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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

カランバ王国編

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53.運のかたより

 ベッドの上、リカが疲れ果てて寝そべっている。

 初めてだしあまり無茶させちゃ悪いなとは思ったけど、いざ始まってしまうとついついやり過ぎてしまった。

 それでもまだまだムラムラしてるもんだから、エレノア担いで(ひかりはおいていって)どこかに憂さ晴らしにいこうかって思ってたその時。

「カケル……ありがとう」

 リカの方を見た、彼女と目が合った。

 指一本も動かせないくらいヘトヘトになってるのに、目はまっすぐおれを見つめ、感謝を訴えかけてくる。

「おう、感謝しろ」

 冗談っぽくいってみた。

「これからも何かある度に助けてやるから、そのたびに感謝しろ」

「うん。ありがとう。……ねえカケル、カケルって、女のこと……好き?」

「なんだその質問は」

 ホモの趣味はないぞおれは。

「その……知識が間違ってたらごめんなさい。英雄は色を好むって、聞いた事があるから」

「……ああ、そう言う意味な。そう言う意味なら、うん、女好きだぞ」

「いっぱいいた方が好き?」

「そうだな」

 ちょっと考えて、言った。

「お前みたいないい女ならいくらでも。魅力のない女はいらん」

「じゃあ、集めると、カケルは嬉しい?」

「集める?」

「今宦官の事をおもいだしたの」

 リカはゆっくりと体を起こした。

 目は相変わらず、まっすぐおれを見つめてる。

「わたしに後宮いらないけど、カケルのために女の子集めるのなら、やっぱり宦官はいるんじゃないかなって」

「そんな事を考えてたのか」

「嫌?」

「……いや」

 リカに向かって、微笑んでやった。

「いい女をあつめてくれたら嬉しいぞ」

「うん!」

 リカは嬉しそうな笑顔を浮かべた。

 今は、好きな様にやらせてあげたい、おれはそう思っていた。

 ……本当だぞ。

     ☆

 カランバの件が一段落したから、久しぶりにくじ引き所に来た。

「おかーさん! ぎゅっ」

 ついた途端、ひかりがエレノアに抱きついた。

 まるで待ってましたとばかりにだ。まあ、エレノアが人化できるのはここだけだから、ひかりの気持ちはわかる。

 抱きつくひかりは大はしゃぎで、エレノアは困り顔しつつもまんざらじゃない感じだ。

 にしても、そっくりな二人がそんな事になってるのはみてて楽しいな。

 くじ引き所には先客がいた。

 元の世界でおれの前にくじを引いた触手男だ。

「おう、また会ったな――って、増えてないかそれ」

 男がエレノアたちをさしていった。事情を知らないとひかりとエレノアは「増えた」ようにみえるんだろう。

「色々あったんだ」

 説明するとややっこしいから、適当にごまかした。

「そうか。まあ色々あるわな」

 男はにやりと笑った。

 あっちもあっちで、なんかあるんだろうな。

「それよりも、今回も先に引かせてもらうぜ」

「ああ」

「まずはこっち!」

「はい、10回分たまってます」

「うおおおおおおお!」

 男は勢いよく、無料くじの方を回した。

 玉がポトポトと出てきて、外れ玉以外に二つ違う色のが混ざっている。

 ハンドベルが鳴る。

「おめでとうございます。部屋ブロックと、キッチンセットです」

 おお、キッチンセットか。どんなセットなのかわからないけど、それはおれもほしいな。

 羨ましい――って思ったけど、男は複雑そうな顔をした。

「どうした」

「魔法コテージの方持ってないんだよ」

「――あっ。そっか、そっちがないと内装だけがあっても意味ないのか」

「そうだ」

 おれはスタッフを見た。苦笑いを返された。

 よくよく考えたらそうだ。最初にひかりが引き当てたけど、そもそも魔法コテージという本体がないと意味ないんだよな。

 男はしょんぼりして――すぐに立ち直った。

「なんの、まだこっちがある!」

 といって、くじ引き券を束で取り出した。

 それをスタッフに渡して、数えてもらう。

「はい、五十枚ですね」

 すごいな。前もすごかったけど、今回はもっとすごいぞ。

 どうやったらそんなに集められるんだ?

