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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

メルクーリ王国編

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122.かわいいイリス

 レイウースの屋敷にワープで戻ってきた。

「お帰りなさいです、ご主人様」

 ミウがしっぽを揺らして、バタバタ出てきた。

 軽く一もふして、ミウに聞く。

「オルティアは?」

「リビングでお休みになってます」

「そうか。あっ、すぐにまたどこかに行くから、何も用意しなくていい」

「はい」

 頷きつつも、ミウは寂しそうにした。

「……出る時にもふもふするから、準備しといて」

「――はい!」

 ミウはまたしっぽを揺らして、バタバタと走って行った。

(甘いな)

 なんとでもいえ、もふもふメイドだぞ。

 イリスを連れて、リビングに向かって行く。

「そういえば、この前シラクーザの女王にたちにあった」

 イリスはふと思い出した様に言ってきた。

「二人ともだいぶ立派になった。この町で料理屋をやっていたころとは比べ物にならないくらい」

「知って、覚えてるのか」

「姉の方は特に印象深かった。プロス亭の看板娘のフィオナといえば、兵士の間では有名だったからな」

「へえ」

「最近兵士の間で流行っている、『おれは女王の事をしってるんだぞ。話しただけじゃなくて料理を出してもらった事もあるんだぞ』って」

「それは自慢になるのか?」

「なるようだ」

「へー」

 なんだか面白かった。

 有名人のデビュー前を知ってる同級生みたいな気持ちなのかな?

 そんな事を話してるうちにリビングについた。

 ドアをあいて中に入る。

 フードをすっぽりかぶったオルティアがくつろいでいた。

 窓から差し込まれる日だまりでチビドラゴンが床に寝そべっていた。

「おーちゃん」

 ひかりが人間の姿に戻る。

 チビドラゴンはパッと起き上がり、ひかりに飛びついた。

 じゃれ合う娘とペッド。

「みゅー、みゅー」

 チビドラゴンはひかりのスカートの裾をかんで、「こっちこっち」って引っ張った。

「どうしたのおーちゃん」

「みゅー」

「行っておいてひかり」

「うん!」

 満面の笑顔を浮かべて、チビドラゴンと一緒にリビングから出て行く。

 チビドラゴンと娘。かつて暴威を振るったレッドドラゴン・オリビアからは想像も出来ないほほえましさだ。

「どうしたのかしら、戻ってくるなんて」

 オルティアが口を開く。

「話を聞きたい」

「なあに」

 そういって、手を伸ばしてきた。

 ローブの下から伸びてきたのはしわしわの老婆の手。

 おれはそれを握った。

 たちまち肌にみずみずしさとハリが戻っていき、若々しい手になった。

 頭まですっぽり覆ったフードをはずした。現われたのは絶世の美女だった。

 オルティアは自分の手をじっと見つめた。

「戦ってきたの?」

「ああ」

「ちから押しじゃなくて、色々手を尽くす程の戦いだった」

「そこまでわかるのか」

「あなたの精気は戦い方で量も質もわかるから」

「なるほど」

「ひかりはよほど上質の精気を受けて生まれたのね」

(うけたこっちはたまったものではないがな)

 エレノアはそう言うが、まんざらでもなさそうだ。

「さて、なんの話かしら?」

「イリスの話だ」

 ソファーにイリスとともに座って、オルティアに説明した。

 アイギナ王国に輿入れする話と、それをぶちこわしたい話をして。

「なんかいい方法はないか?」

「アイギナの王太子を暗殺するのは?」

(我の案と大差ないではないか)

「それが一番穏便な手か」

「穏便……といえば穏便だけど」

 イリスも難色を示した。

「そもそも情報が足りなすぎるわ。どうしてメルクーリはあなたをアイギナに輿入れさせようとしたの?」

「そういえばそれ聞いてなかった」

 おれもその事を思い出した。

 最初はイリスに迫って聞いてたが、はぐらかされた。

 その後イリスの心の壁を取っ払ったら、彼女が全面的に協力するようになった。

 いわれてみると……たしかに国としてのメルクーリの事は聞いてない。

 どうなんだ? って目でイリスを見ると
「……忘れてた」

「おい」

「だって……だって……」

 イリスは慌てだした。

 なぜか赤面しだして、ちらちらおれをみた。

 なんだ?

(察してやれ)

 察する?

「はじめて恋をした乙女のようね」

 オルティアの指摘に、イリスはますます赤面してしまった。

(仕事一筋に生きてしまった人間にありがちだ。自分が課した抑制から解放された途端、すべてすっ飛んでしまうのだな)

 そういうことか。

「つまり今が素の彼女ね」

 オルティアがいった。

 イリスはますます赤面して、もじもじとなってしまう。

「イリス」

「な、なに」

 おれに名前を呼ばれて、必死に取り繕おうとする。

「だれも何も言えないくらい完璧におれの女にする」

「――うん!」

 赤みが引いて、代わりに笑顔になった。

 その笑顔は、今までみたイリスで一番きれいで――可愛いものだった。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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