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第27話

良い影丸?


何があっても人には優しくしてあげて。ましてや初対面の人に好印象を与えるにはまず自分から、その相手に対して手を差し伸べてあげるとなお良いかもね。


影丸

「母さんもそうだったの?」


うん。だからこそ、私は誠さんと結婚できたの。


自分の気持ちに素直になれたから、勇気を出して前に踏み出してきたから彼に想いが届いたんだから。


「そうだな。それが俺たちの馴れ初めだったな。」


影丸

「そっか。それが父さんと母さんの結婚に至るまでに経験してきた出会いのキッカケなんだね。」


フレイ

「(良い話をしてるんだろうけど・・・、そろそろ両親の姿が消えないか俺まで心配になってきたよ。)」


シャドウ

「(おいおい、早く重要な部分だけ伝えてやらねえといざ消えたらもう何も届けられなくなるんだぜ?)」


シャドウ

「(俺たちだって後悔したんだ。あの頃は本当にドラゴンとしての生き方しか出来なくて、主と会話を交わそうにも人の言葉なんか発せられなかったからな。)」


シャドウ

「(そうして今日まで生きてきたのに、あんたら親子を見てると同じ道を辿らないかと不安になってくる。)」


シャドウ

「(だから重要な要点だけ伝えてさ、自分たちが後悔しないように息子に未来を預けてやってくれよ。)」


シャドウ

「(俺たちの・・・、二の舞にならないように。)」


フレイ

「(これはシャドウも思ってるのかな?親子の対面に水を差すつもりは無いけどそろそろヤバくない?)」


フレイ

「(このまま消えるだけ消えて、あとあと後悔するようなそういう悲しい未来は送ってほしくないのに。)」


フレイ

「(なんて言うかこう、境遇が似てるんだよなぁ。)」


フレイ

「(俺たちでさえも肝心の思いを伝えられず、ただただドラゴンとして唸る事しか出来なかったあの頃に。)」


フレイ

「(言いたくても言えないあの衝動と、どうにかしてでも会話してみたいと思い続けたあの気持ちと。)」


フレイ

「(それらの全ての感情がずっと・・・、あの頃の何も出来なかった俺たちの心に残ってたんだから。)」



続く

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