第10話 あかりと灯籠
期末テストまで1週間をきった頃だった。葵への嫌がらせは相変わらず続いていた。
「あかりさん大丈夫ですから……」
「今日こそ、あのおじ……灯火をぶっ飛ばすっ!!」
登校して下駄箱を見ると葵の靴だけ無くなっていた。
「ボクは来客用スリッパ履いとくので大丈夫です。」
「どこが大丈夫なの!」
教室へとつくとあかりは葵の机を除きこんだ。中にはカッターナイフの刃が入っていた。
「もー!私文句いってくる!!」
「大丈夫ですからー!」
文句を言いに校門で挨拶運動している3人の元へ行く。
「おはようございます!」
薫が挨拶すると女子生徒達はキャーキャー言っていた。薫はモテるようで女子生徒達からお菓子を貰っていた。それを面白くないように見ていたのはおじさんだ。緑も薫に夢中である。
「紫源、学校へのお菓子の持ち込みは禁止のはずだぞ!」
「……そうだな。悪いけど受け取れない。気持ちだけ貰っとくよ!」
ええーと、女子生徒は残念そうにする。女子生徒達はおじさんを睨んでいた。
「おじ、灯火君!!」
「っ!なんだ、お前か。なんの用だ?」
「葵君へのいじめやめてくれない?いい加減にしなよ!かっこ悪いと思わないの?!」
「っ!誰がかっこ悪いだ!ふざけるな!ブス!!」
「はぁ?!」
それを聞いていた薫は不機嫌になった。
「灯火、”ブス”は言い過ぎじゃないか?あかりはブスじゃない!」
「っ!」
灯籠は舌打ちをして不機嫌そうにする。そして、それを聞いた緑の顔は歪んだ。
「2人は仲がいいのね。名前を呼び捨てだなんて……」
なんて言ってあかりを緑は睨んだ。
「とにかく!葵君へのいじめをやめて!」
「お前には関係ない!」
「灯火!いじめをやめてくれ。」
それを聞いていた周りの女子生徒達もそーよそーよと言い始めた。
灯籠はバツが悪そうに教室へと逃げていった。
あかりも灯籠を追ってゆく。
「なんだよ!ブス女!」
「頼むからお願い!葵君をいじめないで!」
「っ!お前だって薫狙いなんだろ?だから葵を助けようとしてるんだろ!?ははっ!ばかだな!薫がお前みたいなどブスに惚れるわけないのになっ!」
「私は葵君を助けたくていってるの!薫君は関係ない!!」
「ふんっ!綺麗事を!」
そういうと灯籠は靴を履き替え、教室へと足を早める。
「待って!」
灯籠は振り返らずに教室へと向かった。あかりはその場に立ち尽くす。
「もー!」
「お前も大変だなぁ。」
なんて翡翠様が明かりに呟いた。
「翡翠様!なんとかしてくださいよ!」
「神は基本的に人間の営みに干渉できないんだよ。」
「っ!もー!」
あかりは怒ることしか出来なかった。
☆☆☆☆
放課後、あかりと葵は図書室へ寄っていた。
「葵君、この本かな?」
「あ、はい、それです。」
今日の宿題は、図書室の本を使って発表する内容をまとめると、いうものだった。
「あと、これか……」
あかりが本を探していると右の棚から出てきた人物にであった。
「げっ!」
「げっ!て、なんだ。全く、これだからブスは……」
「誰がブスよ!!もー!!」
「図書室では静かにな。」
「くっ!」
あかりはそれを聞いて黙って本を探した。あかりは本を見つけた。だが、最上段にあったのだ。あかりはふみ台を探す。見つけたふみ台に乗って本を取ろうした。しかし、本はふみ台で背伸びしてようやく指に引っかかるぐらいである。なんとか本を掴んだあかり。
「やった!……へ?!」
掴んだまではよかったバランスを崩して床へ真っ逆さま。
「きゃっ!?」
「ぐあっ!?」
「いったた……」
「おい、ブス!どこに乗ってる!」
「へ?」
見ると下に灯籠がいた。
「あ、ご、ごめんっ!」
すぐに退けようとするあかりだが足がもつれて再び転んだ。
「きゃっ!」
「っ!」
灯籠の顔にあかりは尻もちをつく。
「……。」
「むぐっ!ぐっ!!」
「おじさんのえっち!!」
あかりは赤面して本を持って走っていった。
「えっ、えっちって、僕は何も……っ!」
「はあ、はあ……」
あかりは葵の元へ走ってゆくと息を切らしていた。
「あかりさん、何かあったんですか?そんなに急いで……」
「な、な、な、なんでもないっ!!」
ただただ、あかりは赤面するのだった。
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