第50話 灯火の錯乱
「灯火にはこの世界を滅ぼしてもらう!!」
「そうはさせない!!」
あかりが水晶に駆け寄るが時すでに遅し、水晶から実体化した灯火が操られて出てくる。
「妾に逆らうものは皆殺しじゃぁ!!」
「えーー?!」
「童こそが真の神!!」
「「「「………。」」」」
その言葉にあかりも葵も薫も翡翠さえも黙った。
「いつかこうなる気はしていたが……」
「はい、兄さん。」
「本当になるとはな。」
薫も葵も翡翠も呆気にとられる。
「で、でも、灯火様の意思じゃないだろうし……!」
「くっ!この程度の術……解けん、何故じゃ!」
「残念だったな!灯火!その術はお前の力によって成り立っている。それを解くということはお前の力が消えるということだ!!」
涙赤はそう笑いながら高らかに言う。
「おのれぇ!!小童が!!」
「どうすれば……!?」
あかりが頭を抱えていると葵があかりに近づく。
「あかりさん!」
「葵くん?何?何かいいアイデアが?!」
「世界は童の物じゃ!!」
「あーー、やっぱりこのまま灯火様ごと倒しても……」
灯火の叫びに葵は呆れてそういう。
「そ、それはダメでしょ?」
あかりも呆れながらそう言って灯火を助けようとする。
「あかりさん!」
「はあっ!」
「無駄じゃ!」
バチンッと音が鳴ったかと思うとあかりは吹き飛ばされていた。
「かはっ?!」
「完全でなくとも実体化した時点で妾を倒せるものはおらんよ。紫がおったら別じゃがな!」
「!」
葵はあることを思い付いた。
「あかりさん!」
「何?!」
「ボクの先祖を召喚すれば!!なんとか!」
「?!そんなこと出来るの!?」
「……あかりさんと力を合わせても……力が足りないでしょう。」
「なら、私がいれば?」
「雨さん?!」
「雨ちゃん?!」
「私も手伝う。」
「いえ、それでも力が足り……」
「俺の力も使え!」
「翡翠様!しかし、翡翠様は信仰の衰退によって力が全盛期とは違うんですよ?!」
「わかっている!それでも、ここで灯火を止めなければ!」
「わかりました!やってみましょう!!」
葵とあかり、雨、翡翠は力を合わせて紫を召喚しようとする。
「ふっ、何を馬鹿な事を……!まさか?!」
灯火が気づいた時には時すでにおそし。光の渦が広がって紫が召喚された。
「紫!ここに推参いたしました。」
「紫?!じゃと?!」




