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灯火のあかり タイムスリップして母の初恋相手と恋しました?!  作者: ユキア


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第38話 薫とあかり


「薫君が、好きなの!」


「?!」

しばらく沈黙が続いた。


「……俺はお前なんか嫌いだ!」


「っ!?」


「俺だけじゃなく、葵すら誑かした。お前の顔なんて見たくもない!」


「薫君、そう、だよね。ごめんなさい。私、未来に帰るよ。」


「!?」


「翡翠様に頼んでくる。」


そう言ってあかりは祠の方へと歩い行った。


「薫?それでいいのか?」


「?!」


薫に翡翠の声は届かない。だが、何かいることはわかった。


「ひすい、さま?」


砂場にメッセージが現れた。

”あかりが帰っていいのか?”と、書いてある。


「……それは。」


”お前が優しいのはわかった。だが、本当にこれでいいのか?”


「……俺はっ!」


薫はあかりを追ってゆく。あかりは翡翠の祠につくと、翡翠を呼んだ。


「あかり、未来へ帰る。その選択肢でいいのか?」


「……はい。」


「はぁ、お前が帰りたいなら帰るがいいさ。でもな、……」


「あかり!!」


薫があかりに追いついた。薫は息を切らしていた。


「薫君?!どうしたの?」


「どうしたも何も、その、本当に帰るのか?」


「……うん。だって、薫君にもフラれちゃったし、未来で皆待ってる。」


「っ!」


薫はあかりを抱きしめる。


「あかり、好きだ!」


「へ?でも嫌いって……」


「お前が未来へ帰れるように言ったに決まってるだろ!」


「っ!?そ、そんな……」


「あかり、行くな!」


「っ?!」


「好きだ!好きなんだ!」


「薫君……。」


あかりは涙ぐみながら薫を抱きしめた。


「私も、好き!」


「ずっと傍にいて欲しい。」


「……うん!」


2人は見つめあった。あかりは眼を閉じる。薫はそっと、あかりの額に口付ける。

「……悪い。こういうの慣れてなくて……」


「……うん。」


「……帰るか。」


「……そうだね。」


「手。」


薫は手をし出すとあかりはそれを握って手を繋ぐ。そのまま家へと帰って行った。


「あかりさん、兄さん、おかえりなさい。」


「葵君、あの、言わなきゃいけない事があって……」


「……兄さんと付き合うって事ですか?」


「へ?!」


なんで分かったのと言う顔であかりは赤面した。


「……わかりますよ。今の2人を見れば。」


「葵、その、……すまないな。」

「いえ、兄さんが幸せになれるならそれは喜ばしい事です。それに、ボクは諦めた訳ではないので!」


「?!」


「ほう、そうか。なら、お前に奪われないようにしないとな。」

そう言ってあかりの頬に口付ける。

「!?薫君。」


「はぁ、とりあえず夕飯はできてますから2人でゆっくり来てください。」


葵はそう言うと居間へと戻って行った。


「か、薫君!いきなりキスしないでよ!びっくりした!」


「……俺のだって見せつけておかないとすぐに奪われそうだったから、ついな。悪い。」


「……もー!」


あかりは赤面した。2人も居間へと向かうと食事の用意ができている。3人は食事しながら話した。


「明日、灯籠君にも言わないと……」


「……灯火、納得しなさそうだがな。」


「灯火君あかりさんにゾッコンでしたからね。言っても聞き入れて貰えない気がします。」


「……あっ!!薫君!」


「ん?なんだ?」


「おかっ……緑さんの事どうするの?!」


「あー、明日別れてくるよ。」


「い、いいのかな?これで……」


「浮舟には悪いが、俺は……」


薫の眼にはあかりしか映っていなかった。翌日、薫は緑の家に、あかりは灯籠の家に向かった。インターフォンを鳴らすと両方、親が対応した。


