第4話 くまぴー、わんちゃんに出会う
くまぴーはわんちゃんに出会います。仲良くなれるかな?
ひまりちゃんはピアノのレッスンのために先生のお家に来ています。
ママが先生のマンションの玄関までは送ってくれますが、送迎だけでお家の中には一人で行きます。
くまぴーも初めてついていくことにしました。
いつも通り?にキーホルダーサイズになっておけいこバッグにくっついています。
先生のお家の玄関扉を開けて入りました。(前の生徒さんがまだレッスン室にいるのでそのまま静かに一人で入ります)
すると先生のお家で飼われているわんちゃん(小型犬)がリビングから飛び出してきました。
ひまりちゃんは犬が大好きだから先生にお願いして前に一度だけ頭をなでたことがあったのですが、いつもはリビングの中にちゃんといて外に出たりはしません。今日はたまたまリビングの戸が開いていたようです。
するとわんちゃんはいつものようにしっぽをふってごきげんにひまりちゃんの方に来たのですが、ひまりちゃんの間近に来たら急に「うーワン!!」と大きな声で吠えました。
急に吠えられてびっくりしたひまりちゃんは「せんせー助けてー!」と叫びました。
先生は慌ててレッスン室から出てきてわんちゃんをリビングに戻しました。
先生がわんちゃんをリビングに戻している間にくまぴーを見るとバッグの外にいたのが中に隠れています。「くまぴー大丈夫?」とひまりちゃんが小さな声で尋ねると「大丈夫じゃない。食べられるかと思ったよ・・・」と震えています。
ひまりちゃんは指でくまぴーの頭をなでてあげました。
先生は戻ってきて「ごめんねー誰かリビングの戸をちゃんと閉めなかったみたいで。でもひまりちゃんは会ったことあるから吠えないかと思ったのに・・・。よその犬とか今日触った?」と聞きました。
「犬は触ってないけど・・・(クマならここにいるけどね・・・)」
「よその犬とかのにおいがついていると私でも吠えられたりするのよ。やきもちかしらね。」と先生は笑いました。「さあお部屋に入って」
レッスン室に入って前の生徒さんのレッスンが終わるのを静かに待ちます。
くまぴーはにおいと聞いて慌ててクリーンを何度も自分にかけています。
ひまりちゃんのピアノレッスンの見学はくまぴーには恐怖の体験になってしまいました。
お迎えに来たママにレッスン前の出来事を話すとママは笑いながら「くまぴーがいつものサイズだったらわんちゃんも大きいのが怖くて来なかったかもねー」と言いました。
「じゃあ次回はいつものサイズで行くよ」とくまぴーが言うとひまりちゃんは「えーでっかいくまぴーを運ぶのやだよ。先生にも笑われちゃうし・・・」と不満げに言いました。
くまぴーのピアノレッスン見学は今回で終わりになりそうですね。
「クリーン」とは『きれいになーれ』の魔法のことです。(「はじめてのおでかけ」でしてましたね)




