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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

コモトリア王国編

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74.カケル信者

 ロイゼーンの街に戻る途中。

 おれは隣を歩くイオに言った。

「強くなったなおまえ」

「本当!?」

 イオは瞳を輝かせた。

「ああ、大分強くなった。Aランクの冒険者なんていつなったんだ?」

「それはちょっと前に。カケルさんが忙しい間、色々ギルドの依頼をこなしてたから。気がついたらって感じで」

「そっか」

「あの……カケルさん?」

「うん?」

「わたし……本当に強くなりました?」

 おそるおそる、様子をうかがうように聞いてくる。

「……ぷっ」

 おかしくなって、ついつい吹き出してしまった。

「ご、ごめんなさい! やっぱりまだまだだめですよね」

「いいや」

 おれはふっと笑いながら、いった。

「強くなったぞ、間違いなく。はじめてあったときとは比べものにならないくらい強くなった」

「本当!?」

「ああ」

 はっきりと頷く。

「……やた」

 イオは小さくガッツポーズをした。

 その姿が可愛らしかった。

 今すぐ屋敷に連れ帰って、ベッドの上に押し倒したくなるくらい可愛い。

「で? すっかり聞きそびれたけど、あの二人はなんなんだ?」

 イオに聞いた。

 ヤギ頭のモンスターを倒した後、ずっと後方十メートルくらい離れた距離でついてくる二人。

 ポニーテールの女剣士と法衣姿の女聖職者。

 イオの事を姉さんだのお姉様だのと呼んでる二人だ。

「アグネとジュリアのことですか?」

「ああ。いつ知り合ったんだ?」

「ちょっと前に。ある日二人がいきなりやってきて『イオさんのパーティーに入れて下さい!』って言ってきて」

「どこかで聞いたことのある話だな」

 いうと、イオは顔が赤くなった。

 彼女もおれに同じ事をいって、押しかけてきた経緯がある。ぶっちゃけ同じパターンだ。

「それからパーティーを組んでるのか」

「はい、カケルさんがいないときに。あっ、大丈夫ですよカケルさん、彼女達にはあくまで仮のパーティーだって言ってるから」

「仮の?」

 どういう事なのかと聞き返す。

「わたしはちゃんと別のパーティーに入ってるから断ったんだけど、それならせめて仮の、一時的なパーティーを組んでくださいって迫られちゃって。そこまで言うのなら仕方ないって押し切られちゃって」

「へえ」

 それがどういう意味なのか微妙に分からなかった。

 本当のパーティーとか仮のパーティーってあるのか。

 まあでも、イオの口ぶりだとあるんだろうな。

「本当ですよ? わたし、カケルさんのパーティーですから」

「ああ、分かってる」

 おれは頷く。

「おまえはおれのパーティーでおれの女だ。例え抜けるって言ってもゆるさん」

 ちょっと強く言った。

「……えへへ」

 イオはますますにやけ顔になった。

「話は分かった。最近はその押しかけ二人とあっちこっちのモンスターと戦ってきたんだな」

「はい」

「で、姉さんやらお姉様やらと慕われていると」

「はい……」

 イオは恥ずかしそうにうつむいてしまった。

「やめてっていつも言ってるんだけど、二人ともやめてくれなくて」

「いいんじゃないか、呼ばせといて」

「えっ」

 困るイオに、おれは冗談をいった。

「むしろドンドン手懐けろ。イオが手懐けてお前ごとおれに差し出せばいいさ」

 足音がとまった。

 立ち止まってイオを見る、イオはびっくりした顔でおれをみた。

 む、外したか。

 流石に今のはなかったか、しかたないフォローを……。

「カケルさんはそうするとうれしい?」

「うん?」

「その……」

 ちらっと後ろの二人をみてから、言った。

「二人を手懐けて、一緒にカケルさんにた、食べさせたら嬉しい?」

 聞いて来るイオ。

 つっかえたが、顔は本気だった。

 おれがうんって言えば、本当にそうするつもりだって顔だ。

 この反応は予想外だった。

 予想外だが、嫌いではない。

「そうだな、それは嬉しいな」

「じゃあそうする」

 イオは屈託なく笑い、頷く。

「カケルさんのためにそうするね!」

 イオは、この日一番の笑顔を見せてくれたのだった。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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