二十九
海から帰って一ヶ月過ぎ、
学校も始まった今日。
私はある情報について調べていたーー
「槐雨.....ふざけんな....」
最近、一気に勢力を高めて全国No.1を
狙っているらしい。
傘下がかなりいて一人一人は雑魚だけど
人数が多い。
「潰させるわけないじゃん?」
ニヤリと笑い情報をハッキングする。
今日は風邪と言って学校を休んだ。
パタン
パソコンを閉じて息をはいた。
「今夜のショーはPM5時開幕。
さて、どれくらいヒトがでるのかな」
槐雨の強さなんてどうって事ない。
人数でどれくらい楽しませてくれる?
さぁ、ショーの準備だ。
向かったのは海龍、
煉達の倉庫ーーーー
バンッ
「こんにちは。海龍のみなさん♪
煉いる?」
煉達は今日、暴走すると言っていた。
でも今夜外に出られちゃ困るんだよね。
「あ"ぁ"?てめぇここが...ッ懍さん!!!?」
その男の声が倉庫に響き、
周りの下っ端達が騒ぎだした。
そりゃそうだ。風邪と言って休んだ人が
今、目の前にいるんだから。
「「「「「懍っ」」」」」
幹部室にも聞こえたのか皆出てきた。
「あはっこんにちは」
ふざけてそういうと皆止まった。
「あれ?こんばんは??」
「懍、なんでここに?」
おぉ、煉が語尾にハテナをつけた!!
ってこんな事してる暇ないんだよ。
「今日の暴走、止めてくれない?」
「無理」
.....仕方ないな。
「んじゃぁ、煉。バイバイ☆」
煉の後ろに回って手刀を落とした。
フラっと倒れてきたから受け止めて、
朱鳥に渡した。
「懍、なんのつもりです?」
「暴走されると困るんだよね。
あ、ヤバ。じゃね」
後ろから罵声が聞こえるけど
そんなん気にしてられない。