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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

メルクーリ王国編

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119.間違いなくいい女

「な、なななな……」

 ゆであがったタコみたいに赤くなって、金魚みたいに口をパクパクする。

 いきなりキスをされたイリスは死ぬほど驚いた。

「どうした」

「ど、どうしたじゃないだろ! いきなり何をするんだ!?」

「キスをした」

「そういう話ではない!」

「いい女だからキスした」

「そ、そういう話でもない!」

 つっかえながらも否定するイリス。

 じゃあどういう話だ?

「わ、わたしはアイギナ王国に嫁ぐ身だぞ、なのに――」

「それこそ」

 イリスの言葉を途中で遮った。

「おれはそれ止めると言った」

「止めるって……確かにいわれたが……」

 イリスは苦虫をかみつぶした様な顔になる。

「なぜ、そこまでわたしにこだわるのだ」

「目の前にいるいい女をみすみす逃して、他の男にくれてやる趣味はない」

「しかしわたしは――」

「いい女は全員おれのもの」

 ずばっと言い放つ。

 シンプルに必要な部分だけを抜き出して、言葉にしてイリスに突きつける。

 どこを切り取っても、誤解とか勘違いのしようがないセリフにした。

 いわれたイリスは唖然となった。

 直後、また顔が真っ赤になった。

「ど、どうしてわたしなんかを……」

 消え入りそうなイリスの声、おれは即答する。

「話がループしてるぞ。何回言わせる、いい女は全員おれのものだ。だからお前の結婚は阻止する、キスをした」

「わたしが……いい女」

「いい女だ。このおれは保証する」

 イリスは落ち着いた。落ち着いて、ちょっとうつむき加減でおれをチラ見した。

 顔がほんのり赤い、落ち着いた赤み。

 まるでただの乙女みたいだ。

 テレシアの双花と呼ばれるイリスもいいが、これはこれで悪くない。

 イリスはおれをちらちら見ながら、意を決して聞いてきた。

「姉上にも……」

「ん?」

「姉上にも、言ったのか?」

「いい女はおれのもの? 言ったぞ」

「あれほどカケルに心酔してる姉上なのに?」

「それはいわない理由にはならない」

「……」

 イリスは落ち着いていった。

 表情が引き締まって、いつもの冷静な彼女に戻る。

「なあ、何をどうやったら結婚を止められる」

「事件を」

「ん?」

「事件を解決しよう」

「……わかった」

 イリスは身を翻して歩き出し、おれはふん縛ってる男二人を引きずって後について行く。

 ま、まだ焦る時間じゃない。

「後で」

「ん?」

「後で、相談に乗ってくれ」

 イリスは前を向いたままそう言ってきた。

「……ああ」

 虚を突かれたおれ。

(陥ちたな)

 エレノアは楽しそうに言ってきた。

(おとーさん)

 歩き出すおれたち、それまでずっと黙ってたひかりが話しかけてきた。

「どうした」

(ひかりはいいおんな?)

「……」

 思わず足が止ってしまう。口をポカーンと開けてしまう。

 予想しなかったセリフ、どう答えていいのかわからない質問。

 即答できないおれの頭のなかで、エレノアはゲラゲラ笑い続けた。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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