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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

メルクーリ王国編

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134.女の宣言

 昼間のリビング、おれはミウをもふもふしていた。

 イリスのごたごたですっかりご無沙汰になったミウのもふもふ。

 ふわふわの毛並みはもふってると思わず「ふわぁ……」って声が出るくらいいいものだ。

「……」

 それを、イリスが向かいに座って見つめてくる。

「どうした」

「いや……その……」

「言っとくけどもふもふはさせてやらんぞ。ミウのもふもふはおれだけのものだ」

「それは大丈夫。そうじゃなくて、その子が少し気になっただけだ」

「そうか」

 それなら別にいい。

 イリスがミウを気になるのは、ヘレネーの言ったことが原因だからだろう。

 手本になる女は二人いる、一人がデルフィナでもう一人がこのミウ。

 それを聞いたイリスがミウを気にしてるんだろう。

 正直それはどうでもいい。

 ヘレネーがミウをお手本だと見てる理由なんてどうでもいい。

 今はとにかくもふもふだ!
 もふもふ、もふもふ。

 全身がほっこりしてくもふもふ。

 ミウのもふもふがいいのは毛並みがふわふわだからってだけじゃない。

 こっちの手つきに合わせて体をよじったり、動かしてきたりで、一番いいもふり体勢を維持する事だ。

 正直な話、いくらミウでももふってるうちに毛並みのもふり度合いが落ちてく。

 それを彼女は一番もふり頃なのをこっちに回して、おれがもふったところをさりげなく毛繕いする。

 しばらくするとそこがまた最適なもふり具合になって、こっちの手のひらにもどってくるわけだ。

 もふられの達人だ、ミウは。

「えっと、話、いいだろうか」

「いいぞ」

 イリスに頷いてやる。

 別に話くらいいつでもいい、こっちはこっちでもふもふしてるだけだ。

「大体の後処理が終わったから、カケルにも知らせておこうと思って。まず、クシフォスが完全に消滅した」

「へえ」

「物理的と魔術的の両方で念入りに調べたが、あそこにはもうクシフォスが残っていないらしい」

「物理的にも? クシフォスだった物は残ってないのか? 鉄のくずと化したやつが残ってるだろ」

「それはあの日のうちに崩壊、いや風化したらしい」

「へえ、そうなるのか」

(それが魔剣というものだ)

 エレノアが口を挟んできた。

 なるほど魔剣の最期はそういう感じになるのか。

「アイギナにあるクシフォスの片割れがどうなのかは確認できなかった」

「そっちは気にするな。どうせ残ってる」

「……同感だ」

「いずれおれがなんかのついでに何とかする、そっちは気にするな」

「ああ」

 頷くイリス。嬉しそうな笑顔は信頼してくれてる証に見える。

「父上は……良くも悪くも元通りだ。クシフォスがダメなら、他の力を手に入れるまでだ、と息巻いてたよ」

「こりねえな」

「父上の野心はおそらく消える事はないだろうから、今後、なるべくまわりを巻き込まないように横からフォロー(、、、、)するつもりだ。事が事なだけに、そうも行かないかもしれないが」

「それよりも、二度とお前が巻き込まれない様にしろ。ああ、戦場にかり出されるとかそういうのはいいけど――」

「分かっている」

 イリスはおれの言葉を途中で遮った。

「わたしはもうカケルの女だ。輿入れとかそう言った話にはならないように手を打っておこうと思ってる」

「ならいい。それを考えてなかったら、なんかお前に印でもつけておこうと思ったんだが、それなら大丈夫だな」

「印?」

「ああ、おれのものだって印をな」

「カケルのもの……印……」

 つぶやくイリス、直後に顔が真っ赤になって、手で首筋を押さえた。

 イリスをさんざん抱いたときにキスマークをつけたところだ。

「それもいいんだが、体に刻むのはな。おれの女達の綺麗な体に何かを刻むのはあんまりすかん」

 なにか別のを考えなきゃな。

「あの、ご主人様」

 それまで黙ってたミウが話しかけてきた。

「なんだ」

「それなら……いいものがあります」

「いいもの?」

「はい。持ってきてもいいですか?」

「いやダメだ」

「え?」

「え?」

 ミウとイリスが声を揃えて驚いた。

 やべ、ついダメっていっちまった。

 ミウをもふもふしてたかったんだが、そのミウが即答で却下喰らって悲しそうな顔をしてる。

 気のせいか耳もしっぽもシュンとしてる、もふり度激減だ。

(気のせいな訳があるか馬鹿者)

