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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

魔剣エレノア編

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14.チートスキル×チートアイテム

 幼女(魔剣)にずっと関わってもられないので、おれはくじ引きのスタッフの方を向いて、集めたくじ引き券十枚出した。

「11回、お願いします」

 と言ったけど、スタッフの人は困った顔のままおれの後ろを見ていた。

 そういえばさっき、関係ない人を連れてきたら困るとか言ってたっけ。

「えと、ごめんなさい」

 とりあえず謝っておいた。

「やっぱまずいですか」

「うーん、ちゃんと口止め出来れば別に大丈夫なんですけど」

「あっ、それなら大丈夫だと思います」

 さっきの事を思い出す。こいつの声が脳内に響いたとき、フィオナは聞こえてなかったみたいだった。

 マリに取り憑いたときも、おれはこいつの声が聞こえてない。

 多分持ってる人間にしか聞こえないんだろうな。

 マリのこともあるから、何とかするまで、おれがずっと持ってようって思ってた所だ。

 だからこいつがどこかに漏らすことはないと思う。

「他の人にしゃべれない様にしときます」

「わかりました。じゃあくじ引き券を預かりますね」

 スタッフはそう言って、くじ引き券を受け取って、数えた。

「はい、丁度十枚ですね。では11回、どうぞ」

「よしっ」

 おれは意気込んで、抽選器を回した。

 ガラガラガラ、ポトッ。

 黒い玉が出てきた。

「はい、参加賞ですね。あっ、玉をそのままお持ちください」

「このままって、じゃあこれが――」

 景品リストを見た。

「魔法の玉(黒)そのものなのか」

「はい。それを攻撃したい相手に投げつけると、相手が一番苦手な属性で攻撃する優れものなんです」

「便利だな、なのに参加賞か」

「使い捨ての魔法ですからね」

「ティッシュみたいな扱いか」

 おれは玉を持って、後ろをちらっとみた。

 おれの事を殴り疲れてぜぇぜぇ言ってる幼女を見た。

 これを投げたらどうなるのかってちょっと思った。

 ……あの姿だとちょっと罪悪感があるから、また魔剣の姿の時にやろう。

「ちなみにこっちは誰にでも使えます。誰かに渡して護身用にするのもいいかもしれませんね」

「ふむふむ。ミウに持たせとこうかな」

 玉をポケットにしまって、さらに抽選器を回す。

 ガラガラガラ、黒い玉。

 ガラガラガラ、黒い玉。

 ガラガラガラ、黒い玉。

 外れが続いた。

「なかなかあたらないな」

「すいません。でも参加賞が一番多いのはどうしても……」

 スタッフは申し訳なさそうに苦笑いした。そりゃそうだ。

 ガラガラガラ、ポトッ。

 五回目、今度は白い玉が出てきた。

 ガランガラン、ハンドベルが鳴る。

「おめでとうございます! 五等賞です」

「魔法の玉(白)か」

「はい。黒と同じ使い捨てのアイテムですけど、こっちは回復用です。使い方は一緒で、効果は『死んでなければ大体何とかなる』くらいだと思って大丈夫です」

 なんかエリクサーっぽいな。けちって、使わないままにしないように気をつけよう。

 抽選器を更に回す。

 ガラガラガラ、ポトッ。

 ガラガラガラ、ポトッ。

 ガラガラガラ――。

 六回目から十回目は全部黒い玉だった。

「うーん、運が悪いのか?」

 最後の一回、取っ手を持ったまま深呼吸する。

 えいりゃ! と気合入れて回そうとしたその時。

「なあ、さっきから何をしてる」

 幼女(魔剣)が隣にやってきて、おれを見上げた。

「くじ引きだ」

「くじ引き?」

「そう、これでくじを引いて、出たものをもらうんだ」

「玉をか?」

「普通は玉だけど、運がいいとすっごいものがもらえるんだ」

 景品リストを見た。下二つ以外はどれを見てもすごいものばっかだ。

