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灯火のあかり タイムスリップして母の初恋相手と恋しました?!  作者: ユキア


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第32話 三者鼎立


次の日の放課後も3人はあかりの病室へ集まった。


「……あかりさん。」

葵があかりの手を握っていると灯籠がそれを解いた。

「な、何するんですか!」


「あかりは僕のっ……」


「落ち着け、2人共。喧嘩するな。恐らくだが俺達は今、あかりに対して同じ気持ちを持っている。」


「っ!?それってどう言う……?」


「あかりが浮気性ってことか?」


「違うだろ。あかりは俺達の未来を変える為に何度もループして何度も考えて、悩んで、そして今にいたるんだろ。……好きになったのは俺達の勝手だ。」


「……でも、あかりは僕のものだと言ってくれた!僕のあかりだ!」


「はぁ、灯火。それは俺と葵を助ける為に仕方なくいった事だと思うぞ?」


「そ、そんなわけ…」


「とにかく、あかりが目覚めるのを待つしかない。」


「……あかりさん。」


葵はあかりの手を再びとった。


「葵、お前なぁ……俺や灯火だって我慢してるんだぞ?」


「……すみません。」


あかりの手を離した。


「今日はこれで帰ろう。また明日だな。」


「待て!」


灯籠は帰ろうとした2人をとめた。


「僕だって、あかりが好きだ!だから傍にいたい!」


「灯火、それは俺だって葵だって同じだ!」


「順番に来ないか?」


「順番、だと?」


「そうだ!あかりを独り占めできる日をつくる!そうすれば問題無いはずだ!」


「っ!灯火、そんなこと……」


「兄さん、ボクも灯火君に賛成です。」


「葵……それじゃあ、あかりが困るだろ?」


「誰の声で目覚めるか勝負だ!薫!」


「っ!……わかった。その勝負受けて立とう!!」


3人はジャンケンで順番を決めた。3人順番通りにまわったら3人できてまたジャンケンをして決める事になった。

☆☆☆☆

翌日、病室に来たのは葵だった。

「あかりさん、今日もきましたよ。」


葵はあかりの手を握った。あかりの手からほんのりと温もりを感じた。


「あかりさん。早く、早く眼を開けてください。ボクはずっと、ずっと、貴方を待っています。」

あかりの手が僅かに動いて葵の手を握る。


「っ!あかりさん!目覚めないんですね?ボクはあと、どれぐらい待てばいいんでしょうか?もう、待てません。」


葵はそっとあかりの頬を撫でる。


「ずっと、こうしていたい。ずっとずっと、貴方に触れていたい。」


その日、あかりは起きる事はなかった。次の日、病室に来たのは薫だった。


「……あかり。たく、いつまで寝てるつもりなんだ。」

そう言いながら薫はそっとあかりの手を握った。


「……見たよ。俺の未来。いや、過去か…、ひどいもんだったな。それでも、お前は俺の傍に居てくれた。感謝している。本当に。」


薫はあかりの手を大事そうに握る。


「……俺は酷い兄貴だよ。本当に。葵の幸せを願うなら、今、お前を諦めて葵に渡すべきなのに。出来なくてさ。俺だって、我慢してるだけで、本当は。もっと、お前に……」


そう言ってあかりの手のリストカット跡にキスを落とす。


「こうして、触れていたいなんて、言えるわけないもんな。」


薫は優しく微笑んだ。この日もあかりは起きなかった。そして、3日目、病室に来たのは灯籠である。


「あかり、来てやったぞ。」


あかりは声に反応しない。灯籠は椅子に座って脚を組む。


「ふんっ!せっかく来てやったんだ。目ぐらい開けろよ。」


だが、あかりはおきない。


「……あかり。」


灯籠は我慢出来ずにあかりの上に、覆い被さる。


「あかり、お前は僕のなのに、他の男に触られてると思うと、気が気じゃない。だから、早く起きろ!僕のあかりだって言ってくれ!」


灯籠はあかりの額にキスをした。


「今はこれで我慢してやるから。だから。早く、眼を開けろ。」


結局、この日もあかりは目覚めなかった。次の日、3人がもう一度病室に集まる。

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