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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

カランバ王国編

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61.やさしいくじ引き

 久しぶりのリフレッシュをするために、みんなを連れて町に出た。

 ひかり、ナナ、イオ、ミウの四人だ。

 ひかりはおれと手をつないでて、他の三人は後ろを歩いている。

 最近、ひかりのての繋ぎ方がとても可愛い。

 おれに人差し指だけを出させて、そこをぎゅっと握る。

 すごく可愛い、たまらないくらい可愛い。

(親ばかだな)

 うるさいな。お前がこんな可愛い子を産むのが悪い。

「おとーさん、あれなに?」

「うん? ああ、綿菓子か」

 ひかりが目をつけたのは綿菓子を売ってる露店だった。

「わたがし?」

「ああ、砂糖でつくったもので、ふわふわしてあまいんだ」

「食べたい!」

 ひかりは目をきらきらさせた。子供が好きそうなものだからな。

 ひかりを連れて、露店に近づく。

「おまえたちもいる?」

 振り向き、三人に聞く。

「甘いものはあまり……」

「わたし食べたい」

 ナナとイオは即答した。

「えと、わたしは……」

 ミウはなんか遠慮していた。いらないんならすぐにいらないっていえるはずなんだから、きっと食べたいんだろ。

「店主、それを三つくれ」

「はいよ」

「ミウ、金を払っといて」

 ミウが慌てて前に出て、金を払った。

 最近はこんな風に、外出するときは財布を持たないようにしてる。

 オルティア曰く、奴隷に持たせて払わせた方が貴族らしいって言う。

 綿菓子をもらって、ひかりに渡した。

「わああああ、あまーい」

「あまいだろ、それにふわふわですぐ口の中ですぐ溶けるだろ」

「うん!」

「アライグマって動物がいてさ、何を食べる時もまず水につけて洗うんだ。そのアライグマにこの綿菓子を渡したらやっぱり洗うんだけど、すぐに溶けてなくなって、アライグマはすごく悲しそうな顔をするんだ」

「アライグマさんかわいそう……」

 ひかりはシュンとなった。

 あははおっかしー、って反応を予想してたんだけど、予想外にアライグマに感情移入しちゃったみたいだ。

(軽口をたたくからだ)

 うるさいな……わかってるよ。

「でもアライグマって果物を食べる時もちゃんと洗うから、お腹を壊すこともなくて、いつでも健康なんだぞ」

 フォローをしてみた。

「わー、アライグマさんってすごいんだ」

「ああ、すごいんだ」

 フォローは成功した。

 ひかりは綿菓子を食べる。口のまわりをべとべとにする姿も可愛かった。

「あの、ご主人様」

 ミウが話しかけてきた。

 振り向くと、ミウの右手に綿菓子があって、左手になんかの紙がある。

「これ、いただきました」

「それは?」

「町でイベントをしてるみたいです。これを持っていけばくじがひけるって」

「へ?」

 おれはきょとんとした。

「くじが引けるの!」

 ひかりはそれに食いついた。

     ☆

 綿菓子を食べ終えたあと、全員で町の中心にやってきた。

 そこにテントがあって、テントの中で見慣れたくじ引き機がある。

 まさか本当にくじ引きだとは思わなかった。

「おとーさん! くじを引こう?」

「ああ」

 ひかりを連れて、テントに向かった。

 もらった一枚のくじ引き券を渡す。

「はい、一回ですね。どなたが引きますか」

「ひかり引くか?」

「うん!」

 満面の笑みで、ひかりが抽選機に手をかけ、回した。

 ガラガラガラ、ポトッ。

 出てきたのは白の玉だった。

「残念、外れだね」

 外れだった。まあ一回だとこんなもんか。

「……」

 ひかりを連れてみんなの所に戻ろうとした。途中でひかりが立ち止まって、テントを見つめた。

 もっと引きたいんだろうか……引きたいんだろうな。

 例のくじ引きでもいつも大喜びで引いてたもんな。

「ナナ、イオ、ミウ」

 ひかりと手をつないだまま、三人にいった。

「くじ引き券をかき集めてこい。金に糸目はつけない。ほしいものがあったらどんどん買え」

「承知」

「はい」

「わ、わかりました」

 ナナとイオはミウから金を受け取って、三人は一斉に散っていった。

 あのくじ引きはあまり回数増やせない。大金を積んでようやく一枚だったり、一日に一回しか引けなかったりで、いっても十回引くのが精一杯だ。

 だけどこっちは違う、町……商店街レベルのくじ引きだ、回数なんて簡単に増やせる。

 しばらくして戻ってきた三人からくじ引き券を受け取る。

「ありがとう、ナナ」

「主のご命令なら」

「ありがとう、イオ」

「丁度ほしかったものがありましたから」

「ミウは何を買ったんだ?」

「えと、お肉とか、お野菜とか、それから――」

「ミウらしいな」

 三人があっちこっちで買い物をして集めてきた券は、優に200枚を越えていた。

「ひかり、もう一回引きにいこうか。今度は200回くらい引けるぞ」

「ほんとう! わーい」

 ひかりと一緒に、またテントにいった。

 くじ引き券を渡して、ひかりにくじを引かせた。

「わー、すごーい」

 ひかりは大喜びで抽選機を回した。

 途中で一回止まって。

「もうおしまい?」

「まだまだ、もっと引いていいよ」

 と笑顔で言われた。

 するとまわ大喜びで引き出した。

 あのくじ引きとは違って、思いっきり引けるのが嬉しいみたいだ。

 ほとんどが外れ(参加賞もなし)でも、気にしないで引き続けた。

(はずれがやたらめったらおおいな。百回に一回くらいは何かあててもよさそうなものを)

「いいんじゃないか、ひかりがあんなに楽しそうなんだから」

「主、もっと券を調達してきた方がよいのではないか」

「うん、そうだな。ひかりが飽きるまで――」

 追加でくじ引き券の調達を頼もうとした時、ガランガランとハンドベルが鳴った。

「おめでとうございます、一等賞、大当たりです」

「おっ」

 なんと、大当たりが出た、しかも一等賞だ。

 ひかりに近づく。

 くじ引きの人が奥から商品を取り出して、ひかりに渡した。

「はい、一等賞。最新型の魔剣レプリカだよ」

「わー、おかーさんだ」

「お嬢ちゃんのお母さんもこれを使ってるのかい? ああ、お父さんも使ってるみたいだね。最近はやってて、あっちこっちで売られてるみたいだからねえ」

 くじ引きの人がおれの腰にあるエレノアを見て言った。なんか勘違いされたがスルーした。

「でもね、これは最新型なんだよ。お嬢ちゃん、それをもって魔力を込めてみて」

「魔力を? こうかな」

 ひかりは魔剣レプリカをもって、グググ、と目を閉じて力を込めた。

 かわいい。

 すると、魔剣レプリカから黒いオーラが出た。

「へえ?」

「こんな風に、魔力を込めれば黒いオーラが出るっていう最新のものだ。もちろん人間には無害だからどんどん使って大丈夫だ」

 エレノアのバッタモンもどんどん進化してるんだな。

 ひかりはオーラの出てる魔剣レプリカを構えて、おれに聞いた。

「おとーさん、ひかりかっこいい?」

「ご主人様がいつもしてる構えですね」

 ミウがいった。確かに、おれがいつもしてる構えそのものだ。

 そのものだが……。

「かわいい」

 かっこいいと言うより、可愛かった。

「えー」

(この親ばかが)

 なんとでもいえ。

 魔剣を構えたひかりは、写真にとって飾りたいくらいかわいかった。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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