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愛してるって言わないで  作者: Mariko
呪わずにはいられない
58/89

3

「アオイにキスして」

 しばらくして、亜希は俺に抱きついたまま言った。

「呪いを消してください」


「そんなことをしたら、俺も呪いのことを忘れるから、橋本さんのことをアオイから守ることができない」

「私は大丈夫です」

 亜希は、俺から身を離して、涙の渇かない顔で微笑んだ。


 馬鹿な。

 何が大丈夫なんだ。

 あんな得体の知れない化け物に、連れ去られて、壊されるかもしれないというのに。


「私ね、真野さんのことが好き。大好き。アオイは操ったとか言ってたけど、この気持ちは、私だけのものです。

真野さんにこんなに愛してもらえて、私はじゅうぶん幸せでした」


「何言ってるんだよ」

 幸せになるのは、これからだろ。


「橋本さんをアオイに渡すくらいなら、俺は他の女に呪いをかけることを選ぶ。

そしたら、橋本さんを呪いから解放できるし、俺は橋本さんをアオイから守ることができる」


 たとえ、亜希が俺を忘れても。

 俺が覚えていれば、じゅうぶんだ。


「嫌です」

 亜希がきっぱりと断ってくる。


「私だけが忘れるなんて、そんなの絶対ダメです。私、馬鹿だから、真野さんが傷つくだけです」

「そんなことーー」

「アオイの言う通りなんです」

 俺の反論を遮って、亜希は言葉を続けた。


「私はきっと、どんなに真野さんが守ろうとしてくれても、アオイに靡く。真野さんのことを見失ってしまう。

だって、真野さんは私にもう二度と、私に好きって言えないんでしょ?」

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