表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛してるって言わないで  作者: Mariko
決められない
55/89

10

「あはは、迷ってるね」

 俺の目を覗き込んで、アオイがせせら笑ってくる。

「人間って本当に滑稽だよな。自分のことだけ考えてりゃ単純なのに、うだうだと余計なことばかり考えてさ」

「うるさい」

 アオイを突き飛ばした。

 俺は今、何ということを考えたのだ。


「言っとくけど、僕がキスできないように自分の唇を取り除こうとか、声を潰そうとかしたって無駄だからね。

そこには魔力が宿ってて、人間には手出しできない」


 アオイが、俺の思考を見透かしたように先回りして言う。

 そして、亜希に目を向けた。

「橋本さんはどうーー。あはは、そろそろヤバそうだね」


 見ると、目がとろんとして、興奮状態が近いことは明らかだった。

 さっさと亜希だけでも外に出しておけば良かった。

 自分の愚かさに、嫌気がさす。


 彼女の手を掴んで、急いで部屋を出ようとした。

 これ以上ここで声を出すわけにはいかない。こうなった時の亜希は、俺の声に反応してますます興奮が高まっていくから。


「家まで持つの?ここでしたらいいのに」

 煽ってくるアオイを無視して、ドアを開ける。


「まあ、2人でゆっくり考えたら。といっても、僕もそろそろ向こうに戻らなきゃいけないから、あんまり時間残ってないけど」

 ドアを閉める間際に、アオイはそんな大事なことを、ポロッと言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