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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

アイギナ王国編

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138.ネオラ・コメネナ

「ご指導感謝する、主」

 ナナが剣をおさめて、おれにぺこりと一礼。

 まっすぐで綺麗な長髪、ピンとした背筋に白亜の騎士鎧。

 まったく、ゾクゾクするくらいいい女だ。

「また強くなったな」

「恐縮。主にそう言ってもらえるのが何よりの励みになる」

「出会った頃からこの強さだったら負けてたかもしれんな」

「いえ。未だあの頃の主にも追いついていない様な気がする。もっともっと精進せねば」

「そうか。頑張れ」

「はっ」

 軽く、会釈する程度に頭を下げる。

 ナナとの会話が終わって、おれは横に視線を向けた。

 そこにネオラがいた。

 殺気からずっと、たった一人でおれとナナの戦いを見守っている。

 ナナを起こしに行った流れで一緒についてきたからここにいる、それはいいんだが。

(落ち着きはらっているな)

 ああ。

 奴隷兵第二小隊長ネオラ・コメネナ。

 彼女は終始、おれとナナの戦いを「普通に」見守っていた。

「ナナ」

「なんだろうか」

「小隊長はお前が任命してたんだったな」

「はっ」

「ネオラもか?」

「そうだ」

 なるほど。

 ナナのメガネにかなった人間か。

 興味が湧いてきた。

「主」

「うん?」

「お手すきなら、彼女にも稽古をつけてもらえないだろうか」

「ああ、いいぞ」

 おれは即答した。

 おれとナナの戦いをみて平然としてる女、ナナが第二小隊長として任命した女。

 ネオラ・コメネナ。

 彼女に興味をもった。

     ☆

 訓練場の中央で、ナナと変わって、おれと向かい合うネオラ。

 彼女は細身で長い剣を使っている。

 びっくりするくらい長い、二メートルは余裕で越えてる。

(ほう)

 長い分最初はしなっていたが、彼女が構えた途端ぴた、と水平の状態で静止した。

 まるで一本芯通ったかのような、まっすぐな状態で。

 空気も変わった、エレノアが興味をもつくらいには雰囲気を出してきた。

「いくぞ」

「はい!」

 まずは小手調べ。

 無造作に踏み込んで、エレノアを大上段から振り下ろす。

 インパクトの瞬間――手応えはない。

 ネオラに受け流された。

「おお!」

 思わず声が出た。

 受け流されてバランスを崩されたかと思えば、それだけじゃなくて流される先にまるで引っ張られる行くような感触がした。

 踏みとどまって、今度は横一文字になぎ払う。

 また受け流されて――反対側に体が引っ張られる。

「面白いな! なんだその技は! ただ受け流してるだけじゃないな?」

「……」

 ネオラは苦笑いして答えない。

 もう一回斬りつける。今度は斜め下から払い上げる。

 三回目の受け流し、体が引っ張られて飛び上がりそうになった。

 確定だ。これを知るためにしたから切り上げた。

 流された瞬間ジャンプしそうになった感覚、受け流されてるだけなら間違いなくこんな感じにはならない。

 面白いから、回転をあげてネオラを斬った。

 斬って斬って斬りまくった、上下左右、四方八方からめった斬りにする。

 斬る度にバランスを崩されて、あっちこっちに体が引っ張られる面白い感触がする。

 面白い、実に面白い。

(ここ、傍から見ると貴様に縄をつないで振り回してるように見えるな)

 あれだな、水ヨーヨーをあっちこっちに跳ねてる様な感じだな。

(この手の技は貴様の様な馬鹿力にはよく効くな)

 余計なお世話だ。

 さて、これも面白いけど、このままじゃ訓練にならん。

「撃ってこいネオラ」

「はいっ」

 勢いよく答えた割りには撃ってこないネオラ。

(返し技だからではないのか?)

 なるほど――ならっ!

 エレノアで斬りつけた。

 ネオラはそれを受ける。

 受けた瞬間、斬りつけた先に体が引っ張られて――目の前から身が凍えるような風が吹いてきた。

 剣の切っ先がきらり光っていた。

 なるほど、そういうことか。

 相手の力を利用して引っ張って、引っ張った先で正面から斬りつける。

 体勢を崩してからのクロスカウンター、って所か。

 理屈はわかった、上手くできてる。

 安全に、痛烈なカウンターをたたき込めるいい技だ。

 だが!

「はじかれた!?」

「狙いはいいが、速さとえぐさが足りない」

「え?」

「お前自身の攻撃がな。おれの勢いを加えてもまだナナの斬撃には及ばないぞ」

「うぅ……!」

 ネオラは構え直した。

 そこにエレノアを打ち込んだ。

 引っ張られて、真っ正面から切っ先が飛んでくる。

 一連の動きに、ネオラの技に付き合ってやった。

「まだだ、まだ足りない」

「はい!」

「早すぎる、引っ張る前に色気出してたら気づかれてかわされる」

「はい!」

「次!」

(おーおー、嬉しそうに。オモチャを手に入れた子供か)

 エレノアが何か言ったみたいだが、耳に入ってこなかった。

 今はネオラだ。

 面白い技を持つこの女が面白かった。

 付き合ってやった、稽古をつけてやった。

 技の改良に手を貸してやった。

 精度が徐々に上がる。

 相手の攻撃を引っ張ってからのカウンターに入るタイミングが少しずつよくなっていった。

 ――やがて。

「カケル様!」

 悲鳴の様な声をでおれを呼ぶネオラ。

 ベストのタイミングだった一撃がおれののど元に直撃したからだ。

 もちろん、傷一つついてない。

 予想以上に良いタイミングで一撃が入ったから、ひやっとはしたがな。

「よかっ――ひゃ!」

 ネオラの膝裏に腕を回して抱き上げ、兵舎に連れ込む。

「か、カケル様」

「むらむらした、やるぞ」

「え、えええええ!?」

 兵舎の中にはいって、大股でずんずん進む。

 何人かの奴隷とすれ違う、全員が最初驚いたが、おれがネオラにお姫様だっこしてるのを見て理解したのか、何もいわずに道を空けた。

 彼女の部屋に連れ込む、ベッドの上に押し倒す。

「カケル様、こういうことはナナ様にした方が――」

「今はお前を抱きたい」

「えええ? でもわたしなんか――」

 うだうだいうネオラを見つめる。

 まっすぐ見つめる、無言のまま見つめる。

 あわあわしてたのが、次第に落ち着いてきた。

「やるぞ」

「……はい」

 こくりと頷いて、受け入れたネオラ。

 キスをして、服を脱がす。

 ネオラはそれを全部受け入れた。

(気に入ったのはわかってるが、壊すなよ)

 外野が何か言ってるけど、無視。

 今はネオラを。

 意外と近くにいたいい女を自分の物にしたかった。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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