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蝶姫  作者: 檸檬
28/35

二十八




「なによ....アイツ....」



てゆーか私海どうするよ。

髪の色が....スプレー落ちちゃう...



「懍?海、入らないの?」



優弥、入らないんじゃなくて

入れないんですよ.....



「髪、スプレー落ちちゃう」



あ!!って感じの顔になった。



「んーどうしようね。入りたい?」



そりゃそうでしょ。

頷くとキョロキョロして、



「よし!!着いてきて」



疑問に思いながら着いてくと

岩に囲まれて人のいない所に来た。



「ここなら入れるよ。

スプレー持って来てるし」



さすが、用意周到。



「ありがと!!」



海に入るとやっぱり気持ちいい。

泳ぐのは好きだからなぁ.....



「見張っとくから上がったらスプレーしてね」



なんだかんだで桜花は常人多いかも....

煉達に比べれば。



「二人で何やってるの?」



しばらく泳いでると優弥のいる方から

声が聞こえた。



「んー俺は見張り?」


「懍どこ?」


「秘密っていったら?」


「強行突破♪」



あ、分かった。柚木だ。



「わ、分かったって奥で泳いでる」


「へぇ...行くからどいて」



退かなくても強行突破でしょ.....?



「え、でも....まぁ柚木だしいっか」



この人に見張りは任せちゃ駄目だね。

今の場合はいいんだけど。



「りーんっ...あ、髪...」



海面に顔をだすと髪に反応したとこをみると



「やっぱり落ちてる?」



カラコンも海水だしとってあるから

瞳も水色。



「うん。俺はこっちの色が好きだよ」



濡れた髪を撫でながら柚木が言った。



「私も両方気に入ってるけどこっちが好き」



小さい頃は気持ち悪がられたけど

お母さんとお父さんは綺麗って言ってくれた

この色....



「ねぇ後ろから物凄く視線感じる」



苦笑いしながら言うぐらいだから

だいぶ視線を送ってるんだろうね....

優弥が。



「ふふっそろそろ戻ろうか」



上がって髪を少し乾かしスプレーをした。

これで蝶姫の姿はない。



「優弥ありがと。戻ろうか」



お腹も減ったし、そろそろ昼食かな。



「あー!!!!いたっ!3人共どこ行ってたの!!」



パラソルに戻ると諒が叫んで

視線が集まった。



「や、ちょっと泳ぎに...ね」



・・・・引くよ。

その迫力、可愛いから怖くないけど。



「お昼どうします?何か食べたい物とか」



あのー朱鳥さん?後ろのはナニ.....?



「えっと...それは......?」



ソレを指差すと朱鳥が困った様に見た。

だって気になるでしょ....ドス黒い....モノ



「コレは...楷です」



え?楷だよね貝じゃないよね?

人間だよね?



「女がうじゃ...ワラワラ寄ってくるから

こうなっちゃって....」



あの、冬夜さん?貴方今うじゃうじゃって

言いかけたよね?



「最高だったぜ!!」


「そうそう!!おねーさんがいっぱい!!」



うわ、こっちはこっちで嫌かも....

この馬鹿二人組こと千津と來。

キッラキラしてて暑苦しい...



「地獄だ!!!!懍っなんで離れてったんだよ...」



あの楷くん。私がいても寄ってくるでしょ?

怖いメイクのお姉さん方に近寄るなんて....


......恐ろしい!!



「安藤(柚木)ばっかりズルい...」



柚木贔屓してるつもりはないけどなぁ...



「え、俺は?俺も居たんだけど」


「御堂はどうせ相手してもらってないだろ」



優弥....そんくらいでへこたれるな....

相手してないつもりもないし。



「懍、それはほかっといてコレ相手して。

さっきから不機嫌なんです....」



朱鳥も大変だね〜煉が不機嫌だと面倒でしょ。

絶対。



「煉、どした?」


「お前...なんで遠く行った」



質問する時はハテナつけよーよ...

まぁそんなこと口に出さないし、

それより理由...蝶姫だからとか言えないし...



「人が少ない方が落ち着くんだよね」



嘘を付く。

ズキッと胸が痛むけどまだ、言えない。

......多分完全に信用してるわけではないから。



「そうか...」



府に落ちない様子だけど気付かないフリをした。

.....ほら、私はまだ弱い。

嘘をついて自分も相手も傷付ける。




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