 やっぱり今度話を聞いてみよう。

 男はくじを引いた。

 一気に、ガラガラガラと回した。

 ほとんどが黒か白、魔法の玉ばかりだ。

 それが三十回目くらいのころに――はじめて見る玉が出た。

「おめでとうございます! 三等賞、異次元倉庫です!」

「うおおお!」

 スタッフが羽のついた鍵を男に渡した。

「これはいつでもどこでも異次元にある倉庫につなげてものを出し入れできるアイテムです。広さは大体六畳くらいの部屋です」

「いいな、それはいいな。色々使えるな」

 男が興奮してる。気持ちはわかる。あたったときそうなるよな。

「よーし、更に引くぞ。今日のおれはすっげえあたる気がする」

 意気込んで、更に回した。

 その「あたる気がする」ってのはわかるけど、あたらないだろ。

 そういう時って大抵気がするだけ――。

 ガランガラン。

「大当たりです」

「マジかよ!」

 ハンドベルが鳴った、おれはビックリした。

 だけど……。

「なあ、これってさっきのと同じだよな」

 男が微妙な顔でスタッフに聞いた。スタッフもそれに気づいて、微妙な表情になった。

「は、はい。三等賞、異次元倉庫です」

 なんと当たりがかぶってしまった。かぶることもあるのか。

 ……あるよな、かぶるのって。

「もちろん二部屋もらえるんだよな」

「ごめんなさい、倉庫は人依存です、一人につき一部屋なんです」

「……じゃあこれ意味ないって事か」

「ごめんなさい」

「くそ」

 男は悔しがった。あたったのに実際意味ないとか悲しいよな。

 そう考えると、外れでも、かぶっても意味の魔法の玉の方がまだいい。

 男はその後のこった回数を引いたけど、魔法の玉しか出なかった。

「くそ、よりによって偏る日に引いちまったぜ」

 男はぶつぶつ言って、くじ引き所をでた。

 その気持ちもわかるけど、偏る日なんてないだろ。

 が、気持ちはわかる。よく分かる。

「おとーさん、くじ引きしていい?」

 ひかりがエレノアにしがみついたまま、大好きなおかーさんを半分引きずったような状態でおれの所にやってきて、聞いた。

「ああ。せっかくだからおかーさんと一緒に引くか?」

「いっしょに?」

「うん、ひかりはこっち、エレノアはこっちだ」

 二つの抽選機をさしていう。

 ひかりは満面の笑みで「うん!」と頷く。

 エレノアはくじ引き券の方、ひかりは毎日たまる無料抽選権の方を。

 一緒になって、レバーに手を掛けた。

「エレノアは11回な、それから運を貸し出し」
『魔剣エレノアに運を貸し出します。残り29秒』
「じゃあいくぞ、よーい……スタート」

 手刀をきってやると、ひかりは大はしゃぎで、エレノアは複雑そうな顔でくじ引きをした。

「おめでとうございます、キッチンセット大当たりです」

「わーい」

 ひかりの方はキッチンセットを一つ当てた。そして――。

「おめでとうございます、三等賞、異次元倉庫です」

 エレノアは10回連続黒玉の後に、三等賞を引き当てた。

 ……なんか、本当に確率偏ってないか? 今日。

「おとーさん、だめだった?」

 おれが複雑そうな顔をしてると、ひかりがそんな事を聞いてきた。

「いや、まったく問題ないぞ、むしろ最高だ」

「本当!?」

「ああ、ひかりもエレノアもよくやったな。さすがだ」

「うん!」

「こ、こら」

 ひかりがまだエレノアにしがみつき、エレノアが困りつつもまんざらじゃない顔をする。

 たしかに問題はない。

 異次元倉庫も当てたしキッチンセットも当てた。

 おれはまったく問題なかった。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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