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 生徒会室に戻ると殿下が昨年度の議事録と睨めっこしていた。私が椅子に座ってサンドイッチを出すと、リリアン様がそっとお茶を出してくれた。

 「リリアン様!天使!」リリベルは感謝して、学院で最初に採れたブルーベリーはリリアン様に捧げようと心に決めた。

 

 その後、リリアン様は殿下と会長にもお茶を淹れる。

 「あいつの次かよ」と殿下が少し不機嫌そうに言ったが、私が美味しそうにサンドイッチを頬張るところを見て、

 「よく食べるな」と苦笑いした。会長は、

 「リリベル嬢、食べ方が令嬢じゃないですよ」と言ってきた。

わーここにも父みたいな人いた。リリベルは、

 「だって会長、このサンドイッチ大きくて」と言うと、

令嬢は、そもそもそういう頬張るような食べ物は選ばないと言われた。無視してやるもんね。


 「殿下!ねぇ殿下」うるさそうに殿下が私を見る。

 「ねぇ、これマグロチキンカツって書いてあるんですけど、マグロチキンって何だか知ってます?殿下、南の隣国行ってたでしょう?」と私は丁度いい人がいたと聞いてみる。殿下は、

 「マグロチキン?マグロでチキンなのか?いやチキンが?」何か迷走し始めた。会長が、

 「食べた食感はどうなんですか?鶏肉?それとも魚?」おぅまともなご意見。さすが生徒会長。でも、

 「分からないんです。だから余計に気になって」

 「分からない?」

 「そう。食べてみますか?はいアーン!」私は食べかけのサンドイッチを会長の口元に差し出す。


 生徒会室全員の目が一瞬にして会長に向いた。

 会長は目を点にして固まっている。リリベルが更に、

 「ほらっ、アーン」と追い討ちをかけると、会長はドンドン顔が赤くなってくる。

 「リリベルさん、次はお熱ですか?ってオデコをぶつけ合うところですよ!」シャーロットの言葉で会長が我に帰る。


 リリベルのストーカーのシャーロットは生徒会室で雑用をさせられている。

 私とセットにするの止めて欲しいんだけど。

 

 結局、その後、リリベルは盛大に生徒会長に怒られる。

 「食べかけの物を人に差し出すんじゃない!」って。

そっち?って皆思ったよね。


 またいつか「アーン」で、仕返ししてやる。


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