挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

魔剣ひかり編

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

32/288

31.ナナ姫捕獲

 ハーレムに新しい子がほしい。

 その話をみんなにしたら。

「当たり前です、なぜ今までそうなさならなかったのですか?」

「カケル様の望むがままに」

「ご主人様鬼畜だから」

「わたしもハーレムに入れて下さい――えっ? もう入ってる!?」

 いろんな事をいわれたけど、反対の意見はまったくなかった。むしろどんどんやれって言われた。デルフィナに至っては百人くらいいないと足りないとまで言った。

 そうしてハーレムに加える子を探す事にした。

     ☆

 昼のプロス亭。狩りと採取の仕事を終わらせた後、イオを連れてやってきた。

「いらっしゃいま――カケルさん!」

 看板娘のフィオナが満面の笑顔で出迎えてくれた。

「お久しぶりですカケルさん!」

「ああ、久しぶり。マリちゃんは元気になった?」

「はい、おかげさまで。あっ、こちらにどうぞ」

 おれとイオを席に案内してくれた。

「マリがカケルさんの所にお礼をしに行きたいって言ってるんですけど、ご迷惑じゃないですか?」

「迷惑? なんで?」

 お礼にくるのがなんで迷惑になるんだろ?

「そうですか、じゃあ今度お邪魔しますね」

「ああ」

「ところで、カケルさん最近すっごい活躍してますね。すっごい噂になってますよ」

「噂?」

「はい。一人で一軍を撃退したり、家よりも大きいモンスターを一撃で倒したり、あの有名なオリクトを弱点無視して剣で倒したり。なんかすごい大げさな噂が飛びかってるんです。噂だけ聞くとどこの化け物なの! ってくらい誇張された噂が飛びかってるんです」

 じつはどれも誇張じゃなくて本当なんだよな。一軍はキリルの部隊1000人の話で、家よりも大きいモンスターは地獄の帝王のことだ、オリクトに関しては――。

 イオをみた、彼女はちょっとだけ目をそらした。

「ごめんなさい、友達に自慢しちゃいました」

「自慢か」

 どんな風に自慢したのかは知らないけど、まあ悪い気はしない。

「でも……本当に魔剣を普通に持ってるんですね」

 フィオナはエレノアを見た。

 マリが実際にエレノアに乗っ取られたから、感慨もひとしおなんだろう。

「こいつはおれがしっかり管理する。マリちゃんの様な事はもう起きないから安心して」

「はい!」

 デルフィナの様な事は起こすかも知れないけどな、あれは使いようによっては便利だし。

(我を便利扱いするな!)

 抗議が聞こえたけど、無視だ無視。

 フィオナとちょっと世間話して、注文した。

 フィオナが仕事に戻って、今度はイオと話した。

「しかし、そんなに噂が広まってたのか」

「わたしが聞いた話だと隣の国にまで伝わってるらしいです。姫を守る黒刀の騎士って。最初はなんのことかって思いましたけど」

「ヘレネーを助けたからだな」

 なんか、おれが知らない所で大分噂になってるみたいだ。

 やっぱり悪い気はしない。

「おい聞いたか。蛮族の討伐戦、また押し返されたらしいぜ」

「なんだあ? ヘレネー様のやったこと結局無駄だったってのか」

「むっ?」

 耳が声を拾った。

 店の反対側に座ってる男二人組。そいつらが噂話をしていた。

 ヘレネーの名前が出たから、意識して二人の声を拾う。

「ヘレネー様が直卒して大勝したから、後は掃討戦だって話じゃなかったのか」

「噂だけどよ、蛮族の姫とやらが直接前線に出てからまた勢いを盛り返してきたらしいぜ。そいつが出てきた戦場は連戦連勝、破竹の勢い。今じゃ勝利の女神、白亜の聖女とかって呼ばれてるらしいぜ」

