第43話 監禁
連れ去られたあかりは鬼虎兄弟宅へと連れていかれた。あかりは椅子にくくられる。涙赤があかりに言う。
「灯火あかり。お前の中の灯火が必要だ。この世を滅ぼす為に!」
「そんなことさせない!どうしてそんなことしようとするの?!」
「お前に拒否権はない。」
「っ!」
「命が惜しければ従う事だな。」
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闇に包まれた事で怪我人が出た事で安全を守る為、生徒は下校するように指示された。
下駄箱では薫が帰ろうとしていた。すると雨が降る。
「……傘忘れて来たな。それにしてもあかりも葵もどこに行ったんだ……」
そんな薫の前に一人の少女が現れる。
「紫源薫。」
「?誰だ?」
「私は鬼虎雨。」
「鬼虎?ああ、転校生の?」
「私は青の妹。」
「で、青の妹が何の用だ?」
「貴方は私の王子様。」
「は?」
「灯火あかりに会いたい?」
「っ!あかりがどこにいるか知ってるのか?!」
「ええ。」
「どこにいるんだ?!」
「では、私と一緒に来てもらう。」
薫も雨につれて行かれてしまった。
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「この世を滅ぼすなんて手伝えるわけないじゃない!」
「強情な女だ。」
「涙赤ー、雨帰ってきたー!」
「雨、どこにいって……」
「あかり!」
「薫君?!」
「雨、どういうことだ?」
「彼は私の王子様。」
「……あー、また雨の王子様が始まったー!」
雷黄はあーあと、呆れている。涙赤はため息をつきながら言う。
「だが、ちょうどいいか。灯火あかり!その男がどうなってもいいのか?!」
「?!」
「言う事を聞かなければこの男を殺す。」
その言葉に薫とあかりは戦慄した。
「か、薫君は関係ないでしょ?!」
「そうはいかない。」
「っ!あかり!」
「2人を奥の部屋入れておけ!」
涙赤の指示に青は従う。
「わかった。」
あかりは御札付きのロープ、薫はロープで縛られ、隣の部屋に監禁されることになった。御札の効果で灯火は力を使えない。
「薫君、ごめんね。」
「あかり、これはどう言うことなんだ?わけがわからない。何故俺達は監禁されてるんだ?」
「それは……」
「”童が説明しよう。”」
「灯火様?!」
灯火は鬼虎兄弟が大昔村を追われた鬼との混血であり、自分達を差別した世界を滅ぼそうとしていると、説明した。
「なるほど。」
「……薫君、巻き込んじゃってごめんね?」
「いや、いい。お前の無事がわかっただけで十分だ。」
「”あかり!こうなったら色仕掛けで逃げるぞ!”」
「「は?」」
あかりと薫はその言葉に呆気にとられた。
「”今こそ3人もの男を虜にした力を解放するのじゃ!”」
「え、いや、あれは……」
「そんな事はしなくていい。あかりは俺のだからな。」
薫は少し不機嫌そうにそう言った。すると部屋に青が入ってきた。
「”今じゃ!薫の為にもやるのじゃ!”」
「え、う、うふ。」
「……」
あかりがウインクするも青はよく分からないという顔をした。
「無理だよーー!」
「灯火あかり。言うことを聞く気になったか?」
「……それは。あの、青君はどうしてこの世を滅ぼしたいの?」
「我らを差別した人間達に復讐する為だ。」
「……そうだよね。差別されて追い出されるのは悲しい事だよね。」
「……お前などに何がわかる!?」
「わからない。わからないけど、わかりたいと思ったの!」
「……」
青があかりに近づく。
「何故わかりたい?」
「貴方達を理解したいからだよ。」
「何故理解したい?」
「理解して話し合えば、分かり合えると思うの!」
「……バカなのか?そんな事は不可能だ。」
「そんな事ないよ!理解し合えると思う!」
「何も知らない癖に偉そうに言うな!」
「ごめんなさい。」
青は怒って出ていってしまった。
「あかり、無理するな。」
「うん。ありがとう。」
出ていった青はあかりの言葉に苛立ちを募らせるのだった。




