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第6話
神主
「う〜む、なんと哀れな・・・。」
神主
「ええい。まったく仕方ない坊主じゃのう。」
スサッ
神主
「おお、偉大なる龍神様よ。どうかあの坊主にありがたい御加護を授けてあげてくだされ。」
そう言いながら何度も何度も頭を下げ、祀られている二人の龍神から少年への加護を授かろうとしていた。
神主
「よし。ひとまずはこれで大丈夫じゃろう。」
神主
「しかしこの無益な争いはまだ止まぬ、か。」
神主
「この間に誰かが戦っているかと思うと、やはりわしはどうしてもその人が心配になってしまう。」
神主
「じゃが、この通りわしは何も出来ない。」
神主
「ただ平和な世を望む事しか・・・」
ガタガタ
ガタガタガタガタ
神主
「な、なんじゃ!? 龍神様の像が揺れておる!?」
神主
「ど、どど、どうしたと言うのじゃ一体!」
続く