「へえ。蛮族の姫で武人か、そりゃさぞかしゴリラっぽい女なんだろうな」

「それがよ」

 男の一人がにやっとした。声が急にいやらしくなった。

「ものすげえ美人らしいぜ」

「噂だろ」

「いや、こっちの兵士……逃げてきたヤツらの話によるとめちゃくちゃくべっぴんらしいぜ」

「まじかよ」

「こりゃひょっとしたらひょっとしてだぞ。その勢いのままなら――」

 王国の敗北を予想して、その後の身の振り方になったから、声を拾うのをやめた。

 しかし……これはいいことを聞いたぞ。

 美しくて、強い姫。

 本当かどうかこの目で確かめなくちゃ。

     ☆

 夜の屋敷、やってきたヘレネーに聞いてみると、彼女は普通に答えてくれた。

「ナナ・カノーの事ですね」

「呼びやすい名前だな」

 少なくとも日本人のおれにとっては。

「その事で頭を悩ませていたところです」

「かなり強くて、戦場じゃ連戦連勝って噂だけど?」

「真実です。初陣――おそらく初陣ですが、30人という小勢で我が軍の2000人を破りました。その時に生き延びた兵士は未だに恐怖に震え、まともに話ができないほどです」

「まじか」

「その一戦で勢いついて、向こうに兵が集まるようになりました。それで数が増え、ますます勢いついています。これ以上勢いづかせないために現地の部隊ではなく、中央からちゃんとした平定軍を差し向ける話が出ています」

「結構な話になってるな」

 それだけ大事なのか。

 おれはちょっと考えた。

「その平定軍に参加するには?」

「カケル様が?」

「ああ。その姫が気になる」

 ヘレネーはなるほどってうなずいた。

 ハーレムの子を増やしたいって話したばかりだから、それですぐに理解したんだ。「参加する事自体容易です、兵の一人として紛れ込めば。しかしそれではカケル様の目的は達成されません」

「なんで?」

「王国の方針は捕らえて、公開処刑するときめましたから。下手に活かしておくと再起の可能性がありますし、うやむやな死に方をされると、噂が一人歩きしてその後がやっかいです」

「あー、なるほどなるほど」

 そういう話結構あるよな。

 大阪の陣の後秀頼が生き延びてとか、そういう説もあったな。

 確かにそうなると王国側としてはものすごく困るんだろうな
 だけど公開処刑……それだとおれが困る。

「ですので、軍と別行動して襲って、カケル様自ら捕縛する必要があります。あるいはカケル様自身が将として隊を率いて、捕縛する」

「なるほど」

 ヘレネーを見て、聞く。

「ヘレネーはいいのか? おれがそいつを捕まえて」

 もちろんこれは「姫」ヘレネーに聞いた。

 王国の方針があるから。

 だけどヘレネーはあっさり答えた。

「カケル様の望むがままに」

 普通に答えた。

     ☆

 エウボイ。

 前にも来たことのある、今じゃ蛮族との戦いの最前線になってる街にデルフィナを連れてワープで飛んできた。

 街は前に来たときよりもかなり物々しく感じる。

「エウボイの現存兵力は500、たいして向こうは3000。集まってるって聞いたけど、予想以上に集まったな」

「まわりの豪族が一気に彼女の元についたようですわ。神輿にするつもりなのでしょう。いま力を貸して恩を売っておけば、王国に勝った後の論功行賞で大きな声を出せますから」

