第11話
何故か話せるようになった龍神たちはお互いにどうして良いのか分からずそのまま時間が過ぎていった。
シャドウ
「(なんでこんな事で考えなきゃならねえんだ。)」
シャドウ
「(いいからさっさと折れてくれ白龍。その静寂な時間がまた妙に心を抉られるって言うか揺さぶられる。)」
フレイ
「(黒龍なんだし思い切って話してくれねえかな?)」
フレイ
「(ほら、何事も白より黒の方が強いって言うか一般的な物でもほとんどのものが黒で統一してるし。)」
フレイ
「(って、俺なりに考えてはみるけどやっぱり白より黒の方が強いって思ってるのは俺だけなんだろうか?)」
フレイ
「(この際何でも良いから話してくれよシャドウ!)」
フレイ
「(俺はもうこの瞬間が耐えられないし、何よりこのままボーッと考え込んでるのも退屈で仕方が無い。)」
シャドウ
「(おいおい、なんでまだお前は黙ってるんだよ?)」
シャドウ
「(頼むからもうそろそろ折れてくれよマジで。)」
シャドウ
「(俺も性格上はクール系のドラゴンって感じで生まれてきたと思ってるし今でもそうだと思ってる。)」
シャドウ
「(けどお前はそうじゃないだろ。俺と違ってしっかり者だし白黒ハッキリ言えるドラゴンだったはず。)」
フレイ
「・・・。」
フレイ
「(き、気のせいかな?シャドウ何か睨んでない?)」
シャドウ
「(さぁ早く!ここで話せば楽になれるんだよ!)」
シャドウ
「(白龍いや、フレイ!思い切って声に出すんだ!)」
フレイ
「(何だろう、あいつから漂う威圧感が半端ねえ。)」
そうこう言い合ってるうちに、何時間とくだらないやり取りを交わし二体の龍神たちは闇へと消えた。
続く