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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

エレノア編

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213.百万と一人の軍集団

 朝になって、シルリアの山頂。

 全員が魔法コテージを出て、広い山頂で二手に分かれた。
 片方はオリビア、イオ、タニア。
 もう片方はおれと、二振りの魔剣。

 ぱっと見、男が一人、美しい女達が三人。
 それが向き合っているだけの締まらない光景だ。

「行くぞ」
「は、はい!」
「タニアに氷の魔力を貸し出し」
『タニア・チチアキスに氷の魔力をを貸し出します。残り59分59秒』

 くじ引きの一等賞、能力の貸し出しをタニアにかけた。
 これから一時間の間、タニアは元の777倍の魔力を持つ。

 次にひかりを、魔剣の柄をしっかり握った。

「こっちも行くぞ」
(うん!)

 無邪気な声が聞こえて、力を送った。
 まわりにひかりの使徒が召喚された、召喚と同時に迷彩オーラをまとわせたから、傍から見れば人間の騎士を召喚したようにしか見えない。

(はわ……やっぱりおとーさんってすごいね)
「うん?」

 なんで今ので持ち上げられるんだ?
 わからないから、とりあえず流した。

 100体のドレイク兵がタニアに向かって行った。

 オリビアとイオはそっと下がった、二人はまず静観の構え。
 タニアが魔法を唱えて、ドレイク兵を迎撃した。
 元の魔力は低いが、それでも777倍に増幅した結果、タニアは強力な魔法を使えるようになった。

 とは言ってもタニアは戦闘の素人。
 ほとんど棒立ちで、巨大な魔力に任せてドレイク兵を次々と撃ち抜いてるだけ。

 ドレイク兵が倒されるそばから、ひかりに力をおくって、倒されたヤツを再召還して、戦線に復帰させる。

 何故こうしてるのかというと、目的は二つだ。
 まず、タニアを鍛える事。
 召喚されたドレイク兵を倒させ続けることで、彼女の成長を手助けするのが一つ目の目的。

 二つ目は、ひかりの使徒、魔剣のドレイク兵の性能チェック。
 兵士として使い物になるのか、それを確認したい。
 が。

「弱いな」
(うむ、100体いるが、今の能力では奴隷兵一人に蹴散らされる程度だ)
(ごめんなさい……)
(ひかりは悪くない、なにせ昨日孵化したばかりの連中だからな。それに)
(それに?)

 訝しむひかり、エレノアの語気はどこか楽しそうに聞こえた。
 目の前に立っていたら口角を持ち上げてにやっとしてるんだろうな、って簡単に想像させる程楽しそうにきこえた。

(まだまだこれからだ。単体では弱くても、あれは使い手の体力と精神力が続く限りいくらでも再生出来る)
(おとーさんの?)
(うむ。貴様へのテストでもあるな)

 エレノアがさらにニヤニヤしてる風に言ってきた。
 なるほど、だから楽しそうにしてるのか。

 おれにちょっとした意地悪――って訳でもないんだろうが。
 どこまでやれるのか見せてみろ、と言われたようなものだ。

「見ていろ」

 ひっそり息を吸って、ひかりをを持つ手に神経を集中させた。
 父親としてひかりにかっこ悪いところなんてみせられん。

 しばらくすると、集中がクライマックスに達して、まわりから声が消えて行った。

 意識は、タニアとドレイク兵の戦闘に向けられた。

 膨大な魔力でドレイク兵を倒し続けていたタニアだったが、戦闘経験が致命的に足りなくて、もたもたしてる内に接近戦に持ち込まれて、負傷した。

 オリビアが彼女を救出して、あらかじめ持たせた魔法の玉(白)で回復させた。

 イオが代わりに戦闘におとり出た。
 魔力の貸し出しはないが、イオはタニアに匹敵する程の魔力でドレイク兵と戦った。
 しかもイオは豊富な戦闘経験からくる身のこなしで、近中遠、あらゆる距離で戦えた。

 近づけばいなし、少し離れたら雷を打ち込み、かと思えば大きく距離をとって百雷をドレイク兵に打ち込んだ。

 戦場に踊る大魔道士、イオはドレイク兵相手に無双した。

 それがもっと見たくて、おれは次々とやられたドレイク兵を再召還して彼女を襲わせた。
 やがて、イオの体力と魔力が落ちてきた。
 ドレイク兵を1000近く倒したところで、動きが鈍くなり、魔法の詠唱が長くなった。

 そこで更にバトンタッチが行われた。
 交代するイオの代わりに出てきたのはオリビアだった。

 シルリアの山頂に、威風堂々と佇む竜王・オリビア。

 ドレイク兵らは一瞬動きが止まった。
 睥睨する竜王に気圧されたのだ。

(くく、この辺はわれの死霊の軍勢とは違うな)
(ちがうの?)
(われのは自我がないからな、従って気圧されもせん。ひかりのは娘だろ)
(ちがうよ、友達だよ)
(そうか。それでも同じ事だ。自我がある竜どもはこんな風に圧倒されもする)
(そっかあ)

(にしても、こればかりはひかりにはかなわぬな)
(ふえ? かなわないって、おかーさんがひかりに?)
(そうだ。こいつの体力と気力が召喚する効率、変換効率とても言おうか。それはわれのを上回る。理由は間違いなく、ひかりが娘だからだろうな)
(おとーさんの娘だからなの?)
(血が繋がっている分、途中の損耗がわれよりもすくないのだろう)
(そっか……えへへ)

 エレノアとひかりは何かを言ってたが、耳に入ってこなかった。

 おれは、もっと力をひかりに流さなきゃならなくなったからだ。

 竜王オリビア、イオよりも数段強かった。
 無造作に手を横に振ったかと思えば、ドレイク兵の8割が見えない斬撃で両断された。
 大量に力を流して再召還しても、口から吐いた炎で今度は全部消し炭になる。

 召喚しては全滅、召喚しては全滅と、それを繰り返した。

 ちょっとだけおかしくなって、集中が途切れた。
 オリビアの無双カウントがわかり安いことに気づいたからだ。

 召喚したそばから全滅ってことは、一回ごとにきっちり100積み上げてるって事。

 さすがのオリビア、さすがの竜王。
 彼女相手なら、心置きなく試せる。

 おれは、ひかりを地面に突き立てて、手を柄に置いて召喚に専念する。

 圧倒的な強さを誇る竜王、無限に召喚を続けるおれ。

 戦いは一昼夜続いたが、決着はつかず。
 オリビアの無双カウントは7桁近くにのぼるのだった。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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