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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

ミウ編

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253.世界でいちばんしあわせメイド(sideミウ)

 朝日が昇る前、私、ミウ・ミ・ミューは静かにベッドから降りた。
 またちょっとすっきりしない頭は、ご主人様の素敵な姿を思い浮かべると、すぐにしゃっきりしました。

 パジャマを脱いで、メイド服に着替えます。
 ご主人様に選んで、用意していただいたメイド服に袖を通す。それだけで気持ちが引き締まります。

 それだけではありません。
 人形にも、メイド服を着せます。

 ご主人様が下さいましたスキル、人形使い。
 それを使って、私そっくりの人形二体一緒に動かします。
見た目はとても大事です。ご主人様の屋敷は毎日お客様が訪れます、ご主人様のメイドとして、みられて恥ずかしい格好をする訳にはいきません。

 頑張って練習しましたので、人形の目でみたものは自分の目でみたのと同じになります。
 私と、二体の人形。
 三()で向き合って、お互いをチェックします。

 見苦しいところがないのをちゃんと確認できると、私たちは部屋を出ます。
 私は幸せです、今日もお仕事がいっぱいあります。
 いっぱいいいっぱい、ご主人様のためにお仕事出来ます。

 朝ご飯のお準備をしながら、人形で屋敷の外をお掃除します。
 庭の木から落ちた枯れ葉を拾って、不揃いに生え伸びた雑草をカットします。
 花壇にコムスの花が咲いてましたので、それをむしって、屋敷の花瓶に飾ります。

「精が出るね」

 お庭で掃除している人形一号に、オルティア様が話しかけてくれました。
 ご主人様の大事な人、大賢者のオルティア様。

 びっくりするくらい綺麗な人です。
 最初にみたときも綺麗でしたけど、最近はますます綺麗になって、見つめると魂を抜かれてしまうくらいです。

「おはようございますオルティア様。ごめんなさい、起こしてしまいましたか」
「気にしないで、年寄りは朝が早いのよ」

 オルティア様は冗談もお上手です。
 綺麗で頭もよくて、気さくで冗談もいって気を使って下さいます。
 憧れの女性です。

 そんなオルティア様は「あら」といって、花壇に近づきました。

「こんなものが生えていたのね」
「こんなもの」

 オルティア様がみているのは花壇の中に生えている一本の雑草みたいな草です。

「これはねコジマイの花ね。久しぶりにみるわ。知ってるかしら、これは――」

 何かを言いかけて、私をじっと見つめるオルティア様。

「どうかしたんですか?」
「これと他の花が等間隔に植えられているということは、あなた、この花の事を知っていたのね」
「あっ、はい。名前は知りませんでしたけど、たまにしか咲かないけど咲いたらすごく綺麗な花だって知ってます」
「たまになんてものじゃないわ。50年に一度しか咲かないコジマイの花よ」
「50年!」

 私はびっくりして、その花を見つめました。
 大賢者オルティア様が話した事はきっと本当です。
 私はちょっと落胆しました

「50年ですか。咲いたのをご主人様に見せたかったです」
「気落ちすることはないわ。50年間育てて、咲いたときに見せればいいのよ」

 胸がキュンとなりました。
 50年間育てる。
 50年間、ご主人様のために育てる。
 50年間、ご主人様のメイド。

 胸がキュンキュンして、どうにかなってしまいそうです。

「おはよう、ミウ」

 今度は別の人形が話しかけられました。
 場所は屋敷の中、今起きてきたコーラリアが話しかけてきました。

 コーラリア・ラマンリ・カランバ。
 デルフィナ様の名字(ラマンリ)と、リカ様の名字(カランバ)を同時に持っている子です。

 私と同じ奴隷でメイドだったのが、お二人に引き取られていろいろ勉強をしている人です。

「わたし、何を手伝えばいい?」
「そうですね……ご主人様を起こしてきてくれますか。ご飯がそろそろ出来ますから」
「わかった」

 コーラリアはご主人様の部屋に行きました。
 昨日、カランバ王国の女王様、リカ様がお泊まりにいらっしゃってます。
 コーラリアはリカ様のもの(、、)です。
 リカ様のコーラリア、その人に起こされた方が、ご主人様もきっとうれしいはずです。

