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くじ引き特賞:無双ハーレム権 作者:三木なずな

シラクーザ王国編

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100.全員をつれていく

 魔法コテージに戻ってきた。

 外にナナと奴隷兵達がいる。

「ただいま。なにかあったか」

「いえ、なにも」

 相変わらず武人チックなナナ。

 そこがいい。

「お話が終わったようで、先ほどヘレネー殿下が一度顔をお見せした」

「なるほど。もうしばらく警戒しててくれ」

「はっ」

 ナナ達をおいて、中に入ろうとする。

 ドアノブに手をかけたところで中の声が聞こえてくる。

「こうして揃うのははじめてかもね」

 リカの声だ。

「お話はカケル様からうかがっております。女として」

 今度はヘレネーだ。

「同じよ。そっちで何をしたかは聞いてないけど」

 今度はアウラだ。

 ドアノブに手をかけたまま耳を澄ませる。

 どうやらコテージのリビングにいるのはこの三人だけのようだ。

「全然聞いてないの?」

「カケル様はそういったことはお話になりません。こちらで得られている情報から、真実、何をなさったのかはおおよそ想像がつきますが」

「それはこっちも同じ」

「同じく、問題は……」

 一呼吸おいて、三人の声が重なった。

「「「真実は何割増しか」」」

 声が揃ったあと、三人はくすっと笑いあった。

「公表している情報、間者・諜報が持ち出したものもある程度把握してます。カケル様がわたしにしてくださった事は……おおよそ五割増し」

「同じく」

「それくらいかな」

「それを?」

「全然」

「聞いてない」

「そうですか……。ええ、そうですね、カケル様はそういう方です」

「何かを自慢するってのを見た事ないかも」

「一つだけあるけどね」

「ええ、一つだけ」

 三人がまたくすっと笑い合った。

 うん? いまのどこに笑い所があったんだ?

 一つだけおれが自慢するもの? 自慢するものなんて心当たりがないんだが。

(気づいてないのか)

「知ってるのかエレノア?」

 小声でエレノアに聞く。

(当然だ。貴様の女達なら全員気づいていよう)

 全員? そんなにわかりやすいものなのか?

 ……わからん。

(おとーさん、ひかり知ってるよ)

「お、なんだ?」

(おかーさんとすごく仲が良いところ。みんな言ってるよ、おかーさんと一緒にいられるのこの世でおとーさんしかいないって)

「そうか」

 それを自慢した覚えはまったくないんだが。

「みんなから言われた言葉を覚えてるのか。ひかりはかしこいな」

(そうかな)

「ああ、かわいくて賢い。将来はオルティアを越えるいい女になるぞ」

(ひかりもあんな綺麗になるかな)

「ああ、もちろんだ」

(うわあ)

 ひかりがわくわくする気持ちが流れ込んできた。

(……)

 何故かエレノアの呆れた感情も伝わってきた。

「どうした」

(なんでもない)

 そういうが、ますます呆れたのが伝わってくる。

 よくわからんが、話すつもりもないようだ。

 そうしてるうちに話が一段落したから、おれはノックをして中にはいった。

「カケル様」

 ドアに一番近かったヘレネーがたちあがった。

 ついでリカもアウラも立ち上がった。

 ヘレネーとアウラは姫ドレス、リカはワンランク上のクイーンドレスだ。

 ワープの羽根で無理矢理連れてきたから三人とも(ある意味)普段着のままだ。

「話はすんだのか」

「はい、させて頂きました。特にリカ様とアウラ様が親身になってアドバイスを」

「わたしは普通。リカ女王が一番色々教えてあげた」

「女王としてのものだけ、それも前に話したものとそんなにかわらないよ」

 ああ、リカは前にも連れてきたっけな。

 フィオナとマリを安心させるために連れてきたんだっけ。

「そうか。ヘレネー、リカ、アウラ。助かった、礼を言う」

 いうと、三人は笑顔になった。

 ヘレネーは穏やかに微笑み、リカはニヘラとなる、アウラは感情を隠そうとして口元についつい漏れてしまってるかんじだ。

 かわいいな、三人ども。あとで可愛がってやろう。

「カケル様」

「ん?」

「兵の話なのですが」

 一番早く「戻った」ヘレネーが言ってきた。

「ああ」

「指定の所に向かわせました。変装をさせております、数は1500」

「わかった」

 アウラをみる。

「わたし1000人、同じ正規軍。名目はカケルの領地視察で向かわせて途中で待たせる。ラマンリに聞いて途中でひろって」

「ああ、コモトリアからもらった領地はデルフィナに任せてたっけ」

 アウラとの一件で、かなり広い領地をもらったが、それを全部デルフィナに任せてる。

「わかった、あとでピックアップする」

 最後にリカを見た。

「カランバからは親衛隊100。それとならずもの中心であつめた2000。親衛隊は主に二人を守るために使って。女ばかりだから身の周りの世話もできるわ」

「親衛隊はわかるが、ならず者はなんでだ?」

「三宦官の置き土産、腕はたつけど、のりこなすのに手間取るもの達。カケルの手でついでにたたき直してくれると嬉しいわ」

「ついでなのか」

「一番危険な戦場に向かわせて全滅させてもいっこうに構わないわ」

「ぶっちゃけたな」

「今のカケルに一番たつ連中だから」

 なるほど。

 つまり「腕が立つ上に死んでも惜しくない」連中か。

 たしかに役には立つな。

 ていうか。

「相変わらずお前は色々考えてくるな」

 出会った時から賢かったリカ。今もそれはかわってない。

 他の二人に比べて一歩踏み込んだ事をやってくる。

「本当はカケルと馬を並べたかったのだけどね」

「おれと?」

「そう、わたしが直卒してカケルの下につくの。ふたりもそれをしたいって思うでしょう」

 リカが水を向ける、ヘレネーもアウラも頷く。

「それぞれの兵を率いて、カケルの下について、一緒に戦う。大それた夢。でも出来ないからいろいろ考えちゃうの」

 なるほど。

 確かにそれは無理だ。

 メルクーリ王国。

 カランバ王国。

 コモトリア王国。

 三国の首脳を率いて戦うのは政治的に無理があるし、そんな事をしたら体制的にオーバーキルだ。

 実現出来ない事、だからリカは大それた夢だといった。

 ヘレネーもアウラも同じような顔をする。

 気持ちを理性で抑え込む、そんな顔だ。

 ……仕方ない事だな。

「よし」

 おれは三人をまっすぐ見つめた。

「変装しろ、お前だ」

「「「え?」」」

「ナナ」

 コテージの外に向かって呼びかけた。

 白亜の鎧を纏った騎士の姿のナナが入ってきた。

「およびか、主」

「奴隷兵を緊急再編成、三つに分けろ」

「はっ」

「ついでにデルフィナに同じ格好を……いい、それはおれがやる。お前は再編成だ。やれるか?」

「半日で」

「よし」

 頷くと、ナナは外にでていった。

 振り向く、女王と姫達は驚きから戻ってない。

 政治とか体制とかそういうのは知らん。

 おれの女が望んでる、だからかなえさせる。

「どうした、いやなのか」

 聞く、三人はぷるぷる首を振って、一斉に目がうるうるし出したのだった。
■ドラマCD試聴サンプル公開
活動報告、もしくはyoutubeに「くじ引き特賞」で検索してみてください。

【タイトル】くじ引き特賞:温泉ハーレム権
【キャスト】
カケル :石川界人さん
ひかり :山下七海さん
ヘレネー:佳村はるかさん
ナナ  :諏訪彩花さん
イオ  :三森すずこさん
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