四
職員室へ行き、
「佐久間懍です。
月島先生いらっしゃいますか?」
この時私は忘れていたんだ。
"月島"という名を。
「懍さん!
なんでここに居るんですか?」
月島先生は私を見るなりそう言ってきた
小さな小さな声で、、、、、
「奏ね?でもここはまずい
廊下に出よう?」
私も奏にだけ聞こえるように言い、
廊下へでた。
「なんでココに奏がいるの?
まぁ、私の担任が奏なのは、
陸にぃがそうしたんだろうけどね」
冷静に私が言うと、奏が
「転校生が来るのは知ってたんですけど
まさか懍さんとは思いませんでした
陸矢もやってくれますね.......」
確かにそうね。
まんまと陸にぃの罠に引っかかったわ
「來達まで転校させて来たの。
全くなに考えてるのか、、、
まぁ、既にお仕置は済んでるけど」
にっこり笑ってそういうと、
「そっそうですか、教室行きましょう?
もうすぐHRですから。
懍さんは1-2です。
俺が呼んだら入って来てください。」
そんなに怖がらなくてもいいのにね?
奏は桜花11代目副総長。
ぎゃーぎゃーうるさい教室に奏が入って行く
「うるせぇ!本齢鳴っただろ!」
その一言で
シーン、、、、、
静まり返った。
そんな怖かったかしら?
「転入生だ。懍さん、入ってください」
その瞬間、
「野郎はいらねー‼」
「男はパシリだぁぁ!女だせー‼」
「うるせぇッつってんだろうが!」
ガララッ
「懍さん、自己紹介してください」
私に微笑む奏に応えるように
私も微笑みかえす。
「、、、、佐久間懍です」
名前だけ言い、
もういいでしょう?という視線を
奏に送る。
「、、、それだけ?
ん、じゃぁ席は窓際の1番後ろです」
特等席♪
ま、当たり前ね。
「ぅわ、、、、」
「やべぇっ」
とか席へ行く途中で色んな反応をみた。
みんなどうしたの?
なんか変なのかな?
キーンコーンカーン、、、、
「なぁっ俺、三島祥
って言うんだ!よろしく、懍」
前の席の男の子が喋り掛けて来た。
「えぇ、よろしく。祥」
眠かったのでそれだけ言って寝ようとすると
「俺の事、知らねぇのか?」
知ってる訳ないし、、、
始めて会ったんだから、、、、、
「その顔、知らねぇんだな⁈
へぇ、初めて会ったなこんな奴。
俺は、海龍の幹部なんだ」
海龍⁉
それはまずい....よりによって幹部なんて
でもクラスメイト何だから仕方ないし
「そぅ、、、私眠いの。ほっといて?」
どうでもよかったのでそう言うと、
とても驚いた顔をしている祥がいた
「ほんと、、変わった女だな?
大体の女は媚びて来るか、
怯えるかのどちらかなのに.....
奏さん敬語だし"さん"付けだし」
はぁ?私が媚びる?怯える?
ありえない。
桜花の現総長であり、蝶姫である私が?
「私は興味ない。
眠いって言ってるでしょ?
怖くもない。」
言い放ち、寝る態勢に入る。
なのに、、、、、、、、
ぐぃッ!
祥に腕を引っ張られ、立ち上がらされた
「何よ、、、、」
睨んでいうと、
「着いて来て。」
一言言われたので
教室から出ていき、ついて行くと、
ーーーー 屋上に着いた。
「みっんなー!面白いもの見つけた!」
ぐいっと前に押し出された
「ちょっと、祥!何するの!
私、物じゃないし!」
クルッと祥の方を向いて言った。
「、、、、、懍⁇」
誰かに呼ばれて、ふりかえると
「煉⁉ねぇ、祥どうにかしてよ
眠いのに連れ出されて、、、」
周りにいる知らない人たちが
驚いた顔で私をみている。
「煉にそんな風にいうなんて、、」
銀髪に青のメッシュの人がいう。
「ははっ!ありえねぇよこいつ!」
今度は金髪。
「そうだな、初めてだな〜
こんな人」
次は黒髪。
「・・・・・・・」
空色の髪の人は無言。
「ちょっと祥!この人達誰?
まさか、海龍の人?」
もしそうなら最悪、、、
「あぁ、そうだよ。俺の仲間」
やっぱり、、、ありえない、、
「俺は前田千津
千津って呼んで!」
銀髪メッシュ。
「俺は、苑間諒
諒って呼んでね!」
金髪。可愛い系ね
「俺は、池波朱鳥
朱鳥でいい」
黒髪。この人、デキるわ。
「・・・浅尾楷」
空色の髪。おそらく女嫌いね、、、
「私は佐久間懍よ」
大変な事になった、、
海龍と思いっきり関わってしまった
陸にぃと奏でもさすがに怒るって!
「煉!私、帰るっ、、きゃぁっ!」
も〜〜〜ッ!何してくれんの⁈
これじゃぁ煉に抱きついてるみたいじゃん
「離してよッ!煉!」
ばたばた煉の腕の中で暴れる。
「なぁ懍、蝶姫か桜花の情報知らね?
なんでもいいからさ」
落ち着いた声でいきなり聞かれた
「・・・・なんで?」
聞き返す
「桜花は敵だし、蝶姫は・・・・・・・
俺らの憧れだから。
捜してるんだ」
そうだった。桜花は海龍にとって敵
だけど、蝶姫が、憧れの蝶姫が
桜花の総長と知ったら、どうするの?
貴方の腕の中に居る私と言ったら?