表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/34

有無をを言わせず押し切った!(≧∇≦)

やっとバイクに乗れる!

ヽ(`▽´)/ヤッホ~

 ドライバーの柄から伝わるクランクケースの音に全神経を集中…、異音も雑音も混ざって無い、発てる排気音にも問題無く胸を撫で下ろす。

「良かったダメージ無さそうだ!」 

 ε-(´∀`*)ホッ


 スロットルを開けRZ50の発てた排気音はエンジン回りに何の不安も無いと教えてくれる、車体側のトラブルは有る程度は手間も掛からず直せる、だがエンジンのトラブルは費用が幾ら掛るかも判らんし、今の寮住まいじゃ其処迄整備出来る場所も無い、そして今直ぐにでも行きたい場所も在る、其の為に無駄な時間を掛けられる場所も余裕も今の俺には無い。


「家に帰ろうRZ!」

 購入の意思を示し其の場で支払いも済ませる、名義変更後は登録証のコピーを先方へ郵送する旨を説明を済ませる。

 何時かはRZを手に入れようと誓ったあの日、其の日は今日!、先方に挨拶を済ませ16号を走りながら車体やハンドル周りの様子を見るつもりだった、が其れは出来無かった、僅か五分すらも走れなかった…、勿論<RZ>が原因じゃ無くて…。

(´;ω;`)ウッ…



「有難う御座いました、大切に乗らせて頂きます!」

 そう先方にはお伝えしたのだが…。

「はぁ~?、何言ってんだだコイツ?」

 先方はそう言いたそうな顔をしてた、俺みたいにRZ(バイク)に余り思い入れは無かったのだろうな…、頭を下げ御礼を伝え走りだす。

 小さな十字路を三つ通過し愈々本線の16号に入り速度を上げて行く、調子を見ながら各部をチェックするつもりで居たが其れは直ぐに出来なくなった。


 信号スタートで0からの加速も良い、排気音も良い、路面の継ぎ目を越える時に嫌な振動もガタ付きも無い、この分だとステアリングヘッド部とリアサスも大丈夫そうだ、更に速度上げようかと思って時に…。


「アレ?」

 未だ5分も走って居ないのに急に目の前の景色が歪み始める。

「なに?」

 勿論此の儘じゃ混んだ国道を走れない、スーパーだろうか巨大な駐車場が視界に入り16号を逸れ直ぐに停める。


 停めてキー廻す時に視線を下げると雨も降ってないのにタンクの上には幾つも水滴が落ちてる。


「俺は・・泣いてるのか?」

 嬉しい?楽しい?悲しい?寂しい?どれも間違ってない。


 夢に向かってスタート出来る事、また走る事が出来る事、バイクの事を教えてくれたGRが居ない事、周囲の景色が余りに違う事、全てが合ってる間違ってる事等何も無い…。


 其の場から暫く動けなくなっていた。

「メット被ってて良かった…」

 RZのタンクの上は水滴だらけに生っていた。


 15分程も経っただろうか、高揚していた気持は落ち着き走り出せる。

「こんなに汚しちゃったな、みっとも無い主人で悪いな…」

 (。・_・。)


 田舎で何時も遠出や気合を入れて走りに行く様にタンクの上に手を置き・・。

「今度こそ家に帰ろう!」

(*^_^*)


 そして走り出し無事に帰り着いたのだが、結局道中に何処にも悪い箇所は見つからず、直ぐに手を入れる必要な箇所も見当たら無い、最初の手入れ作業は俺が汚してしまった処を含めて洗車する以外無かった…。



 引取りから2週間程した或る日、休日挟んだ現場出張の振替休日の日、窓口が敢えて混んでる時間帯を選んで手続きに足を運ぶ。

「えーと、之は如何言う言う事でしょうか?」

 其の問いからこの人はバイクや車に詳しい人ではない事が想像出来る、なら此の儘有無を言わせず一気に押し切れる!。

「だから!、エンジンが焼き付いて壊れたから修理してもらうのに内側を削って大きい部品で直してもらうの!、だから50ccを超えるからもう原付一種ではなくなるの!」

 手でシリンダーとピストンを真似て説明する。


「直す前に申請して来て欲しいと言われたの!!」

 ゴメンナサイ此処迄RZに乗って来てます、申請窓口は1Fなので視認出来無い場所を確認して停めて在る、計画犯!。


 免許は有るから一種の制限が邪魔になる、名変は引取りの翌日に此処へ来訪し直ぐに書換えた、その時駐車場と窓口の配置は既に下見済み、今日此処に来たのは二種に変更申請に来た、申請用の排気量は52ccを予定、如何にも修理でそうなった様な中途半端な排気量。

 もっと上げても良かったんですが、キャブやオイルポンプ迄弄って馬力上げるとブレーキ迄手を入れる必要が有るので、此処が妥協点て所ですね…。

(´∀`*)


 俺に押しまくられて担当の方は上司らしい人の処へ向う、暫く二人で話を交わした後相互に何度か頷いて窓口に戻って来た。

「壊れて修理じゃしょうがないですよね、え~と何ccなりますか?」

「52ccになります!」

 (・∀・)!

「判りました52ccですね、排気量変わりますが原付扱いの範囲なので自賠責は変更無いと思いますが、念の為加入してる保険屋さんに変更が必要かどうか確認して下さいね。」

「有難う御座いました!」

 (*^_^*)

 白のナンバーと引き換えに真新しい黄色のナンバーを受け取る。

 勝利確定!、コレで晴れて今日から黄色ナンバーの原付二種!、今日から此奴はRZ52!

 (*゜∀゜)v


 原付一種の制限が外れ、やっと上京以来計画していた彼らの戦場の東京都心迄バイクで行ける、上手くすれば実際に此の眼で彼等の姿を観る事が出来るかも!、其の日の晩は決行日を計画するのにワクワクして浮かれてた、コンビニで求人情報誌も買って未だ直ぐにとは行かないがもしかして募集が載ってる可能性もあるし!

((o(´∀`)o))ワクワク


 そんな風に浮かれていた、でも其れを実行して俺が東京で最初の洗礼を浴びる事に成るとは知る由もなかった。

(´-`).。oO



上京したカッペを襲う洗礼とは?

(ΦωΦ)フフフ…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