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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

エレノア編

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206.体を求める二人の男

 ベッドの上で、オリビアはおれに体を寄せていた。
 ドラゴンにふさわしいタフさで、初めてだというのに、一晩中可愛がってもまたちょっと余力がある雰囲気。
 メリッサと同レベルのタフさだ、とおれは思った。

「そういえば、お前はなんであそこにいたんだ? ロドトスが集めたお前を討伐する兵の中に」
「たまに潜入して遊んで――げふんげふん、紛れ込んで情報を集めてるんだ。人の子達がわたしを狙ってるから、何をしようとしてるのか把握したくてね」

 慌てて言い換えるオリビア。
 なんとなく七割くらいの理由が面白いから混じってみたというのが本当のところだと思ったが、あえて指摘しなかった。

「たまにって事は何回も潜入したのか、なんか面白い事をつかめてるのか?」
「あるよー、まずロドトスはわたしの体狙いだって事かな」
(ヤツは女には興味なかったはずだが?)
「――って、言ってるが?」
「おろろ、ホモだったのあの子? いやそうじゃなくて、ほら、ドラゴンの王の肉を食べれば不老不死になれるっていうじゃない」
「そうなのか」

 それは知らなかった。

「うん、そう。ロドトスはもう体ぼろぼろだからさ」
「なんでぼろぼろだ?」
(われとの契約のせいだな。ロドトスに世界をくれたやった後、見返りに体をいい様に使わせてもらった。五年程度だったかな、楽しめたのは)
「つまりエレノアのせいで体がぼろぼろになって、それに耐えうる体を手に入れたくて、お前を狙ったってことか」
「うん」

 なるほどな。
 ドラゴンの王の肉を食べれば不老不死になれるのは初耳だが、そういう話が合ってもおかしくない。
 ロドトスをエレノアがいい様にしたのは何回か会話のなかでそれとなく出てきたから、その二つをあわせるとロドトスがオリビアを狙う理由が繋がる。

「そんなの意味ないのにね」
「ないのか?」
「おろろ、エレノアから聞いてない? わたしの一族でエレノアの使い手だったのがいるけど、結局乗っ取られたというか心を喰われたって言うか」

 うん?
 オリビアの一族? 竜?
 竜がエレノアを……。

『エレノアに心を支配されない人間はいない。歴史上ただの一人もいなかった。覇王ロドトスも竜人オルガも例外ではなかった。ならば、実際に持っていて平然としていることが偽物の何よりの証拠』

 頭の中に、婉然と微笑むデルフィナの顔が浮かんだ。

「オルガか?」
「うん」

 思い出すおれ、頷くオリビア。
 エレノアから直接聞いたことはない、聞いたのはデルフィナの口からだ。

 あれはデルフィナとはじめた会ったとき。
 彼女がエレノアの真偽を疑って、だったら持ってみろとエレノアを持たせた。
 その後エレノアに乗っ取られかけたデルフィナを助ける為に彼女をだいた。
 デルフィナとの初めての夜のことだ

 そう、あの時デルフィナは確かに言った。
 覇王ロドトスと、竜人オルガと。

「なるほど、オルガというのもお前の犠牲者か」
(人間よりは頑丈だった)
「オモチャみたいな言い方を」

「うん、そう、オルガ。だからロドトスがドラゴンの王の肉を食べたとしてもどうしようもないって事。寿命は結構延びるけど、エレノア相手じゃね」
「なるほどな」

 つまりロドトスはもう詰んでるわけだ。
 そりゃそうだ、この時代に来た直後に戦ったロドトスとエレノア。
 あのエレノアは未来の、おれと一緒にいるエレノアよりも力が強かった。
 魔剣としては向こうが上、ロドトスがもう手遅れなのは簡単に想像がつく。

 そう考えると少し可哀想に思える。

「それともう一つ面白い事も掴んでるよ」
「なんだ?」
「エレノアを消そうって動いてる勢力があるけど、あれ、ロドトスがやらせてるんだ」
「ふむ?」
「裏でこっそり人を使って、ロドトスとエレノアを倒す事を目標にさせてるけど、本当はあれエレノアだけを消すためにやってるんだ」
(くくく。なるほど、われを使い捨てにするつもりか)

 エレノアはものすごく楽しげに笑った。
 なるほど、エレノアを制御できる体を手に入れるのと、エレノアそのものを消し去るのと。
 ロドトスは、両方からアプローチしてるのか。

 意外と抜け目のない男みたいだ。

     ☆

 オリビアは平然と装いながらも、内心不思議がっていた。
 彼女は自分の体を差し出す用意がある。
 性的にもうそうした、そして物理的にもそうする覚悟が出来てる。

 不老不死というのは誇張だが、ドラゴンの王たる彼女の肉を食せば、人間はたちまちドラゴンと同じ寿命と強靱な肉体を手に入れられる。
 人間の尺度でいえば、それはほとんど不老不死だ。

 それを聞いた人間は、例外なく目の色を変えた。
 不老不死を願わない人間などいない、それがオリビアの認識だ。

 カケルもそうだと思った、今の話をして、求められればオリビアは自分の体を差し出して、彼の血肉になるつもりだった。
 が、カケルは何もいわなかった。
 不老不死にはかけらも興味を示さなかった。

 その代わり、彼はもう一度オリビアを抱いた。
 全身を優しくまさぐり、濃厚な行為を求めてきた。

 不老不死よりも、女としてのオリビアを求めた。
 悦ぶ女の体の奥で、オリビアは、自分がカケルに更に強く心酔していくのを感じる。
 生への執着、竜としてもっとも醜いレッドドラゴン化をも厭わないほど、カケルに強く心酔していった。

 カケルはそれを知らない。
 彼はいつも通り、いい女を抱いて、可愛がっただけ。

 不老不死など、彼は完全に、微塵も興味を示さなかったのだった。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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