閑話
年末の公爵家での集いです。
「マリベル〜!どれだけ振り?ビアンカの結婚式以来かな?」
「多分それぐらい?」「じゃあ、もう一年くらい会ってなかったかぁ」
「うん。二人ともママになってる」「ほらっ!マリベル叔母ちゃん」
「わぁ姪っ子!可愛い小さい癒されるぅ。アイリーン様に似てるのかな?」
「マリベル、もう様付けは止めてよ。聖女様に様付けされるのは…それに姉妹になったのよ!」
「そっか。じゃあ、お義姉様だ」
「うん。それもいいけど、やっぱりアイリーンで」
「私も呼び捨てでいい。もうこの3人の間では呼び捨てだし。ココットも」
「えー!ソフィーナ様を呼び捨ては、さすがに無理がぁ」「私も…」
「いいの。いいの。ねぇマリベル、うちの子も抱いてやって」
「ソフィーナ様に似てるぅ。良かった」「皆に言われるけど、そこまで?」
「だってライオット様だよ!あ、でも性格まで似る訳じゃないか」
「アハハッ性格まで似たら、マリベルを追っかけるねぇ」
「止めてよアイリーン!!」
「私は妖精産むまで頑張るからね!」
「アイリーン、あんなに叫んでたのに。二度と産まないって」「ふっ忘れた」
「私はもうアイリーンの出産には立ち会わないから」
「いやーん!ソフィーナぁ。ココットちゃん?」
「私は侍女を降りた後なら」「あと6年!?」
「伯爵令嬢達もいるじゃん」「そっか。呼んでやろ」
「気の毒に…」
「私も春に出産予定だけど、手伝いに来てくれる?」
「ビアンカ!行くに決まってるじゃない」「酷い。ソフィーナ。私の事は見捨てるクセに」
「アイリーンは騒ぐし暴れるし。それに私とビアンカは姉妹になったの。助けるでしょ」
「私以外、皆親戚!?」「わーココットちゃんは心の姉妹よ!」
「そうよ。マリベルに付き合わされて大変だろうし」「えっ私のせい?」
「冗談だってばー」「ひど〜い。大体、アイリーンもソフィーナ様も聖女候補になる前から仲良しだったんでしょ!なのに「少しばかりの知り合いでした」みたいな事、最初言ってた」
「そんなの高位貴族の間では、あるあるじゃん」
「そうよマリベル。何なら先に情報だけで、会う前から知り尽くしてるなんて事もザラよ」
「私、下位貴族で良かった」「私もそう思う」
「ねえ、ところでエリオット様が今、子爵領にお義父様が別荘を建ててるって」
「ウソー凄い。禁断の子爵領じゃない!?」「私ですらルト様の実家に伺った事ないのに!」
「夏頃に完成するらしいの。皆で行かない?」「ワー行く行く。夫が無理でも行くでしょ」
「…皆、楽しんで来て…」「マリベル!!しまった!マリベルが行けないじゃない」
「私も皆様の土産話楽しみにしてますね…」
「コッココットちゃん!マカロン握り潰してるよっ!?」
「ハッ、私達の話ばかりミネルバ様は楽しくないですよね?申し訳ありません」
「いいえ。私は聖女様の護衛として参加しておりますから。皆様の女子トークを楽しんで拝聴しております」
「はーやっぱりカッコイイ!私服の聖騎士様は、初めてお目にかかりますが、私服でも素敵なんですね」
「恐縮です」「ミネルバ様は何か無いのですか?最近のホットな話題」
「あの…実は私、来年の夏頃、結婚する事になりまして」
「エエェッ!!」「何それ!大告白っ!」
「今年一番の大事件だわ!」「マリベル、今年はもう終わるけどね」
「グヌゥ」「聖女がそんな顔しないのよ!それよりお相手は?」
「騎士団長様のとこの次男様なんです」「どういうご縁なんですか?」
「それは…秋に母と北の騎士達を取り締まる事件がありまして…」
「あ〜…。」「その事件はこの場では封印しましょ」「同意」
「でも次男様は文官でらっしゃるのでは?」
「はい。司法局にいらして裁判官をされています。団長様には全く似てらっしゃらない方なのです」
「少し意外です」「はい。私もそういう方はどうかと思ったのですが、お会いしてみると、騎士とは違った正義感のある方で」
「分かる!分かるわぁ」「でも、ご結婚されたら騎士業は?」
「はい。元々、伯爵家を継ぐために聖騎士は10年で辞める約束を母としておりました。今後は王国騎士団に移籍予定です」
「えっそうなの!?」
「はい。なのでもう聖女様の警護もこれが最後かと」「やだショック!」
「聖女様、奥方様方、お客様が、またご到着なさいましたので、お通ししました」
「え?他に誰が?」「フフッ。サプラーイズ!」「マレシアナ!!」
「よく来れたわね。臨月なのに大丈夫?」
「あら?聖女様は変顔もお得意ですの?」「も、元からこの顔です」
「まあ!面白いお方」
こうして、この国で最も尊いご婦人方の夜が更けて行った。
初めて会話だけで文章を作ってみました。無事に会話が繋がってますかねぇ。
誰が話しているか不明でしたら申し訳ありません。
ノリでお楽しみ下さい。