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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

エレノア編

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207.顔見知り、全員集合

 おれは魔法コテージの外に出た、コテージの中に残して来たオリビアをちらっと見る。

「……」
(どうした)
「いや、今なにか思い出しそうなんだ」
(ヤツをみてか? 竜王オリビア、貴様の記憶とリンクしそうなのは、同じくらいタフな聖女殿だとおもうが?)
「メリッサか? うーん、メリッサじゃないな」

 おれは更に首をかしげて考えた。

「なんか引っかかる、ロドトス関連か?」
(ロドトス? そりゃあヤツとロドトスは敵対しているが)
「うーん」

 色々考えたけど、わからなかった。

(思い出せない程度の事だと言うことだ)
「そうだな」

 そう思うことにした。
 引っかかりはすぐけど、こんなに考えても思い出せないのなら思い違いかも知れない。
 デジャブーとかも、見た事あるけどああいうの気のせいだって言うしな。

 さて、オリビアは休んでるし、イオとタニアの気配は魔法コテージの中。
 オリビアのためにも、今日もこのままここでもう一晩休んでいくか。

 と、思ったその時。
 気配がおれを襲う。
 エレノアと正反対の、神聖な気配。

 振り向く、そこに白い蛇がいた。
 前に倒したヤツとまったく同じのが、5匹そこにいた。

「またこいつらか……なんでまたでたんだ?」
(どうする?)
「カケルさん!」

 魔法コテージからイオがパッとでてきた、魔法の杖を持ってる。
 タニアも出てきた、なんかオロオロしてる。
 オリビアも出てきた、腰ガクガクだけど殺る気まんまんだ。

 三人の女、並んでる姿は綺麗だった。

「そこでみてろ」
「え? はい」

 イオは杖を下ろした。

「いいんですかイオさん」
「うん、カケルさんに任せよ」
「人の子よ、あれはエレノアの天敵だよ。わたしたちが手を貸した方がいいんじゃない」
「大丈夫だから――むしろその後が大変」
「え?」
「その後って?」

 女達が話しているのをよそに、おれはかけてきたひかりを魔剣にして、蛇どもに突っ込んでいった。

 相変わらずウザいこのこの上無い連中だ。
 パワーはあるわ、タフだわ、切ったら能力そのままに二体に分裂するわでウザい。
 気づいたら5匹だった白い蛇があっという間に100を超えた。

 何匹か女達を襲おうとしたから、オーラを出して腕にして掴んで、引きずり戻して真っ二つに斬った。

 途中から。

(いーち、にー)
(むぅ、ひかりばかりカウントがあがる。おい、われももっと使え)

 白い蛇が分裂限界をこえるようになって、魔剣の母娘がいつぞやのようにカウントを始めた。
 そんななか、おれは蛇どもを一人で屠っていく。

     ☆

 八面六臂の奮戦をするカケルを、三人の女が魔法コテージの前で見守っていた。
 まるで暴風、カケルの戦いは竜王オリビアでさえ舌を巻くほどのものだった。
 エレノアの天敵を、そのエレノアを使ってなぎ倒していく。
 普通に考えればあり得ない光景である。

 それを見ていた女達だが、ふと、イオがつぶやいた。

「わたし、体持つかな……」

 みている光景とはまるで関係のなさそうなことばをつぶやくイオ。
 タニアが首をかしげて聞いた。

「どういう事ですかイオさん」
「カケルさんって、その、すごく戦った後は精力が強くなるから。あの様子だと、全部倒した後は普段の倍にはなるとおもう」
「おろろ……ば、倍!?」
「うん、倍」

 イオはオリビアをみて、深々と頷いた。
 カケルにさんざん抱かれて、今も腰がガクガクなオリビアである。
 その倍って聞けば、驚くのも当然というものだ。

「で、でもここに三人いますし。オリビア様はドラゴンだし」
「……足りないと思う」
「うん、絶対足りない」

 まさに経験したばかりのオリビアと、この場でもっともカケルと長く付き合ってるイオが断言した。
 タニアは青ざめた――がすぐに赤くなった。

「でも、カケルさんは優しいから」

 イオもオリビアも赤くなった、しずしずと頷いた。
 三人とも、知っている。
 身を以て知っている。

 戦場ではどんな相手よりも恐ろしい魔剣使いだけど。
 身内の、特に女にはものすごく優しい男なのだと。

 彼女達は、正しくそれを知っている。

     ☆

 白い蛇を全滅させた。
 珍しく息が上がった。

 エレノアとひかりのカウント、最終的に足したら300を超えていた。
 300の蛇の死体がまわりに山積みになっていた。

 地面を覆い尽くし、山がまともに見えない。

「イオ、こいつらを消して――」

 振り向き、イオに掃除を頼もうとした、その瞬間。

「くわっ!」

 全身に衝撃が突き抜けて行った。
 ガツンという、体の芯に響く衝撃。

(むぅっ)
(きゃあああああ)

 おれ以上に、エレノアとひかりが苦しそうだった。
 突き抜けて行った衝撃はただの攻撃じゃなかった。

 魔剣の母娘と真逆の性質の力――神聖なる力だ。
 白い蛇が持っていたものよりも遥かにつよい力。
 それにエレノアとひかりは苦しんでいる。

(おとーさん……おかーさん……)
(ひかりっ。おい貴様なんとか――)
「うおおおおおおおお!」

 全身の力をあつめた。
 777倍、100%追撃、コピープラス。
 あらゆる力を一瞬のうちに最適処理して、右腕に集める。
 そして、払う。

 ――ぱん。

 実にあっけない、紙鉄砲的な音をたてて、神聖な力が消し飛んだ。
 開放感が全身を包む、ひかりがホッとするのが伝わってきた。

「ふしぎね、偽物か下位種だと思ったら、あれをはねのけるほどの力をもった魔剣だったなんて」

 女の声がした。
 チリン。鈴の音もした。

 声の方をむく、白い蛇とも上に妙齢の女が佇んでいた。
 ツインテールの女、顔を知っている女。

 知っている顔を、かなり険しくした表情、そんな女。

 瞬間、おれは、ロドトスで引っかかっていた事が何なのか分かった。

(そうか、ロドトスのそばにこの賢しい女がいたか)

 エレノアも思い出した。
 そう、それは彼女(、、)がはじめて来た時に、エレノアがふとつぶやいた一言。
 ロドトスのそばにいて、天下取りの知恵袋になった賢しい女。

 その名も。

「大賢者――」
「わたしはオルティア、ただのオルティア」

 ロドトス側に憑いてるオルティアと、過去のオルティアと出会った。

 そして、その瞬間。

 おれの前に黄金のくじ引き券――その半券。
 半分になった黄金のくじ引き券が現われたのだった。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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