 エレノアにも叱られた。

「冗談だ。それよりもいいものって何だ? すぐに持ってこれるものなのか?」

「はい! 屋敷の財宝庫にあります!」

「そんなところに何があるってんだ? まあいい、もってこい」

「はい!」

 ミウは立ち上がって、しっぽを揺らしてリビングを出て行った。

 すぐにまたぱたぱたともどってくる。

 手に、黄金色の輪っかを持ってる。

「これですご主人様」

「これは……なんだ?」

「腕輪です」

「腕輪?」

 受け取って、じろじろ見つめる。

 ずっしり来る重さ。色合いから見ても、黄金で出来てるのは間違いない。

 装飾付きの、黄金の腕輪。

 こんなのがあったのか。

「これは?」

「ご主人様が買った物です」

「おれが?」

(貴様がくじ引き券を金で買えると知ったときに大量に買った物の一つだ)

「……ああ」

 手をポンと叩く。

 思い出した。

 銀貨三百枚の買い物ついでに、大量に買った物の一つだ。

 正直、今の今まで忘れてた。

「これを、イリス様がつけるのってどうですか?」

「……ああ、いいかもしれないな」

「つけてみる」

 イリスはそう言って、ミウから腕輪をもらった。

 それを腕に通す。

 二の腕まで通して、そこに固定される黄金の腕輪。

「……ミウ、ドレスあるか? こんな風に露出の高くて、薄いやつ」

「あります」

「それをイリスに着せてみてくれ、腕輪はつけたままだ」

「はい!」

 ミウはまたばたばた動いて、すぐにドレスを持ってきて、イリスに着せてやった。

 戦姫から踊り子風な格好になったイリス。

 その格好になった彼女の腕につけてる黄金の腕輪。

「ど、どうだろうか」

 ビクビクした様子で聞いてくるイリス。

 見慣れない自分の格好に不安がってる様子だ。

 おれは無言でイリスを押し倒した。

 その格好が似合いすぎて、エロかわいくてムラムラしてきた。

「か、カケル?」

 驚くイリスのにキスをして、まっすぐ見つめてささやく。

「その腕輪をつけてろ、おれのところに来るとき常にだ」

「……うん! わかった!」

 驚きから笑顔になるイリス、おれに組み敷かれたまま大きく頷いた。

 彼女にキスをしてから、膝の裏に手を回した抱き上げる。

 リビングを出て、寝室に向かう。

 するといつの間にか先回りしてたミウが寝室の中から出てきて、ぺこりと頭を下げた。

 空いたドアから中をちらっと見る。イリスを抱くための用意がととのってる。

「ご苦労」

「ごゆっくりです、ご主人様」

 ミウはそう言って、手がふさがってるおれの代わりにドアを閉めた。

 ベットの上にイリスをおろし、組み敷く。

 そんな彼女はドアを見つめていた。

「そうか……あれが」

「どうした?」

「ううん、なんでもない」

 イリスは首を振って、改めて、って感じの顔でおれを見つめてきた。

 潤んだ目の発情顔でおれを見る。

「わたし、もっともっとカケル好みの女になる。なるように頑張る」

「頑張れ。いい女になったら可愛がってやる」

「うん。……わたし、一つだけ後悔してる」

「なんだ」

「もっと早く、カケルを好きになれば良かった。姉上のように」

 そう話すイリスの顔は、今までで一番かわいくみえたのだった。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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