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愛してるって言わないで  作者: Mariko
忘れられない
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1

 合宿1日目の晩。

 学生たちの勢いにつられて、つい飲みすぎた。

 酔いを覚ますために、ひとり、外に出た。


 日中は汗ばむくらいの陽気だったけど、4月下旬の晩は涼しく、火照った頬に夜風が気持ちよかった。


 波打ち際に降りると、月明かりに照らされた海が美しい。

 石段に腰掛けて、波の音に耳を澄ませた。



 目をつぶると、目の前に明るい海が広がっている。

 隣には真野さんが座っていて、それなのに私は、途方もない悲しみに暮れている。


 『海を見てたら

 悩み事がちっぽけに思えるっていうけど、

 この悩みは、全然、小さくならないみたい』


 耐えきれずに泣き出した私を、真野さんは何も言わずに抱きしめてくれた。

 何度も、何度も、私の涙にキスをしてくれた。



 ああ、やっぱり、私はおかしい。

 こうやって時々、真野さんに愛される夢をみる。

 これは、浅ましい願望の現れなのだろう。


 願望が膨れ上がって、制御できなくなる前にーー。

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