第6話 目覚めぬあかり
日曜日になった。
「やっと休み……すやぁ」
「おいっ!何時まで寝てる!穀潰し!!」
9時まで寝ていると薫があかりの部屋に突撃してきた。
「ちょっと!乙女の部屋にノック無しで入って来ないでよ!」
「何が乙女だ!さっさと起きろ!食器が片付けられないだろ!」
「もー!」
あかりは薫が出ていくと渋々起きる。廊下で葵とすれ違った。
「あ、あかりさん!ゆっくり寝ててくれても大丈夫ですよ。」
「むー、あの姑がうるさいのよー。」
「姑って。」
「姑よ!あの意地の悪さは姑ポジだよっ!」
「兄さん姑なんだ、ふふっ。」
葵は穏やかに笑っていた。
「誰が、姑だって?」
「薫君がっ!……て、うわっ!出たっ!!」
「人を化け物みたいに言うな!全く……」
「あかりさん面白いよね。兄さん。」
「面白くもなんともない!いいからさっさと飯食ってこい!」
薫に促されて居間でちゃぶ台の 蠅帳をとって、食事を食べる。一人で食べるのはなんだか寂しい気がした。食べ終わると食器を流しへ持っていく。洗おうとすると葵がきた。
「あ、食べたんですね。ボクしましょうか?」
「いいよ、自分の分ぐらい自分でするよ!」
「ありがとうございます。」
「こちらこそありがとうございます!」
ふふっと2人に笑みが零れた。そこに翡翠がやってくる。
「葵、ちょっといいか?」
「っ!また悪霊が?」
「ああ、そうだ。」
葵はそう聞くとすぐに変身して出ていこうとした。
「あかり、お前もこい。葵の戦う姿を見て学べ。」
「と、言われても……」
そう言いながら皿洗いを済ませてあかりも葵と共に悪霊が出た場所へと走った。そこではいくらかの火の玉が蠢いていた。
「ひっ!火の玉?!」
葵が印を組んで悪霊を浄化しようとする。だが、火の玉がそれを妨害し、葵が火の玉に襲われたしまっていた。
「うわっ!」
「葵君!」
「あかり!どうだ?力に目覚めないか?」
あかりは黙って首をふった。
「我の目に狂いは無いはず……まだあかりには早いと言うことか……?」
火の玉に襲われながらも葵は水の玉を召喚し火の玉を消してゆく。そして悪霊を倒しきった。
「葵君!すごい!」
「葵ならこの程度どおってことない。」
「あかりさん、怪我とかしてませんか?」
大丈夫と言ってあかりは葵を気遣った。葵はボクも大丈夫ですと笑った。悪霊を倒し、家へと戻る。翡翠はそんな2人の後ろ姿をみながら沈んだ様子で呟いた。
「このままでは、葵と薫は……」
2人が家に帰る頃にはお昼をとっくに過ぎてしまっていた。