「薫君?どうしたの?」


「浮舟、ちょっと話したい。」


「私も話したい!」


薫は浮舟を公園に連れ出した。公園のベンチに座って話す。


「俺、好きな人が出来たんだ!浮舟には悪いけど……」


「え?!」


「別れて欲しい。」


「……いやよ!誰なの?その相手って!?」



「……」

薫は黙った。あかりの名を口にしてあかりに何かあっては行けないと思ったからだ。


「灯火、あかり?」


「!」


「そう、なのね。」


「頼む!別れてくれ!」


「……わかったわ。」


薫は緑が納得してくれたと思った。緑と薫はしばらくすると互いに家に帰った。


☆☆☆☆


「こんにちは!」

インターフォンからは若かりし頃の祖母がでる。

「灯籠か?炬か?どっちの友達かえ?」


「灯籠君です!」


「ちょっと待っとってねぇ。灯籠!!友達来ちょる!」


しばらくして灯籠が家から出てきた。

「あかり?!」


「灯籠君。」


「あかり、どうしてきた?」


「あの、実は、私、薫君と付き合う事になったの!だから、ごめんなさい!」


「………そっか。分かった。じゃあな。」


それだけ聞くとすぐに灯籠は家へと帰っていった。


「……大丈夫かな?」


2人共無事に家に帰った。


「薫君!」

「?あかり?どうした?」


「その、薫君のそばにいたくて……」


「?!」


薫は恥ずかしそうに赤面する。あかりは薫の隣に座った。


「……あかり、今からすることがある。」


「え?何?」


「この前の勉強の続きだ!」


「そ、そんなーー!?」


全然甘くなかった。


「薫君真面目すぎだよー!!」


「お前の成績がわるいからだろ!」


「一応赤点はなかったんだよー?!」


「いいからこの問題は……」


しばらく勉強会が続いた。


「ふにゃー。」


「一応、数学の復習は終わりだな。次は…」


「もう勉強は勘弁してー!」


「はぁ、じゃあ」


「ゲームしよ!」


「ゲーム?うちにはゲーム機はないぞ?」


「ええー!?」


「そんなもの必要ないからな。」


「まあ、薫君は勉強さえすれば楽しいもんね……」


「そうでも無いが……」


「薫君。」


あかりは薫の手を握る。


「……あかり。」


そのまま2人は見つめあった。あかりは恥ずかしそうに顔を伏せる。あかりは薫を見つめなおし、眼を閉じた。薫の心臓が跳ねる。


「……」


優しく唇に口付けた。そっと離す。


「薫君、好き。」


「……俺も、好きだ。あかり!」


抱き合う2人だった。気がつくと真夜中だった。


「そろそろ風呂に入って寝るから、部屋に帰れ。」


「うん。」


薫とあかりはあかりが風呂に入った後、薫も風呂にはいり部屋へと帰った。


「はぁ、眠い……」


「薫君。」

「……は?」


敷かれた布団にあかりが座っている。


「あかり?なんでいるんだ?もう寝る時間だぞ?」


「一緒に寝ちゃだめ?」


「ぶはっ?!」


薫は思わず吹き出していた。


「ば、バカ女!そ、そう言うのは結婚してからだな……!」


「添い寝するだけだよ!」


「……そうか。いや、それもまだ早いと言うか、その……」


「薫くんの傍にいたいなぁ」


「……ダメだ!」


「添い寝だけなのになん……?!」


薫はそのまま布団にあかりを押し倒した。


「?!か、薫君?!」


「俺だって、男なんだぞ?少しは警戒しろ。」


「……薫君になら、いいよ?」


「?!?!」


薫は赤面して頭を抱えた。


「と、とにかく!部屋へ帰れ!」


「いやだーー!」


「帰れって!」


「やだーー!」


2人で言い合っていると葵がやってきてうるさくて眠れないと言いに来た。


「「すみません!」」


「よろしい!あかりさんは部屋へ帰るように!以上です!」


「はーい。」


