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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

メリッサ編

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263.恐怖と無限稼ぎ

(どうする)
「とりあえず片方を徹底的にやる」
(見せしめか。我がやろうか?)
「そうだな。任せる」
(うむ、任された。ひかりも連れてくればよかったな)

 エレノアが本気で残念そうに言う。
 実の娘のひかりにライバル意識を燃やす一方で、魔剣としてこうあるべきだと見せつけられる場面ではひかりに英才教育を施したがる。
 一見して矛盾しているが、本人の中では筋が通っているらしい。

「ふ、ふざけるな」
「うん?」
「裏をかいたつもりだったのだろうが、この程度の状況で屈する我らではない!」
「そ、そうだ。我が主のためその存在を滅する」

 男二人は驚きから立ち直り、敵意を剥き出しにし、自信たっぷりに言った。
 何を言ってるんだ……と思った直後、男達は指を組んでめを閉じて、祈りをはじめた。
 体が発光する、いかにも聖なる光って感じの発光だ。何かをするつもりなのは間違いないが。

(くくく、悠長なことだ。実戦を知らぬ貴族坊やのようだ)

 楽しげに、そして密かに呆れた様子のエレノア。
 まさに彼女の感想そのものだ。
 敵を前にして全くの無防備で詠唱だか祈りだかを初めてしまう二人は平和ぼけもいいところだ。

 試しに、ぐっと地面を踏み込んで、反動で飛び上がったBB弾サイズの石を飛ばした。
 それが片方の頬をかすめて、かすり傷を作った。

 男は祈るポーズのまま目を開いて、愕然とした。
 おいおい、何も対策してないのか。

(面白い連中だ、逆に最後まで見守りたくなる)

 エレノアの言うことはわかる、ここまでバカだとあえてやらせてやりたい。
 だからやらせた。二人がする事を黙って見守った。

 待つこと、一分。
 777回は殺せた程の時間を待ってやったあと、二人の前に光り輝くモンスターが現われた。
 モンスター、というのはそいつの下半身が蛇で、上半身が鎧姿で剣と盾を持つ女だったからだ。

「これが、我が主より授かった」
「守護聖獣ラミアだ!」

 ラミアというのを召喚した二人は早速勝ち誇った。

「行くのだラミア」
「魔剣使いを八つ裂きにしろ!」

 男達が命じると共に、ラミアが俺に向かって突進してきた。
 蛇らしい予測のつかない突進力から繰り出される剣撃、白刃が月明かりを反射して振り下ろされてきた。

 エレノアで受け止める、火花が散った。

 パワー、速度、そして攻撃の精度。
 どれもそれなりのものだ、いまのセレーネと同レベルってとこか。
 と、ファーストアタックを受けつつ判断している。

(よけろ!)
「むっ」

 エレノアの警告で地を蹴って飛び下がった。鼻先を鋭い――刃がかすめていった。
 着地して確認、ラミアの剣じゃない、しかし他に何もない。

(いや、いる)
「なに? むっ」

 エレノアが言った直後、それが現われた。
 ラミアの真横で闇から溶け出すかのように、光学迷彩が解除された時の様な感じでそいつが現われた。
 見た目はラミアと同じ、まったく同じだ。
 鏡で映し出したかのように何から何まで同じの、もう一体のラミアだ。

「透明での奇襲か」
(……でも、なさそうだ)

「どうしたか、ラミアがもう一体現われたぞ」
「こんなことはいままでになかったのだが……」

 ラミアを召喚した二人も戸惑っていた、向こうにとっても想定外の状況らしい。

(どうする?)
「とりあえず斬ってみる」

 エレノアを構えて突進、ラミアの反応速度を上回る踏み込みで縦に振り下ろす。
 魔剣一閃、ラミアの一体が斬り伏せられて露となって消えた。

「これは……」

 もう一体のラミアを斬ることなくいったん飛び下がった。ラミアを斬った手応えに覚えがあったからだ。

「エレノア」
(間違いない。これはあの蛇と同じだ)

 エレノアの同意が得られた。
 いま斬ったラミアの手応えはあの白い蛇、ラピスと同じだった。
 そういえば光ってる、そういえば下半身が蛇だ。

(しかし……分裂はしてないな)
「……多分」

 エレノアを構えて無造作に近づく、向こうが攻撃をしてくるように挑発用にオーラを出して黒衣をまとう。
 ラミアが剣を振り下ろした、それをエレノアで受け止める。
 火花が散って――更に横から見えない斬撃(、、、、、、)が飛んできた。

 それを皮一枚でよけて、目を凝らしてじっと見つめる。
 さっきと同じように、透明からラミアが現われた。

(なるほど、今度は斬られる時じゃなく、斬ったときに分裂すると言うことか)
「パワーと速度は同じ、オピスの性質そのままだな。……そして」
(うむ)

 返す刀で新しいラミアを両断すると、それが現われた。
 くじ引き券。
 最初に分裂したラミアを斬ったときも現われた、今回も現われた。

 更に最初のラミアの攻撃をガードして分裂させて、新しいラミアを切り捨てる。
 くじ引き券が更にでた。

 分裂したヤツを倒すとくじ引き券が一枚でるようだ。

(稼ぐのか?)
「せっかくだ」
(奴らは?)
「もうやってる」
(うむ?)

 俺がラミアでくじ引き券稼ぎをしてるよこで、男達が愕然としていた。
 二人はまだ気づいてない、足元が既に俺のオーラ、エレノアのオーラに絡め取られていることに。

 黒衣をまとった瞬間ついでに飛ばしたやつで、これから時間をかけて恐怖を与え、自白を促す下地をつくる。

「う、うぅ……うわあああ!」
「なにかいる、俺の中に俺の仲に入ってくるな!」

 俺の女を狙った罰だ、稼ぎの間、せいぜい苦しんでもらうことにしよう。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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