カッペは上京しました!
新シリーズスタート、上京しちゃいました!
(・∀・)v
関東の郊外の早朝、起床のチャイムに起こされる。
此処は或る工場の社員寮、就業初日は眠い眼を擦り乍の起床、真新しい作業服に着替えて朝食を頂く。
ネムイ(´・ωゞ)
早朝に送迎のバンに乗り込み仕事場になる工場へ揺られて行く、気分は〈ドナドナ〉到着したのはH鋼や分厚い鉄板が山の様に置かれた場所、此処は巨大なタンクを作る工場、俺は今日から社会人!。
当の本人は胸の中も頭の中も夢一杯、何時か夢を掴む其の日を夢見て…。
((o(´∀`)o))ワクワク
だがこの先で色んな事に巻き込まれる事も、未だ知らぬ事…。
(。・_・。)…
「この馬鹿野郎!」
入社初日に早速怒鳴られる、何にも分からないから指示の有った事を行ってるのだが…。
気が強く更に短いときてる親方、仕事の勉強開始の其の直ぐ後の事、何を怒られたのかすら判らない。
((((;゜Д゜))))ガクブル
今なら勿論判るよ、俺が其の立場でも怒鳴ってる筈だから…。
要は親方に言われて作業してる場所の反対側に在る棚にトーチを取りに行ったのだが、戻る時に5トンは有りそうな鋼材が二基の天井クレーンで吊り上げ水平移動中、その吊り荷の下を横切ったから怒られた、吊り荷の下に入るなと言われてたのに…。
天井クレーンは鉄の車輪がレールの上を走る、大きな音がして気付きそうなもんだと思うよね…、でも工場の中は轟音だらけ、直ぐ脇には50トンプレスが地響き立てて連続運転してるし、大きな木槌で鉄板を引っ叩く音、クレーンの走る音は静かな方で他の轟音に掻き消され気付かない、作業場を横切る時には上方確認は必須、怒鳴られて当然なんだよね…。
今だから言えるけど。
( ^ω^)・・・
続いて作業場の掃除、新人に出来る事等たかが知れてるから簡単な仕事を割り当てられる、箒と塵取り持ってって…、なんて簡単な作業に為る訳無いよね。
(´;ω;`)ウッ…
じゃあ掃除って言ったよね何するの?。
此処はデカい金物を加工する工場、作業場所自体が地面より腰の高さ分一段上がった分厚い鉄板の上、端には幾つもアースケーブルが繋がれてる、図面に合わせて金属を切ったり貼ったり曲げたり、図面に指示された通りに白墨で作業台の鉄板に書き込んで行く、其の要所要所に木っ端って呼んでる様々なサイズの鉄板を直に作業台に溶接、其れを基準に材料に成る物を叩いて曲げたり加工するんだ。
加工が終わると溶接した木っ端を作業台から取り除く、道具は両手で抱える様に持って使うデカいグラインダー、剥がした後の溶接の凸凹も綺麗に取り除く是も掃除だ、バイクの整備に使ってた片手で持てる小さなグラインダーとはパワーも迫力も違う、是がお掃除…。
だけど新品の分厚い耐熱性の革手は未だ固くて握るだけでも力が入る、脛迄有る安全靴も硬くて踝の関節が曲がらないから屈む作業は…。
(´;ω;`)ウゥゥ
是が初日の感想、以降は真夏日の炎天下でのバーナー切断やアーク溶接作業、同じ様に雪の舞う中での同様作業を行うんだな、工場内だけとも限らずハイエースバンに揺られて現場に行って組み立てとか現場出張も有るし、学校に来た募集要項に偽り無し!。
(ΦωΦ)フフフ…
そして早くも一ヵ月が経ちもう直ぐ初任給の支給日が近付く、寮の賄いの夕餉を頂いて寝る迄の自由時間、新刊が発行される日を待ち侘びてたので肩の部分が茶色の制服のコンビニの雑誌コーナーへ向かう、田舎と違って発行日に店頭に並ぶとは流石大都会…。
(✽ ゜д゜ ✽)…
バイク雑誌を手に取りページを捲る、個人売買コーナーでバイクを探す心算で兎に角に足が欲しかった、自分自身で彼らの戦場で有る場所を走り、其の都心の公道と彼らの姿を何も介さぬ此の自分の眼で見たかった。
雑誌をめくり在る箇所に目が留り雑誌を手に会計を済ませ寮に戻る、掲載された詳細内容に眼を通し、未だ貰って無いがコレなら初任給でも手が届く筈だ!。
次は其の場所の確認、住所は県内だが全く土地勘が無い、食堂に張り出されている地図を確認、会社で作業を行った現場が記された関東の地図。
住所から目的地が判明、そこまでは電車で行ける!、受取り後の帰りのルートは工場に向かう道の途中で16号を南下しただけで此処に戻って来るのも問題無し!。
初任給を頂き現金支給の為寮に帰り開封、初任給を貰った感動よりやっと自前の足を確保出来る嬉しさの方が勝ってる、直に先方へ電話連絡し未だバイクが売れて無い事、自賠責の残と乗って帰れるかを確認し何れも問題無し。
現車確認可能日と状態良ければ其の侭引取りたい旨も伝え、車両の名義変更も此方で行う事、引取り決定時は伺う当日に即金支払いで了承得る!。
「待ってろ直ぐ迎えに行く!」
(๑•̀ㅂ•́)و✧!
次の休日に小トラブルが対処出来る最低限の工具をDバッグに詰め込み、手に田舎で使って居たメットを持ち電車に乗り込んむ、先方へ到着し短く挨拶交わして直ぐに現車確認。
車体にはエキパイにずり傷と同じくバーエンドにも、タンク、メーター等は無傷、走行距離は8500㌔位、掛けて良いか確認しキック2発で静かに始動する、スロットルを開けたくなるがソコを抑え、バックから長尺ドライバー取り出す、変な顔をされたがそんな事は知ったこっちゃない、ドライバーの柄を耳に当て先端をヘッドに、聴こえるのはクーラントの流れる音だけ、次にシリンダーへ…、聴こえるて来る音で焼き付きも抱き付も無い様だ…。
ε-(´∀`*)ホッ
最後にクランクケースへ先端を充てる…、集中して発てる音に聞き入る、無茶な空ぶかしや回しすぎるとクランクベアリングとコンロッドベアリングにダメージ出るから…。
(・・;…
「良かったダメージ無さそうだ!」
音に異音は混ざって無い!
その時間でサーモメーターの針が動き始てる事を確認し愈々スロットルを開ける時が来た、コレで全てが決まる。
此奴の咆哮が上がる、懐かしいな前回この声を聴いてから一年半位か…。
最後にGRの音を聞いて未だ僅かしか時間は経って無いのに、もう何年もバイクに関わる音を聞いて無いかの様に感じる。
「決めた、家に帰ろうRZ!」
購入意思を示し其の場で支払いも済ませる、名変後の登録証のコピーを先方へ郵送する旨を説明済ませて走り出す、16号を走り乍車体やハンドル周りの様子を見るつもりだったが其れは出来無かった…。
僅か五分も走れなかった…、勿論<RZ>の性じゃ無くて…。
(´;ω;`)ウッ…
この時手に入れた白いRZ50、黒、赤、最後が白で全色コンプリート!、俺が一番好きなRZの色…。
この先何が起きるのか?、乞うご期待…。
(ΦωΦ)フフフ…