こうして2人はそれぞれの部屋で眠った。翌朝である。


「薫くーん!」


あかりは薫の部屋へと突撃した。


「おはよう!」


ぼふっ、と布団にダイブする。


「ぐはっ?!」

あかりの重さで薫が潰される。あかりは気にしてないようで薫を起こそうとする。

「薫君起きてー!」


「お前な?!飛び込んできたら危ないだろ?!」


「ごめんなさい。」

2人の視線がかさなる。

「……」

「……」


そのまま顔が近づいてゆく。キスした。唇を離すが、柔らかい唇の感触が残る。


「……あかり。」

「薫君、好き!」


「あかり、今日はどこか出かけないか?」

「お出かけ?」


「映画でもどうだ?」


「いく!」


あかりはこれってデートだよねと嬉しそうにしていた。2人は出かける準備をして映画を見に行く。


「何みよう?」


「お前の好きなのでいいぞ。」


「うーん、じゃあコレ!」


あかりが指さしたのは恋愛映画だった。

「じゃあ行くか。」


「うん!」


2人で映画を見る。後ろに影があった。葵がみ守っていた。

「2人共仲良しですね。むー。」

始まってすぐに暗闇でポップコーンを食べよと手を伸ばした薫の手と重なった。


「っ!」

そのまま手を繋がれてしまう。薄暗い中で手を繋がれて、あかりはドキドキして映画どころではなかった。映画がラストになると薫はあかりから手を離す。あかりは離された手を再び握った。


「!」


「薫君。」


「あかり。」

2人は恥ずかしそうに顔を背けた。

しばらくして映画館から出る。

葵も映画館からでる。


「あかり、他に行きたい場所とかあるか?」

「うーん、お茶する?」

「わかった。」


近くのカフェに入った。もちろん葵も見守っている。席に案内される。


「あかり、何にする?」


「うーん、あ、コレがいい。」


あかりが指さしたのはパフェだった。


「じゃあ、俺はコーヒーで。」


注文を終え、料理を待っていた。向かい合って座っているあかりと薫。あかりは


「薫君、そっちいってもいい?」


「?!」

あかりは薫の隣に座った。薫の胸は高鳴った。


「あかり」

2人が見つめあっていると料理が運ばれてきた。薫は気恥ずかしさからすぐにコーヒーを飲んで誤魔化した。


「このパフェ美味しい!薫君も食べる?」


「は?」


あかりは薫のコーヒーのスプーンに1口分を乗せて薫に差し出す。


「……」


「あ、嫌、かな?」


薫は黙って食べる。


「どう?」


「……甘いな。」


「甘いの苦手?」


「そんなことはないけど……」


2人の間にえもいえぬ空気が漂った。薫はそっとあかりの右手を取る。


「!?」


あかりは驚いたようだったが。


「薫君、これじゃ食べられないよー。」


「じゃあ、俺が食べさせてやるよ。」


「へ?!」


薫はあかりのスプーンを手にとってパフェをすくう。


「ほら」


あかりは赤面しながら口を開けた。パフェは口に飲み込まれる。


「これじゃ、恥ずかしくて味しないよーー!」


「ふふっ。」


「笑わないでよ!もー!」


「悪い悪い。お前が、その……」

「?」


「可愛かったから、つい、な。」

あかりも薫も赤面した。


かわ、かわいいなんて……?!

あかりは照れて下を向いた。


食べ終わると家に帰る。葵は後ろをずっと付いていっていた。玄関から入ると後ろから葵がきた。


「葵?何処か行ってたのか?」


「あー、えーと、ちょっとね!」


3人は手洗い後それぞれの場所へとゆく。今日はあかりが料理当番だった。あかりが食事を作った。薫も手伝ってくれた。3人は食事しながら雑談をした。


その頃翡翠は屋根の上にいた。


「さて、そろそろ我の野望が叶う!」


これまで動かなかった翡翠が不穏な動きをするのだった。

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