「それは楽しそうだ。我にもやらせろ」

「お前に?」

 最後の一回だし別にいっか。

 でも大丈夫なのかな? おれはスタッフを見た。

「いいですけど、出たものの所有権はそっちで勝手に決めて下さいね」

「わかった」

 一回だけならどうせ参加賞か五等だろうし、所有権もなにもないだろう。

「じゃあ、ここを持って回して」

 幼女(魔剣)に言ったが、ジト目で睨まれた。

「どうした?」

「届かん?」

「え?」

「手が届かん。みればわかるだろ!」

 幼女は両手を挙げる、上を向いてる抽選器の取っ手に届かなかった。

「しかたないな」

 幼女の脇の下に手を入れて、抱き上げた。

「なっ――」

 こいつは何故か顔を赤くした。だっこしてるだけなのに。

 面倒くさいから急かした。

「ほらほら、お前すげえ重いから早く回して」

「バカを言うな! 今は重くないはずだ」

「はいはい」

 適当にいなす。

 幼女はぶつぶつ言いながらも、抽選器を回した。

 ガラガラガラ、ポトッ。

 出てきたのは――赤の玉だった!
「おめでとうございます! 二等賞です」

「マジかよ!」

 ビックリした、まさか一発であたるとか。

 前にソシャゲやってたときに、なけなしの石を使って、最後の一回を飼い猫に引かせた時の事を思い出した。

 スタッフは景品を取り出した。

「はい、こちら二等賞の賞品、ワープの羽です。これを使えば一度行ったことのある場所なら一瞬で飛んでいくことが出来ます。少人数なら一緒に連れて行くことも出来ますよ。ちなみにこっちは消耗品じゃないので、使ってもなくなりません。あっ、今受け取った人にしか使えなくなりますのでご注意を」


 森に戻ってくると、既に夜になっていた。

 左手は羽を、右手は元の姿に戻った魔剣を持っている。

 ワープの羽を出した。

 確か一度行った事のある場所ならどこへでも行けるんだよな。

 羽を持って、屋敷の事を思い浮かべて、使った。

 すると、目の前の景色はパッと変わった。

 まるでテレビのチャンネルを変えた時の様に、みえてるものが一瞬でパッと変わった。

 切り替わった景色は、おれの屋敷だ。

「……すげえ!」

 ワープって言葉でわかってたけど、実際にやってみるとすげえってなった。

 サラマス商会に飛んでみた。

 ロイゼーンの街の入り口に飛んでみた。

 ちょっと離れて、山ウシの狩り場に飛んでみた。

 景色は次々と変わって、思った通りの場所に飛べた。

 すごい、すごいぞこれ!
 ぶっちゃけこれ、『全能力777倍』よりも遙かに強いんじゃないか?
 いや、あれも弱いってことはないんだ。でも出来る事はそんなに多くない。

 だけどこれなら、これなら色々出来る。

 ワープで出来る事をおれは考えた。

 例えば行商人みたいなことが出来る。離れた街に一度いけば、二つの街の間で商品を運んで稼ぐ事ができる。

 おれはまわりを見た、ちょっとはなれたところに岩があった。

 ワープの羽を使った。岩の後ろ(さっきのおれから見ての)に移動した。

 こんな感じで、戦ってるときに相手の後ろに瞬間移動もできるのか。

 スキルとの組み合わせで、出来る事が一気に増えた。

 次の日。

 ワープの羽を使って山ウシ狩りをした結果、十頭を狩ることが出来た。

 今までの記録を、一気に倍に更新した。アンドレウ商会の人もビックリして。

「実は傭兵団を指揮してたとか、そう言うオチはないですよね。だって、こんなの百人規模の仕事ですよ」

 と言っていたから、その日は「ワープすげえ」ってなってたんだけど、次の日それが間違いだって事に気づく。

 ワープの羽根は確かにすごい、だけどそれをゲットしたのはくじ引き券だ。

 くじ引き券で引けるすごいものは、まだまだある。

 集めよう! くじ引き券を、もっと。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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