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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

シラクーザ王国編

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97.女王の卵、その決意

 深夜、月明かりが差し込む寝室の中。

 フィオナはおれの腕の中にいる。

 寝てはいない、あきらかに起きてる。

 起きてるけど、必死に息を潜めて寝たふりをしてカチコチになってる。気配がまるっきりそれだ。

「フィオナ」

「……」

 返事しないから背筋をつつつ、と指で這わせて緊張をほぐした。

「ひゃい!」

「楽にしてろ、そんなにカチコチになるな」

 声を上げたからか、フィオナは観念しておれを見あげた。

 視線がちょっと恨みがましい。

「カケルさん……」

「楽にしないんなら無理矢理するぞ」

「え、む、無理矢理って?」

 顔を赤らめるフィオナ。そっちじゃない
 おれは黒いオーラの腕を伸ばした。

 三本目の腕、最近はエレノアを直接持って無くても使える様になった。

 それでフィオナの脇腹をくすぐった。

「こしょこしょこしょ」

「あは、あははははは」

「こしょこしょこしょこしょ」

「あはははははは、や、やめてカケルさん」

「力を抜いて楽にするか?」

「抜きます、抜きますから」

 笑いすぎて、涙目で答えるフィオナ。

「よし」

 オーラの腕を引っ込めた。

 くすぐられたフィオナはぐったりとなった。言われた事もあって、おれに全体重を預けてきた。

 汗ばんだ肌を指の腹でそっと拭ってやる。

 くすぐったそうにまた身じろぎしたが、さっきのとは違う感じ。

 身じろいで、より体をくっつけてきた。

「もう、カケルさんって強引」

 そして、ちょっと拗ねたような口調。

 かわいいやつだ。

「そうか?」

「そうですよ、ずるいです。ずっと待たせてたのにいきなりこんな……ずるいです」

「それはあやまる。待たせてたって認識はなかった。ついでに弁明する、認識した後はいつものおれだ」

「いつものカケルさんってこんなに強引なんですか?」

 直前だけの話じゃないんだろう。結婚式から初夜の流れの話なんだろう。

「ああ」

 おれは頷き、同時にフィオナの髪に指を通して、丁寧に頭を撫でてやった。

「いい女は抱く。可愛がって満足させて、おれのものにする」

「……」

「強引かどうかはしらんが、いつものおれだ」

「はぁ」

 吐息を漏らすフィオナ、ちょっとなまめかしくて下半身が反応しそうになった。

「カケルさんはずるいです」

「そうか?」

「そうですよ、ずるいです」

 何がずるいのかは結局分からないが、フィオナが完全に力をぬいで体をくっつけてきたから結果オーライだな。

「ねえ……カケルさん?」

「うん?」

 頭をなで続けながら相づちを打つ。

「何かカケルさんのために出来ることはありませんか?」

「好きな様にしろよ」

「好きな様に?」

「ああ、おれの女は全員好きに生きてるし、好きにさせてる」

「それでいいの? 好きになんて言われたら……他の(ひと)に嫉妬しちゃうかもしれませんんよ?」

「かまわん」

「えええ?」

「そんなのを言い出したら嫉妬する暇もないくらい可愛がってやるだけだ」

「……」

 フィオナはおれの胸に顔を埋めた。

 どんな表情をしてるのかわからないが、顔は体よりも熱い。

「カケルさんはずるいです」

 またずるいって言われた。

「そうか?」

「ずるいです……」

「そうか」

「……大好き」

 フィオナはぎゅっとしがみついてきた。

 夜が明けるまで、おれにぎゅっとしがみついてくるのだった。

     ☆

「おはようございます」

「おはようカケルさん」

 翌朝、姉妹の声に起こされた。

 体を起こした。フィオナはもう腕の中にはいない、ビシッと着替えて、妹のマリと一緒におれを起こしてきた。

「朝ご飯の用意が出来てます」

「お姉ちゃんと一緒に作りました」

「へえ? って事はブロス亭の味か」

「はい。山ウシのチャーハンも用意しました」

「懐かしいなそれ」

 ちょっと楽しくなった。

 ベッドから起き上がって、二人に手伝ってもらって着替えて、壁に立てかけたエレノアを持って一緒に部屋を出た。

 おれが真ん中で、左右に姉妹がおれを挟み込む並びであるく。

 食堂に向かう道すがら、フィオナがいってきた。

「ねえカケルさん、昨夜好きにしていいっていってくれたよね」

「ああいったぞ」

「それって、カケルさんにお願い事をしてもいいってことかな」

「言ってみろ」

 フィオナとマリがおれ越しに視線を交換した。

「ヘレネー様、リカ様、アウラ様」

「みんなと話をしたいの」

「何かと思ったらそんな事か、いいぞ」

 改まって言われたから何か無理難題をふっかけられるのかと思ってたからちょっと拍子抜けした。

「わかった、今連れてくる」

 おれはそういって、ワープのはねを取り出した。

「よかった、これでやっちゃいけないことを聞ける」

「そんな事よりもお姉ちゃん、カケルさんにして喜んでもらえる事を聞かなきゃ」

 飛ぶ直前に姉妹の会話を耳に拾った。

(いじらしい娘達ではないか)

 飛んだ先、カランバの玉座の間で、エレノアがからかい半分でいってきた。

「リカたちに洗脳してもらうさ。好き勝手にやっていいんだってな」

(権力を持ったことが無い人間がいきなり持つとエライことになりかねんぞ)

「体験談か?」

(そうだ、我が見てきたものは全員そうだった)

「だとしても問題ない。エライことになろうがなんだろうが、二人のケツはおれがきっちり持ってやる。おれの女だからな」

(くくく、大した男だよ、きさまは)

「褒め言葉として受け取っておく」

(褒めてるのだ、素直に受け取れ)

「そうか」

(さて、それなら本腰を入れねばならんな。二人が女王としての心構えを聞くと言うことは……)

「ああ」

 頷くおれ、エレノアの柄に軽く触れる。

「きっちり、二人を女王にしてやるさ」

 改めて、それを宣言した。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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