第51話 灯火と紫
「紫?!じゃと?!」
「紫?!何故!?」
「何故も何もありません。貴方が世界を滅ぼすなどとあってはならぬ事。よって、子孫達の呼びかけによりここに参りました!」
「くっ!だが、死者の召喚は莫大な力が必要じゃ!長くは持つまい!!」
灯火が力を振るう。指を上げただけで風が強く吹き荒れる。
「くっ!」
「薫君!」
吹き飛ばされそうな薫の手をあかりが掴む。
「灯火、いくら貴方でも世界を滅ぼすことは許しません!!はぁっ!!」
紫が灯火へと式神を使って攻撃する。
「はっ!その程度!!」
式神は炎に包まれて焼け落ちた。だが、その隙に紫は灯火の後ろへと回り込んでいた。
「!」
紫の攻撃が灯火を襲う。
「!?何故じゃ?!」
灯火に攻撃があたる。灯火は悶え苦しむ。
「当たり前です。貴方は実体化したとはいえ死後の姿。私は全盛期のすがたなのですから!!」
「おのれぇ!!」
灯火の炎が紫へと襲いかかる。しかし、紫は水龍を呼び出しその炎を消してしまった。
「灯火!覚悟なさい!!」
水龍は灯火へと襲いかかる。
あかりと葵、雨はなんとか力を維持しようとする。
水龍が灯火を襲い灯火は倒れた。
「おのれぇええ!!」
炎が灯火の周囲から吹き出す。
紫へと炎が襲いかかるが全盛期の紫にはかなわなかった。炎の主導権を握り返す紫。炎が灯火を焼く。
「ぐああっ?!」
「とどめです!なっ?!」
その時、4人の力がつきた。紫の攻撃が灯火にあたる寸前で止まる。
「天は童の味方じゃあ!」
紫は消えてゆく。灯火は4人へ炎を向ける。
「きゃ!?」
「あかり!!」
その時薫が力を使った。
「なっ?!」
それによって灯火は怯む。そこを葵がなけなしの力で封じ込めた。
「ぐあああっ?!」
「はあはあはあ。」
「葵君!大丈夫?!」
「王子様!大丈夫ですか?!」
「はい。大丈夫、はあ、です。」
「薫君、ありがとう!」
「当たり前だろ、あかり。」
「また2人でイチャイチャしてるんですか?」
なんて葵が煽る。
「何はともあれ、これで一件落着だな。」
翡翠がそう言った時、灯火の洗脳が解けた。
「おい!童をここからだせぇ!!洗脳が解けた!!」
「!」
あかりは洗脳の解けた灯火を解放する。そして、灯火はあかりの身体に再び乗り移った。
「うむ!これにて一件落着じゃ!!」
「それは我が言ったセリフだぞ!」
「うるさいのぉ!童の言葉じゃ!」
「なんだと!?」
「まあまあ、お二人とも無事解決したんですから……」
「「ふんっ!」」
こうして鬼虎兄弟の思惑は阻止された。