「なるほど」

「なので、放っておけば更に増えるものかと。今度は豪族ではなく一般の民までが加わります。噂では相当のカリスマのようですから」

「なるほど」

「で、いかがなさいますか」

「ふむ」

 おれはかんがえた。

 相手は3000人。

 正面から倒すのは骨が折れる。

 こっちの戦力はおれとハーレムの四人、それに召喚できるメイド幽霊のタニア。

 全員に能力を貸し出してもかなり厳しいだろう。

「両方がぶつかって、横から漁夫の利ってのが一番かな」

「同感ですわ。ところで、こういう情報がありますの」

「情報?」

「ええ。どうやらナナ・カノーがいったん後方に下がるらしいのです。豪族同士でちょっと諍いがあって、それを仲裁に行くのだとか」

「寄せ集めの宿命だな、そりゃ」

 なんか苦労がしのばれる話だ。

「そして、その時の随伴兵は約500。使うルートもしっかり押さえてますわ」

「よくわかったな、そんな情報」

「商人は情報が命ですから」

 デルフィナは事もなさげにいった。

 なるほど、それは納得だ。

「その情報……高いだろうな」

「出世払いでよろしくてよ」

「なら買った」

     ☆

 デルフィナからもらった情報を元に、おれはそのルート上で待ち伏せした。

 おれ一人で、街道のど真ん中で仁王立ちしてる。

 ちなみにハーレムの女達はおいてきた。

 能力をかして一緒に戦わせるのもいいけど、使い切りタイプの五分間以内に倒せなきゃ危なくなりそうだから、今回はパスした。

 ちょっと待ってると、向こうからターゲットがやってきた。

 情報通り、500人程度の部隊だ。

「何者だ、とま――」

 先頭の兵士を問答無用に切り捨てた。

 目当てはナナ・カノー一人のみ。無駄な問答は必要ない。

 エレノアを振るって兵士を斬っていく。

 いきなりの事で兵士は最初浮き足経っていたが。

「慌てるな、陣形を維持、落ち着いて対処しろ」

 声が聞こえた。綺麗で芯のある声だ。

 声の方向を見ると、兵士の間に白い鎧の女が見えた。

 噂通りの美女である。

 見とれそうになったけど、すぐに異変に気づく。

 圧力が――強くなった。

 一気にナナの所まで駆け抜けようって思ったけど、足を止められた。

 まるで、分厚い壁に突っ込んでいったような感覚だ。

 キリルが率いてた1000人よりも遙かに強い。

「彼女の指揮力か」

(よく訓練されてもいる)

「本気だすか」

 一歩下がって、エレノアを握り直した。

 水平に構えたエレノア。刀身から黒いオーラがにじみ出す。

「魔剣」

「魔剣……噂のエレノアなのか」

「黒剣の騎士……」

 兵士の間に動揺が走った。

 それに突っ込んでいき、立ちふさがる兵士を次々と斬っていった。

 百人くらい斬ったところで、ナナにたどりつく。

「エレノアの番犬か!」

「そういう風に思われてるのな。お前を捕まえにきた」

「させるか、返り討ちにしてくれる!」

 ナナが剣を抜いた。

 割と一般的にロングソードだけど、柄の先端についてるしっぽ(?)みたいなものが風になびいて、彼女の風格と相まってやたらとかっこよかった。

「いくぞ!」

 長穂のロングソードを振りかぶって来た。

 エレノアで受け止める、金属音とともに火花が散る。

 つよい。すくなくともおれが今まで戦ってきた相手の中で一番強かった。

 綺麗で、強くて、風格もあって。

 なるほど噂通りだなとおれは思った。

 ナナとうちあった。いつの間にか兵士達が遠巻きに観戦モードに入ってて、おれとナナの一騎打ちになっていた。

 兵士達は余裕綽々の顔をしてる。おれたちのナナ姫は負けるはずがない、と思ってるみたいな顔だ。撃ち合い続けてるのがそれに拍車をかける。

 ナナとこうして斬り合うのも楽しいけど、本来の目的は彼女をとらえることだ。

「はああああ!」

「ふん!」

 本気を出して、ナナを傷つけないように長穂のロングソードをはじく。ロングソードはぐるぐる回転して地面に突き刺さった。

 ナナののど元にエレノアを突きつけた。

「くっ、殺せ!」

「安心しろ、殺さないから」

 ナナの剣を拾って、彼女を連れておれの屋敷にワープした。

 ワープに驚くナナ。

 さて、これで捕まえた。

 ここからが本番だ。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