第9話 ママ、パパにお話する
あけましておめでとうございます。今年も読んでいただけると幸いです。
幸い今日は金曜日の晩で、明日はパパのお仕事はお休みです。
このきっかけでくまぴーの秘密を話してしまおうとママは決意しました。
ママもお風呂に入って寝る準備を済ませてから、紅茶のマグカップを持ってパパのところに行きました。
ひまりちゃんはとっくに二階の自分のお部屋で寝ているので下でなら普通にしゃべっても起こさないでしょう。
パパはまだテレビの前でぼぉーっとしていました。でもテレビを全然見ていないのは映っている番組がパパの全然興味の無いものなので丸わかりです。
「ねえパパ、くまぴーのこと驚いた?」とママはそっと聞きました。
パパはテレビに顔を向けたまま無言でうなづきます。
「くまぴーは自分の意志でしゃべったり、動いたりできるみたいよ。大きさも自分で変えられたし。」
「この前の帰省の時に連れていたクマもくまぴーが小さくなって行ったのよ。気づいてた?」
パパは黙って首を横に振ります。
「くまぴーはいい子なの。かなり変わっているけど。しゃべるペットだと思えばいいんじゃないかしら」
やっぱりパパは無言で返事はありませんでした。
小さくため息をついたママは「もう寝ましょう」と言いました。
(パパには衝撃的すぎて頭が動かないみたいね。なんとかくまぴーを今まで通りに家で暮らせるようにできればそれでいいんだけど・・・)
二人は黙って二階に上がり寝室に入るのでした。
くまぴーの秘密(現在のママが知ってる範囲で)
1,しゃべる
2,動く
3,サイズを変えられる
4,食べる
5,瞬間移動する
6,『きれいになーれ』ができる
普通のペットの犬でも食べる、動くはできるし、意思疎通も少しはできる。
サイズ変更はさすがに無理だけど、実害は特にないはず・・・。
でもさすがに瞬間移動の件とか魔法ぽいのは言えないわね・・・と思うママでした。
パパはまだくまぴーのことを信じられないようです。
このあとどうなってしまうのでしょうか・・・。




