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夜勤勤務から、異世界!?

ザザーン、ザザーン。


 ん……?


 ザザーン、ザザーン。


 えっ……?? な、波の、音??


 目を開けると、砂浜だった。


「う、うそ……、海??」


 うつぶせに倒れていた体を起こして、その場に座り込む。


「……、きれい……」


 雲一つない青空の下、日の光に煌めく海面。広大な海が目の前に広がっていた。


「海だ……、ほんと、海」


 何年ぶりだろう、砂浜で海眺めるの。高校卒業してからずっと働きづめだったから……、10年以上か。


「……って!? なんで砂浜にいんの私!? えっ!? ちょっと待って!? 私、えっと……!? あいたたたたっ……!?」


 激しい頭痛とともに記憶の波が押し寄せる。


 夜勤、工場の配管設備点検と清掃、落下してきた配管、私はちょうど真下にいて、頭に……。


 サーっと血の気が引いた。


「そ、そうだよ、私、夜勤で工場の設備点検してて、ほかの作業者が手順間違って外した配管の下敷きに……」


 右手をそっと持ち上げ、配管が当たった頭をさする。


「特に異常なし……、よ、良かった。血とかも出てない。そ、そりゃそっか! だって安全ヘルメット着けて作業してるもん! いや~、ヘルメットのおかげで命拾いしたわ~! あははははっ……!! ってそんなわけないでしょうに!!!!」


 痛む頭をこらえつつ、両手で全身を触りまくる。


「体どこも痛くない! 血も出てない! あと作業着もボロボロになっていない!」


 よ、良し! 


 私は起き上がった。少し体がだるおもだけど、特に問題にするほどではない。それよりも、


「なんで私が砂浜にいるのか、が大問題だよっ!!」


 私工場にいたよね!? 作業仲間と、年取ってくると夜勤がきつくなってきますね~、とか、転職を考えんといかんよね~、とか、おっちゃんらに交じって話してたし!!


「なのに私は砂浜!! 海!! えっとバカンス!? 工場の作業着のままで!? そ、そんなわけあるかあああああああっーーーーー!!」


 周りを見渡しても、工場のこの字もない。もう砂浜と海しかない!!


 私は、訳が分からな過ぎて、両ひざを砂浜に付いて、


「う、海――――――――!!」


 と、意味不明に水平線へ大声で叫ぶしかできなかった。

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