表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世も異世界転移もありません!ただの子爵令嬢です!多分?  作者: 朱井笑美


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

244/371

239

 今日は必須科目のテストだけなので午前中で終了だ。

 選択科目のテストは授業日の初日に行われる。


 明日はとりあえず1教科のみなので、まだ対策が取れる。

 それにしてもマリアンヌ嬢とフィジー嬢に頂いた情報は本当に助かった。多少、問題内容が違っても出題箇所が限定されるだけで随分と助けられたのだ。

 高位貴族には毎回あんな物が出回っているなんて、それでいいのか?と思わないでもない。


 ただリリベルが1学年の時は問題数が多く、最後に謎々のような問題を解かせるものだった。恐らく、そうやって差が出るように教師の方で工夫はされているのだろう。


 今年もなんか変な問題が最後にあった。

 これは考え方を試されているのか?倫理の問題なのか?テストを受ける側も、出す方の真意を知りたいと思える問題だった。


 テストが終わって明日の選択科目のテスト勉強の為に早く帰ろうと準備をしていると、ザック殿下から声がかかった。

「なあ、皆、最後の問題は解ったか?明確な答えはないのかもしれないがサロンで昼食を取りながら議論しないか?」というお誘いだった。


 令息達は「ぜひ議論を!」「行きたい」と口々に言っていたが、リリベルは昨晩はほぼ徹夜だ。寝ないと明日はテストどころではない。

 だからお断りをすると「会長来ないんですか?会長の答えが一番聞きたいのに」と言われるが、振り切って帰宅する。


 殺す気か!令息達にとって首席のリリベルは蹴落とす対象なのだろうか?テストの事前情報の存在にしても腑に落ちない。

 腹立つなー!あ、いかんいかん。寝不足でイライラしてるんだ。


 それから数日経って選択科目のテストも終わり、日常が戻ってきた。結果は来週だが、テストが終わってホッとする雰囲気が皆にあった。

 リリベルは二人に情報がとても助かったとお礼を伝えようと思ったのだが、何と先にマリアンヌ嬢が謝ってきたのだ。

「会長、申し訳ありませんでした。私達が渡した情報はあまり役に立たない物だったようで」

「とんでもないです。とても助かったんですよ。確かに情報の出題とは違いましたが出題箇所は同じでしたから」

 と言うと令息達が動揺し始めた。

「どういうことですか会長?!」


「お前達、情報通りに解答したのか?」

 その時、ザック殿下が会話に割り込んで仰った。

「出題箇所がほぼ同じだったので、解答も同じかと。なのでさっさと解答を書いて最後の問いかけに集中しました」

「出題箇所は確かに出回っていた情報と同じだったかもしれないが、ちゃんと問題文は読んだのか?この中で、それを答えられる者はリリベル嬢以外にもいるか?」


 殿下が皆を見渡すと

「はい。殿下、問題は正しいものを答えよではなく、間違いを選んで正しく答えよでしたわ」

 リリアン様がお答えになると青くなる令息がいた。

 恐らく問題の違いに引っかかった生徒は生徒会役員以外にも沢山いるのだろうな。

 最後の問いが奇抜だったから余計にだ。


「1学年のテストは普通でしたか?」

「ええ。ですからフィジーさんにはつまらなかったみたいです」

「もしかしてフィジー嬢は?」

「そうですね。難解な問題ほど燃える方なので、入学前の学力テストは首席を逃されましたわ」

 やはり天才肌のご令嬢なのだな。

 だって2学年のリリベルの選択科目の出題まで予測してくれたのだ。


「会長、殿下!2学年で出された最後の問いの内容を教えて下さい!」

 フィジー嬢はそれが気になるようだ。

「フィジー嬢の考え方も確かに気になるな。リリベル嬢は前回の議論にいなかったし、もう一度、皆で話し合うか」

 フィジー嬢が喜んでいる。

 確かにリリベルも皆の意見を聞いておきたいと思った。

 それぐらい考えさせる問題だったのだ。


◉この話の中に登場する者を、最も悪者と思われる順に並べて理由も述べよ。


『神様のカラスは白かった。そして美しく賢かった為、神様のお気に入りで、とても愛されていた。しかしカラスは調子に乗って何度も悪事を働いた為、怒った神様に罰せられ真っ黒にされてしまった。カラスの黒は罪の黒となって神様の元から追放された。


 しかし時が経つとカラスの中で罪は忘れ去られ、反対にカラスは黒い方が美しく立派なカラスだと思い込んだ。一方、神様はまだカラスの事を気にかけていた。黒いカラスは改心したのではないか?と、残った白いカラスに「確かめて来い。もしくは黒いカラスを改心させて連れて来い」と命令して送ったが、白いカラスは黒いカラスに「美しくない、白はみすぼらしい」と言われ、毎日、虐められたのだった。


 しかし、ある時、白いカラスの羽根には願いを叶える力があると判った。黒いカラスは急に手のひらを返し、白いカラスの羽根を目当てに擦り寄った。愚かな白いカラスは喜んで自分の羽根を与えたが、ついに全部の羽根をあげてしまい死んでしまった』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