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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

メルクーリ王国編

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121.およめさんといっしょ

「で、どうすればいいんだ? お前の輿入れをぶちこわすためにおれは何をすればいい」

「か、簡単な方法がある」

 イリスは顔をますます赤らめ、つっかえながら、言った。

「わ、わたしをカケルのものにすればいい」

 抱けってことか。

「それだけでいいのか? なんでだ。分かるように説明してくれ」

「……わかった」

 イリスは真顔になった。

「アイギナ王国の後宮は『深い』ことでゆうめいなのだ」

「深い? 地下にある、とかって訳じゃないよな」

 イリスは頷き、皿に言う。

「深い。一度輿入れした女は誰であろうと、二度と後宮から外に出られないことで有名だ。特に王と王太子のなんかは、歴史上ただ一人として外にでたものはいない」

「……」

「あっ、多分カケルが今考えてるものとは違う。単に外に出られないだけ。後宮で山ほどの女官をつけてもらえるし、不自由なく贅沢な暮らしが出来る。例えば一言つぶやいただけで季節外れの果物さえを用意してもらえる」

「へえ」

「ただ外に出られないだけ」

「なんでだ?」

「表向きの理由は二つ。一つは王や王太子の妃だから、他の男と接触させないこと。王家の血に不純物を入れないため。跡継ぎを産む女なのだから、他の男と接触させないのがベストだ」

「なるほど。宦官と女官だけか、王以外で後宮にはいれるのは」

「アイギナは宦官すら排除している。中には去勢したことを偽る人間もいた。女なら問題は絶対に起きない」

「なるほど」

「もう一つ。100年くらい前にアイギナで、当時の王妃が王に取って代わって国政に手を出して、国を意のままに操って、それで国を傾けさせた。それ以来王妃の行動と権力を大幅に制限して、後宮の中だけにしたの」

「なるほど」

「つ、つまり」

 それまですらすらと説明していたイリスがまた赤面して、つっかえるようになった。

「誰かのものである女は、そもそも後宮に入れないのだ」

(純血を守るため処女のみを集める、当然だな)

「そういう意味か。うん、今完全に納得した。分かりやすくていい」

「では――」

「だが断る」

「え?」

 イリスは唖然とした。

「ど、どうして」

「それって要するに『傷物になったからふさわしくなくなった』で破談にする、だろ」

「そうだが……」

「例えそういう目的でも、おれの女が『傷物』扱いされるのは我慢ならん」

「カケル……」

 イリスは目をうるうるさせた。

(くくく、我がいい方法を教えてやろうか)

「なんだ」

(簡単な話よ、アイギナ王家を根絶やしにすればいいのだ)

 エレノアは面白がってる風に言った。

「なるほど確かに簡単だ」

「だ、だめだ。何を考えてるのかは知らないけどそれは多分だめだ」

(察しがいい娘だ)

「だめなのか?」

「だめ……そうな顔をしてた」

(くくく)

「それはやらないでいいけど、どうしたらいいんだろう」

「その……大賢者に助言を求められないものだろうか」

「オルティアか?」

 イリスはこくりと頷いた。

「大賢者オルティアなら、なにかいい方法を知ってるのではないかと思って」

「よし、ならオルティアのところに行こう。ひとっ飛びするからつかまれ」

 おれは手を伸ばした。

 イリスは嬉しそうにおれの手を取った。

 ワープの羽を取り出して、飛ぼうとしたその時。

(おとーさん。王様のお嫁さんって、王様しか会っちゃいけないの?)

「うん? 今の話か? まあそうだな」

(じゃあひかりといっしょだね)

「……へ?」

(ひかりもおとーさんしか使えないから、王様のお嫁さんといっしょだね)

 ひかりの台詞にあっけにとられるおれ。

 エレノアは腹を抱えてそうな勢いで大爆笑した。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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