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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

シラクーザ王国編

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 おれは魔法コテージから外にでた。

 中に今五人いる。

 ヘレネー、アウラ、リカ、フィオナにマリ。

 王女だったり女王だったり、そうなる予定の女だったり。

 五大国の首脳が四カ国まで集まってる。

 ちょっとしたサミット状態だ。

(くくく、あそこに隕石の一つでも落ちれば世界に激震がはしるな)

「落ちて来たとしてもおれがここにいるし、お前もいる。どうもしない」

(ふむ、たしかに隕石ごときどうもせんか)

「だろう?」

(貴様の女を守るのというのが業腹ではあるな)

「そんなにいやか」

(いやだな。うむいやだ)

 そのわりには声が嬉しそうだ。

 よくわからん。

「さて、話がおわるまでどうするか」

(例のくじ引き券の話を聞きに行くのはどうだ?)

「例の? ああこれか」

 おれはくじ引き券を取り出す。

 今までのものとは違う、黄金色に輝くくじ引き券。

 フィオナの初夜の後に出てきたものだ。

 一目で何かが違う、ってわかる代物だが、何がどう違うのかがわからない。

「そうだな、これが何なのか聞きに行くか」

(うむ)

     ☆

 魔法コテージのところにナナ(最高戦力)と奴隷兵を連れて行って、その後ひかりをワープでピックアップして、くじ引き所にやってきた。

 いつも通り、人化した母親のエレノアに抱きつくひかり。

「これ、おかーさんにあげる」

「これは……花か?」

「うん! 花で作って指輪だよ」

「竜の小娘の角についてるのと同じものか」

「そうだよー。おーちゃんと、ひかりとおそろい」

「……そうか」

 母娘のほのぼのを尻目に、おれはスタッフの方に向かっていった。

「いらっしゃいませ」

「変な家族団らんを持ち込むな、とはいわないんだな」

「諦めましたよ。どうせいってもするんでしょ?」

「その通りだ。ここくらいでしか母娘がふれあえる場所はないんだからな」

「だったらもう好きにしてください」

「助かる」

「それよりも、今日はどっちのくじを引きますか?」

「その前にこれだ」

 黄金色のくじ引き券をスタッフに見せた。

「これはどういうものなんだ?」

「あっ、確定くじ引き券ですね」

「確定くじ引き券?」

「はい。ちょっと待ってください」

 スタッフはそういって奥から別のくじ引き機を出してきた。

 くじ引き券と同じ、黄金色の機械だ。

「それはこっち用のくじ引き券です」

「へえ。何がでるんだ?」

「それは秘密です」

 唇に指をあててウインクされた。

 悪戯っぽい笑顔、ちょっとかわいい。

「秘密か」

「はい。あっでも、これだけは教えてもいいかな。こっちから出てくるものは全部、二等以上に相当するものばかりです。なんと全部当たり! 外れくじなしの確定くじ引きなんです」

「へえ、それはすごいな」

「反応薄いですね。すごいんですよ、本当に」

「とはいってもな、内容がわからないんじゃこんなもんだろ」

「うーん、じゃあ一つだけ。全部当たりだけど、一番外れなやつだけ教えます」

「ほう、なんだ」

「透明です」

「透明?」

「はい! 触ったものを透明にする能力です。これはすっごいですよ」

「……すごいっちゃすごいが」

 使いところがわからんな。男子中学生なら大喜びする能力だが。

「なんか反応が薄いですね。本当すごいんですよ? 一番外れっていったけどすごいんですよ」

「すごいのはわかる……その中は全部それ以上の当たりが入ってるって事なんだな」

「はい!」

「そうか」

 まあ、どっちみち券はあるんだし、引くだけ引いてみるか。

 と思ったところで、ある事を思い出した。

「そういえばあの男……名前しらないんだった。あのスキルに触手をもらった男」

「あの人がどうかしましたか?」

「あいつは何を引けた?」

 男の事を聞いてみた。

「いつもすごい量の券を集めて引いてるけど、確定くじ引きはどんなのを出したんだ?」

「彼ならこっちを引いてませんよ」

「そうなのか?」

 それはちょっとびっくりだ。

 今までの経験で、てっきりこっちも引いてるもんだと思ってた。

「確定くじ引き券をゲットするにはいくつかの方法があって――あっ、もちろん話せませんけど」

 そりゃそうだろ。

「あの人はどの条件も絶対に無理なんです。あなたとはいきかたが違いすぎます」

「違うのか」

「はい、違います」

 はっきりと頷かれた。

 その条件ってのが気になってくるが。

「教えませんからね」

 スタッフは真顔でいった。てこでも話さないって顔だ。

 誘導尋問したらポロっと漏らしてくれないかな。

 まあいいか。

「わかった、じゃあ引こう――ひかり」

 振り向き、ひかりを呼んだ。

 エレノアにひっついたままひかりがこっちにやってくる。

「どうしたのおとーさん?」

「くじ引きだ、やるか?」

「うん!」

「今日は一回だけな」

「わかった! やろう、おかーさん」

「うむ」

 うなずき合う母娘。

 その横でスタッフいつも通りが踏み台を用意してくれていた。

 なんかちょっとおかしかったが――指摘はやめておいた。

 エレノアとひかり、二人は取っ手をとって、くじ引き機を回した。

 ガラガラガラ――ポトッ。

 ガランガランとハンドベルが鳴る。

「おめでとうございます、大当たりです」

「確定くじ引きだろうが」

「それはそうですけど、とにかく大当たりなんですっ!」

「そうか。で、どんなものなんだ?」

「えっと……『コピープラス』っていう能力です」

「コピープラス? どんな能力なのか想像もつかないな」

「シンプルな能力です。目の前にいる人間一人に限り、能力値をコピーした上で自分の能力に上乗せする能力です。例えばあなたの能力が777だとして、娘さんが223だとして」

「なんだその中途半端な数字は」

 おれの777はわかるけど。

「コピープラスを発動してる間は1000になるんです」

 ああ、777+223で1000ってことか。

 能力はわかった、わかったが。

「それ……地味に最強なんじゃないのか?」

 コピーした分を自分に上乗せって事は、必ず相手より上ってことだろ?

 理論上どんな能力も最強だとおもうんだが。

「はい」

 スタッフはにっこりと微笑んだ、今日一番の――得意げな笑顔だ。

「だから大当たりって言ったじゃないですか」

 ……納得した。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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