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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

ミウ編

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252.着せ替え人形使い

 昼下がり、寝室でミウをモフモフしてたらドアがノックされた。
 気配からしてセレーネみたいだ。

 彼女を定期的にこの屋敷に連れて来てる。
 俺の女達をセレーネの家庭教師につけてるが、彼女達は世界各地に散らばってる。
 一番都合がいいのは俺がワープで教師(誰か)生徒(セレーネ)を連れてくる事だから、あの事件が終わった後もよくセレーネをここに連れてきてる。

 今日もオルティアの授業のために連れてきた。
 時間的にそれが終わった位だ。

「入っていいぞ」
「おじゃましまーす、わわ! ごめんショウ、邪魔だった?」
「気にするな、もふもふは休憩と同じようなもんだ。それよりもどうした」
「えっと……その……しょ、ショウに逢いたくなっちゃって」

 セレーネは指を組んで人差し指をちょんちょんとくっつけたりして、もじもじしていた。
 可愛いヤツだな。

「こっちこい。今日は何を教わったんだ?」
「えっと……ごめん忘れちゃった」
「忘れたのか」
「うん……ごめん、ショウのおかげで大賢者に色々教わってるのに覚えが悪くて」
「全部忘れたのか?」
「うん……あっ、一つだけ覚えてる……ごめん覚えてないけど」
「どういう事だ?」
「オルティアから聞かされた言葉ですっごく大事かもって思ったから手に書き留めておいたの。忘れちゃいけないって思って」
「へえ。なんて言葉だ」
「うんっと……」

 セレーネは手のひらを開いた。自己申告したとおりそこに何かが書き込まれている。

「君臨すれども統治せず、だよ」
「今のお前を表してる言葉だな」
「やっぱり? あたしバカだから、下手に変なことをしない方がイイって思うんだ。だからこの言葉をちゃんと覚えておこうって」
「そうか。それを覚えてるんならアイギナはこの先大丈夫だ」
「ありがとう」
「そういえばお前は王になるのか――いずれの話だ」

 アイギナ王は一応まだ生きてる。そしてセレーネは父親であるアイギナ王を尊敬してる。
 だから俺は付け加えた。

「わかんない。あたしなっちゃいけないって思うから」
「そうだな。お前は国王より将軍とかになった方がいい」
「でも兄上もいないし、このままじゃあたし――そうだ」

 セレーネはポンと手を叩く。

「国民のみんなに選んでもらうってのはどうかな」
「選んでもらう?」
「うん! ショウに前教えてもらった、えっと……ミンシュシュギ? っていうの」

 大分発音が片言よりな民主主義だった。

「言ってたなそういえば。しかしあれは国王の話じゃないぞ」
「国王を選んでもらうのってダメ? ほら王族を全部候補にして、国民にだれが一番ふさわしいかって決めてもらうの」
「王権神授ならぬ王権民授ってことか」
「そういうのがあるのね」
「いや、今俺が作った言葉だ」
「わあ、さすがショウだね」

 セレーネはそう言って、キラキラした目で俺を見た。

「それをやりたいのか?」
「やりたいって言うか、その方がアイギナにとっていいって思うんだ」
「そうか……ならアブラアムに相談してみろ。アイギナにふさわしい制度かどうか、俺よりもあいつの方がわかるはずだ」
「うん! してみる」

 頷いた直後からうずうずし出すセレーネ。
 俺をちらちら見て、何か言いたげな雰囲気だ。
 すぐにでも飛んで帰ってアブラアムに相談したいんだろうな。

「ミウ、少し待ってろ」
「はい、ご主人様」

 それまでも従順にもふもふされていたミウは、これまた従順に俺の上からどいた。
 セレーネを連れて、ワープの羽根で夏の宮殿に飛んだ。
 流れるように彼女に触れるだけのキスをして。

「頑張れよ」
「うん! ありがとうショウ!」

 セレーネは手を振って、待ちきれないとばかりに駆け出した。
 見送った俺に、エレノアが話しかけてくる。

(面白い事を考えるものだ)
「国王選挙の事か?」
(うむ。貴様の事だ、既にやる気でいるのだろう)
「微妙に違う。セレーネがやるんなら手を貸すってだけだ」
(くく、実現すれば世界初の民選女王か。ダブル女王(フィオナとマリ)よりも破天荒度が上だな)
「そうだな」

 もし実現したらどうなるか、それを想像しつつ屋敷にワープで戻った。
 ベッドに座って、大人しく待ってたミウに手招きして、まだもふもふする。

「そういえば」
「はい」

 第三者がいなくなって、ミウが当たり前のように返事をする。

「セレーネとミウって似てるよな」
「に、似てますか?」
「ああ、髪の長さ以外は結構そっくりだ。ふむ……」

 俺はじっとミウを見つめる。
 やっぱりそうだ、みればみるほど、ミウとセレーネってそっくりだ。

「って事はつまり……」

 俺の頭の中である光景が浮かびあがってきた。

     ☆

 俺の屋敷は女王や王女達がよくくる、そのため(、、、、)の着替えも常備している。
 彼女達のものは常に新品、くじ引き券稼ぎもかねて、デルフィナに金を払って常に新しいものを用意させている。
 その中の一着をミウに着せた。

 似てると言ったセレーネの服だ。

「ご、ご主人様」

 セレーネの服を着せられたミウは居心地を悪そうにした。
 普段のメイド服じゃなくて姫服、本人は所在なさげな様子だ。

「似合うな」
「そ、そうですか?」
「ああ、すごく似合う。セレーネに似てるし、どこからみても王女様って感じだ。いっそのことセレーネの代わりに女王様にでもなるか?」
「わ、わたしご主人様のメイドがいいです」

 慌てて手を振るミウ、本気で女王よりも俺のメイドの方がいいみたいだ。ミウらしいな。

 寝室のドアが開いた。
 俺の屋敷に住み着いてるオルティアが入って来た。
 彼女はミウをみて、少しだけ目を瞬かせて。

「六つ目の国を作るのかしら」

 と、冗談めかして言ってきた。

「ああ、もふもふ王国の建国だ」
「えええ!?」
「ならば女王の格好もさせてみるべきね」
「そうだな。じゃあ次はリカの服だ」
「その次はフィオナとマリね。人形が使えるようになってたわね。同時に着せてみるといいわ」
「やってみよう」

 ノリノリの俺とオルティア。
 思いつきで着せてみたら以外と似合うミウに、俺たちは様々なドレスを着せてみた。

 どれも似合ってたけど、本人は最後まで居心地が悪くて。
 結局、いつものメイド服に戻ったときが一番ほっとするようだった。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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