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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

魔剣エレノア編

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20.ハーレムパーティー

 ロイゼーンの街に戻ってきた、ギルドの建物の中、ものすごい豪華な部屋。

「みんなから話を聞きました」

 おれをここに案内したアンドレウが言う。

 微妙に自慢げな顔をしてる。

「鬼神のごとき活躍だったそうで」

「気にするな、大した事はしてない」

「冗談をおっしゃいますな。控えめに見積もって、ユウキ様お一人で数百人分の働きをしました。冒険者達の意見、好意的なものもひがみのは言った言葉でも、その一点においては共通しておりました」

 ひがみなんてあったのか。

「それより大丈夫なのか? あそこを封印したみたいだけど、なんかの拍子で封印が解けたりしないか?」

 マリの事を思い出して、聞く。

 フィオナもあそこは元々何もなくて、急にマリがそうなったって言ってる。

 それに比べると今は封印されたものがそこに存在してるから、危険度はより高いはず。

 それを聞くと、アンドレウは真顔で答えた。

「それについては、ギルドの最重要案件として扱う予定です。B級以上の冒険者をつけて、常に異変がないかと監視させる予定です。正直、ユウキ様がいらっしゃらなければあそこの戦線は突破され、距離的やかかる時間的に、増え続けたモンスターがロイゼーン、そしてレイウースの二つの街を飲み込んだでしょう」

(それだけですめばむしろ幸運だな。我の軍勢はかつての帝国を端から端まで蹂躙したのだ。時間を与えればこの国が滅んでいただろうな)

 エレノアが微妙に得意げになってる。後でしばこう。

 真顔のアンドレウを見て、更に気になったことを聞く。

「巡回させるんだな。それはいいけど、封印するより消滅させた方が良くないか?」

「そちらは困っていますが、方法を探らせる予定です。ギルドに所属している冒険者たちに最優先クエストとして動いてもらいます。大きな赤字になりますが、致し方がありません」

「そうか。おれからも探しておく」

「やっていただけるのですか」

 アンドレウの目が輝いた。言葉通り、やってくれるなら嬉しいって顔だ。

「ついでにだけどな。ぶっちゃけ他にやらないといけない事があるから」

「それでも結構でございます。ユウキ様なら片手間でも他の冒険者よりは期待が持てます」

 大分持ち上げてくるな。

 まあでも、話はわかった。アンドレウの口ぶりから本気度が感じられたからだ。

「それでなのですが……」

 アンドレウは何故か急に口が重くなった。なんか言いにくい事があるのか?
「どうした」

「ユウキ様には、できればこのままギルドに所属していただけないかと」

「ギルドに?」

「はい。ご存じの通り、ギルドというものは依頼を解決したギルドとしての功績と、そこに所属している冒険者の名声によって格のようなものが決まります」

 ご存じじゃないけど、なんとなくはわかる。

「当ギルドは長らく、対外的にエースと呼べる冒険者が存在していませんでした」

「アレクシスは?」

 聞くと、アンドレウはゆっくりと首を振った。

「彼も腕は立ちますが、決定的な功績を挙げたことはありません。また性格からか、大事なところでやらかす(、、、、)ことがたたあります」

「あー、そういう人って言うよな」

「ですので、エースとしては……」

 アンドレウは言葉を濁らせつつ、更におれを見つめてきた。

 アレクシスはだめだけど、おれなら、って強く思ってる顔だ。

 正直、悪い気はしない。いやむしろ気分がいい。

「もちろん、相応の謝礼はお支払いします。当ギルドが支部を持ついくつかの街での便宜を図ります」

 実のある提案をしてきた。悪くない提案だ。

 おれはアンドレウの提案を受け入れて、このままギルドに残ることにした。

     ☆

 話が終わって、ギルドの外に出た。

 外は大分暗くなったし、ワープで屋敷に帰ろうとした。

「あの!」

 そこに声をかけられる。

 振り向くと、魔法使い風の女冒険者がいた。

「あんた……さっきの」

 顔は思い出したけど、名前はそういえば聞いてない。

「イオ・アコスって言います!」

「イオか。おれは結城カケル。カケルでいいよ」

「カケルさん……さっきはありがとうございました」

「うん。あんたは大丈夫だったか?」

「はい、カケルさんに助けてもらったから」

「……怪我してるみたいだけど?」

 腕を指す。ちぎった布きれで巻いてて、血がにじんで赤く染まってる。

 いかにも応急処理をしただけって感じだ。

「ちゃんと手当てはしなかったのか?」

「すみません! カケルさんに会いたくて、つい……」

「ちょっと待って」

 ポケットの中から魔法の玉(白)を取り出した。

 それをイオに使う。玉が優しい光を放って、彼女の全身を包み込む。

「どうだ?」

「どうだって……あれ? 怪我が」

 イオはビックリした。巻いた布をほどく。そこはまっさらな肌で、傷なんてどこにも見あたらない。

 魔法の玉をはじめて使ったけど、結構効果があるんだな。まあ死んでなければ大抵どうにかなるって話だったしな。

「今のカケルさんが? 治癒魔法も使えたんですか?」

 魔法じゃないけど、説明するのもなんなので適当にごまかしといた。

 イオは驚いたり、目を輝かせたりと忙しかった。

「で、おれに会いたくてってどういう事?」

「はい! あの……」

 イオは言いにくそうにもじもじした。

 やがて意を決したかのように言ってきた。

「わたしをカケルさんのパーティーに入れて下さい!」

 全力で頭を下げて、頼んできた。

 ちょっとビックリした。

 おれのパーティーに? というか、おれがパーティーを?
 パーティーを組むなんて、今まで一度も考えたことがなかった。

「あの、ダメですか?」

 イオが顔をあげて、おそるおそる聞いてきた。捨てられた子犬のような目をしてる。

「いや、ちょっと予想外でビックリしただけだ。今までパーティー組んだことなかったからな。組もうって言われたのもイオがはじめてだよ」

「わたしがはじめて……」

 イオはなぜか、微妙に嬉しそうな顔をした。

 おれは考えた。

 断る理由と、入れる理由。

 断る理由は……何かあったっけな、って悩むくらいにはない。

 入れる理由。もし本当にパーティーを組んで仲間を入れるとなると、どうせなら男よりも綺麗な人か可愛い人がいい。

 その分、イオは申し分ない。魔法使い風の格好でちょっと地味だけど、それでも充分なくらい可愛く見える。

 そのイオはおれを見つめている、返事を待っている。

「わかった、パーティーを組もう」

「――っ! ありがとうございます!!!」

 イオは宝くじでも当ったかのような喜びようだ。

「詳しい話は明日にしよう。おれの屋敷にきてくれ」

「はい!」

 屋敷の場所を教えて、イオとわかれた。

 女の子とパーティーか、うん、落ち着いて考えたらちょっとワクワクしてきた。

 ワクワクした気分のまま、屋敷に帰った。


 ちなみに、どこから聞きつけたのか屋敷の前にも何人か男の冒険者が待ち伏せしてて同じ事をいってきた。

 中には目をきらきらさせて、いかにも尊敬してます! って目の人もいたけど……男だったから全員断った。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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