第41話 転校生
夏休みがあけ、新学期が始まった。
「あかりー!朝だぞ!」
眠気まなこのあかりを起こしに来たのは言うまでもなく薫である。
「かおるくぅん。」
「ほら、起きろ!今日から学校だぞ!」
「…ううん。」
「あかり!」
薫はあかりを抱き寄せる。
「か、薫くん!?」
「目は覚めたな?」
「う、うん!」
「じゃ、居間で待ってるから!」
そう言うと薫はあかりの額にキスを落す。
「へ?」
しばらく何が起こったのかも呆然としていたあかりは
「きゃーーーーーーー!?」
発狂した。薫は部屋をでて赤面していた。着替えて居間にゆくと食事の用意がしてあった。3人で食べる。
「新学期、始まっちゃいましたねー!」
「もう少し寝たかったなぁ。」
「夏休みにだらけてたからだろ?2人共!」
「ええー、あ、でも、」
あかりは薫の腕を組む。
「薫君が起こしてくれるなら起きられそうだよ!」
「?!」
薫はそれを聞いてさっきの事を思い出し赤面した。
「2人共朝から仲良しですねー!」
「っ!べ、別に……」
「そう言えばあれから灯火さんを見ませんね?どうなったんでしょうか?」
「いるよ?私の体に。今は眠ってるけど。」
3人は食べ終わると珍しく3人で登校した。新学期初日と言うこともあって挨拶運動はおやすみらしい。
「あかり」
あかりと薫はてを繋いで学校まで行った。葵ももちろんそばにいた。雨が降る。3人は急ぎ足で校舎に入っていった。それを一人の少女が見つめていた。
「見つけた、私の王子様……。」
学校につくと灯籠があかりに向かってくる。
「灯籠君!おはよう!」
灯籠はいきなりあかりに抱きついた。
「あかり!僕はやっぱりあかりを諦めきれない!」
薫が灯籠をあかりから離す。
「灯火!あかりが困るだろ?」
「そんな事ない!あかり!好きだ!僕は諦めないからなっ!!」
そう言って席へ戻る。
「薫君、ありがとう。」
「当たり前だろ。俺の彼女なんだから。」
チャイムがなって皆んなが席につくと先生が入ってきた。
「えー、新学期皆さんの元気な顔が見れて先生は嬉しいです!そして、今日は新しい仲間が加わります!さ、入って!」
教師に入って来たのは一人の男子だった。
「転校生の鬼虎青君です!」
「よろしく。」
青はあかりの後ろの席に座るように言われた。通り過ぎる時に名前を呼ばれた気がした。
「灯火、あかり……。」
「?」
青はあかりにわからないようにニタリと笑う。
「この女が陰陽師の……」
ボソッと呟いた。屋根の上にいた翡翠は何者かの気配を感じた。
「っ!?……異物が入ってきたな。」