 ご主人様は特別深い関係の女の人が一緒に目の前にいると嬉しいみたいです。

 ヘレネー様とイリス様。
 イオさんとアグネさんとジュリアさん。
 エレノア様とひかり様。

 そういう人たちが一緒にいるときは、ご主人様はいつも嬉しそうにしてます。

 リカ様がいるのだから、コーラリアに起こしてもらった方が、きっとご主人様も嬉しいはずです。
 私は私で、朝ご飯の準備をします。

「あっ、ミウじゃん」

 また別の人に話しかけられました。
 今度はご主人様の別邸、奴隷部隊の皆様が住んでいる建物です。

 お洗濯物を取りに来た私に、セレーネ様が話しかけて下さいました。

 セレーネ・ミ・アイギナ。
 アイギナ王国のお姫様で、今は「総理王大臣」というすごく難しい肩書きを持っている人です。
 もちろん、ご主人様の「大事な人」です。

「ちょうどよかった、あたし、ミウに話したい事があったんだ」
「私に、ですか」
「うん。ミウさ、あたしの影武者にならない?」
「影武者さん?」
「うん。リカさんとヘレネーさん教えてもらったんだけど、そういうのがあった方がイイって。で、ミウってちょっといじればあたしとそっくりだと思うんだよね」
「はあ……」
「どう? あたしの影武者にならない? 王女の影武者だから、結構贅沢できるよ。メイドよりもずっと」
「これって……スカウトでしょうか」

 また(、、)スカウトされてしまいました、困ります。

「ごめんなさい。私はご主人様のメイドですから」
「そっか……ショウのメイドか……それじゃしょうがないね」

 セレーネ様はあっさり引き下がって下さいました。
 よかったです、きっと冗談で、それほど本気じゃなかったのでしょう。

 私はホッとして、オリジナルの私と、人形の二体を一生懸命動かして、屋敷のお仕事をします。

 ご主人様はすごく優しいです、私のわがままを聞いて、メイドを増やすのをやめてくれました。
 だから私は、もっと頑張ってメイドの仕事をしなければなりません。

 お炊事、お掃除、お洗濯。
 メイドの仕事を頑張りました。
 屋敷と別邸、ご主人様達と奴隷部隊の皆様が住む屋敷の仕事を一人で頑張りました。

 お昼ころになると、ちょっと手が空きました。

 だから私は、一番大事なお仕事の準備をします。

 自分の部屋に戻って、人形達も呼び寄せます。
 椅子に座って、尻尾にくしを通します。
 丁寧に梳いて、ふかふかにします。

 ご主人様からもらったお給料で、デルフィナさんに取り寄せてもらった魔法の粉を混ぜて、更にふかふかにします。

 自分一人だと手が届かないかも知れないから、人形達にもふかふかにしてもらうお手伝いをします。

 そうして、尻尾はふかふかになりました。

「ミウー、どこにいるんだミウー?」

 ドキリ、胸がキュンとしました。

 大好きな、大事なご主人様が私を呼んでいます。
 私は部屋を出て、ご主人様の声のところに向かいました。

「そこにいたかミウ。こっちこい」

 リビングにいたご主人様は手招きをして私を呼び寄せて、ひょい、と私の体を抱き上げて、膝の上に載せました。

 そして、もふもふ。
 ご主人様にもふもふをして頂きました。

 私をモフモフするご主人様は、嬉しそうにしてくれました。
 よかったです、ご主人様にもふもふして頂いて、その上喜んでもらえました。

「花なんて余禄ね」
「こりゃ影武者はむりか」

 お部屋の外で、誰かの声が聞こえて来ましたけど、私は一番大事なお仕事中なので、よく分かりませんでした。

 ご主人様のモフモフ。
 今日も、一番大事なお仕事が出来て。

 私は世界でいちばん大事なメイドだと、そうおもったのでした。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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