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前世も異世界転移もありません!ただの子爵令嬢です!多分?  作者: 朱井笑美


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 そもそもリリベルが早めに王都に来たのは、都会に慣れることもあるが、長女の“やらかし”のせいでもある。


 長女のララベルは学院在学中に臨時で来ていた外国語教師とデキ婚して退学したのだ。貴族令嬢として、なかなかブラックな歴史を持つクセに、国外で息子を産んだ後、今では外交官となった男爵の妻として夫と外交に飛び回っている。

 最近もちょっと帰って来たが、またすぐ外国に行ってしまった。


 あんなに勉強嫌いだったのにな〜。

 今は何ヶ国語もマスターし、美貌を武器に夫の仕事を手伝っている。さすが恋愛脳だ。愛の力なんだろうと思うことにする。

 話が逸れたが、とにかく学院でテンパらないように高位貴族にも慣れておけという事だろう。


 リリベルはお茶会中も姉の事を思い出して上の空だったが、不意に話し掛けられて我に返る。

「最近、外交官の男爵ご夫妻も帰国されてましたが、リリベルさんは、お姉様のララベルさんとはお会いになれまして?」

 おおっと、タイムリーに姉の話だ。


「ええ。「ちょっとコレ頼むわ」って息子を渡されました」

 事実だし。姉の息子は今、3歳だ。

「まあ、男爵夫妻の息子さん?どちらに似てらっしゃるの?」

 妹に息子を丸投げしたことはスルーですかい?

「ほぼ義兄です」甥っ子は艶々のキャメルブラウンの髪に紫色の瞳をしていた。

 

 爺様が一時ハマって栽培していた紫タマネギを思い出す。

 スープもソースも紫になるからヤメレって家族には不評だった。

 確かに見た目的にも“魔女のご飯”って感じで食欲が減退した。

 父に「だからって紫キャベツにすんな」って、先に牽制されてたっけ。あの時の爺様、憐れだったな。

 でも、その後の紫芋は好評だったよね。

「紫、止めればいいのに」ってマリィ姉に言われてたけどさ。


「まあ、どちらに似ても、きっと美形よね」

 おっといけない。またトリップしてた。

「多分、中身も義兄です」

 あ!ヤバいこと言ったかな…?

 侯爵夫人が「コホン」とわざとらしく咳き込んだ。


 しかし時はすでに遅過ぎた。

「聞いたわ!男爵夫妻が一時帰国のご報告で王城に上がった際、ご子息が王太子殿下ご夫妻の長女の王女殿下を口説かれたとか?!」

「‥‥‥」

 彼は侯爵家の4歳ご長女も口説きましたよ…。


 ちなみに王女殿下はまだ歩き出したばかりだが、眩い金髪にアメジストの瞳のカワユイ王女様なのだとか。アメジストの瞳は公爵家の血筋に多いんだそうだ。

 そうだ確か義兄も公爵家傘下のご出身だったはずだ。

 

「もう、その話はよろしいんじゃなくて?」

 侯爵夫人が話題を変えたいみたいだな。

 仕方ない唯一の独身の兄の話、いや聖騎士様の話を振っとくか。

 先日、大神殿にマリィ姉ちゃんに会いに行った時に仕入れたネタだ。


 その後は侯爵夫人も機嫌が戻り、和気あいあいと茶会を終えた。

 聖騎士様、茶会でも最強だな。

 貴族って本当に神経使うよね。

 それとララ姉、多分、侯爵家出禁になったかもよ?

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― 新着の感想 ―
おぉ?マリベルさん主役の物語を読んでからこちらに来たら、既視感がある。 もしや一度読んだことがあるかも知れない。 自分の脳みその記憶力の無さがニクイwww
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