた。

「令嬢に何を言ってるんですか!」

 とベルトラント様が仰って下さるが「あいつの令嬢は被り物だぞ」とナル兄のようなことをザック殿下が仰る。


 二日酔いの頭に腹が立つことを言われると、リリベルの性分に火が付く。リリベルはワゴンをフィリップ様に任せると木刀を握る。


「わあ、リリベルちゃんもやるの?」

「マリィもよく振ってたよ」

「えっ聖女様も?」

「聖女様も淑女を被ってるの?」

「それは違うな!」「それは違う!」

「ブハっ鍛錬中に笑わせないでよ」


「……お前たち、マジ許すまじ」

 リリベルの二日酔いの頭には余裕という二文字は無かった。


 リリベルが怒りの感情を吹き出し始めると、大地や植物がリリベルの感情に反応し始める。そしてゴゴゴッという地響きがして植物や樹々がワサワサと揺れ始めた。


「わーっリリベル、それはダメだ!」

 ライオットが焦り出してリリベルに駆け寄る。


「まあ!大変!地震かしら?」

 と伯爵夫人が慌てて外に出て来たところで、リリベルはハッとなった。

 こんな所でやらかしたらヤバい!

 リリベルが感情を抑え込むと、地響きも植物の揺れも収まる。


「寝不足なので寝て来ます。朝食パスで昼食倍で」と言う、リリベルに「おう…」とライオットが反応を返した。


 リリベルが屋敷に戻ると全員手を止めてシンとなった。

 何も知らない伯爵夫人だけが「今の何だったのかしら?」と首を傾げている。


「息子の様子を見に行こう」

 夫が夫人を伴って屋敷に戻って行くと「あれは大地の怒りですか?初めて見ますが神殿の書物で読んだことがあります」とベルトラントが思い出したように呟いた。

 

「リリベルちゃん、マジおっかねぇな」

「あぁ、あいつのグーパンを食らうと一瞬、星が飛ぶぞ」

「え、それは怒らせないようにしなきゃな!」

 能天気二人の横で「そんなんじゃないだろ…」とアイザックは無言になった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